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老舗写真館で学んだこと

去年の4月から約10ヶ月間
平日撮影がない日は老舗の写真館でアルバイトという形でお手伝いさせていただきました。
ここで学べることはたくさん学ばせていただいて、
もう大満足という感じで、円満退職、できる運びとなりました!よかった!

簡単にはなりますが、ここで学んだことをシェアしておこうと思います。


①家族の記念写真の価値


しっかり照明をたいて、みんなのお顔がしっかり綺麗で、
印刷も本格的、台紙も布張りでかっこいいものを、
そういう記念写真が想像以上に売れている場所でした。

私が育った家庭では家族写真を飾る文化がなかったので、
その写真のパワーをあまり感じていませんでした。
でも、写真を受け取って
自分の家族をある種客観的に眺めながら
本当に綺麗に撮ってもらったねと笑うお父さんの姿を見ていると、
この写真がお父さんを、家族を支える一枚になるんだなと思いました。
綺麗に印刷して、家庭に飾ってみるっていうのは、もしかしたらすごいパワーがあるのかもしれません。
私も試してみたいと思います。


②3代から愛されるホスピタリティ


お客様の導線は毎朝ピカピカに磨きます。
触れるところも、ピカピカに。
お写真は何より大切なものだって、みんなが思っているから、
すごく丁寧に扱われます。
当たり前のことを心の底から思っているからこそのホスピタリティです。

夏は冷たいお水を、
冬は温かいお茶を。
もともとOLでパソコンばかりだった私にとって、
こんなにお茶を汲んでお客様とお喋りする日が来るなんて、夢にも思っていませんでした。
写真を撮るすべての流れを快適に過ごしてもらうことは、
体験として、とても重要なんだと学びました。

③データ整理の重要性


表はとても綺麗なこちら、
裏は大変なことに。
何年分ものデータで埋め尽くされ、
何年も管理しきれていないものがどんどん増えていきます。

デジタルの世界だったとしてもきっと同じことだと考え、
自分のフォルダを見て泣けました。
私の数年後、PCの中は、今目の前に広がっている事務所の光景なんだと。。。

とりあえず、があとから大変なことになります。
常に管理し続けることは
データを扱う以上何より大切だと身を持って学びました。

④人生の引き際


老舗の写真館でしたので、びっくりするほどの家族経営。
毎日家族喧嘩に巻き込まれ、板挟みに合い、
ただのバイトは無になるしかありませんでした。
やめる大きな理由でした。

写真を撮っている人なら、
どんな人が撮った写真でも受け入れ愛し、
リスペクトすることもできるようになると思うのです。
批判よりも称賛を送って、
いいものはどんどん盗みたい。
カメラを持たない人からの批判は本当に冷たいものでした。

そうなってきた時に、若い世代のカメラマンたちの感性を愛し大切に、育てることは何より重要だと思うのです。
育児が日本を育てる仕事であるように、
育カメラマンシステムが、日本の写真の価値をアップデートし続けるのだと思います。

私がおばあちゃんになった時には、
自分の感性の古さに落ち込んだり、泣いたりしたいな。
もうダメだって一度落ち込んだら、
若い人たちの写真を見てにこにこお茶をしたり、
美味しいお菓子やご飯でおもてなしして、
みんなで写真の話ができたらいいな、そう思いました。

いつまでも、現役でいることが、
写真の価値そのものや、周りの人に与える影響をすごく感じ、
自分の人生の引き際に対する意識だけ、本当に解像度が上がったように思います。笑
ここには私の嫌なところ全部が写し出されているみたいだと、落ち込んだ日もあったけどその通りでした、嫌なところ全部ここにあって、
逃げるんじゃなくて受け止めて、ちゃんと乗り越えて、
可愛く笑うおばあちゃんになりたい。

⑤手土産とお詫び


ありがとうのときも、ごめんなさいのときも、
大切なのは出向くこと、直接話すこと。
あとはおいしい手土産を持っていくこと。

本当にこれは人間関係、会社関係において効果があるものなのだと!
リモートワークで超効率的に働くことを求められていた私にとってはかなり衝撃的!笑

会社関係では今後はあまりないかもしれませんが、
ありがとうを伝える美味しいもの、
ごめんねを伝える美味しいものって、
家族や友達とのコミュニケーションでも結構重要かも、と思っているところです。


さて、大変お世話になりました。
これから平日は全く別の仕事を、そして土日はカメラマンと作品作りと、
あとは家族との思い出作りと、
濃密な一年にします。

今まで本当にお世話になりました!!
あ〜〜〜すごく勉強になった!!
今日もお疲れ様でした!






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