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『ToHeart』のマルチがかわいすぎる!

 芹香先輩から攻略しようと考えていたものの二年目に入り、『マルチ』なるメイドロボットが現れ速攻乗り換えてしまいました。そもそも僕はちょっと抜けているけど頑張り屋みたいな属性が大好きなんですよ。あと前向きで明るい子。だからもうマルチはその点でドストライク。吸い込まれるようにマルチにばかり会いにいきましたね。そのせいで一度ハッピーエンド踏めなかったのですが。仕方がないので攻略を見つつ再度プレイ。

 まず出会いのシーンからとてもいい。二つの大きなダンボールをコピー室運ぶマルチ。主人公はそれを手伝おうとするのですがマルチは、「人間がロボットの手伝いをするのはおかしい」と言います。メイドロボのマルチは人間の役に立つために作られたのですから当然の主張です。それに対し主人公は、「困ってる女の子を助けるのは男なら当然」だと言ってのけます。マジで男の中の男じゃん惚れそう。

ロボットなのに泣き虫なマルチ。表情がころころ変わってかわいい。

 その後もマルチと掃除をしたりゲームセンターに行ったりして日々を過ごします。マルチは放っておけない後輩って感じがいいですよね。ポンコツっていうのは頑張り屋な部分を引き立たせる最高のスパイスですから相性は抜群です。不良が雨の中捨てられた子犬に傘をあげるみたいな感じ。普段マイナスだからこそ頑張っててエラい!ってなる訳です。
 しかしそんな日々も長くは続かず、マルチは元々8日間だけのテスト通学だった為もう学校には来られないのだといいます。最後の登校日に朝の校門で掃除をしながらみんなに挨拶をするマルチ。ホントにいい子すぎる。

脳内で映像を再生できるようないい文章。本当にマルチと学校生活を送っているような感覚さえ覚える。キャラクターが生き生きしています。

 家に帰るとお別れを済ませたはずのマルチから電話が来ます。今までのお礼をするために主人公の家に行こうとしたが道に迷ったとのこと。マルチらしくて好き。迎えに行ったあと、マルチの作った『ミートせんべい』を食べたり、家の掃除をしてもらったりして最後の時間を過ごします。帰りの時間が来て再び別れの挨拶をしますが、マルチが何かを隠していることを察した主人公。聞くと、研究所に帰るともう二度と会うことは出来ないのだとマルチは告げます。今のマルチに入っているデータは別の場所に保管されて、ボディにはまた別のマルチが入ることになるらしい。
 研究所の人に無理を言って朝まで時間をもらった二人は身体を重ねます。ロボットであるマルチが最も人間らしい営みをするこのシーン。マルチが真にロボットと人間の境界を越えた感じがして良すぎる。

 ちょっとどうでもいい話をします。マルチが主人公の気合とかけ声を真似しながら一緒に掃除をする、彼女が学習型ロボットであることがさり気なく伝わるいいイベントがあります。そのあと、愛し合っているシーンでも舌の絡め方を真似している描写があるのですが、マルチが様々な場面で学習をしていることが細かく描かれていて、マルチというキャラクターの解像度が非常に高くて個人的に感激していました。

 マルチと別れ月日が経ちマルチの姉妹機を買った主人公。当然それは主人公の知る以前のマルチではありません。ですが突然、研究所から手紙が届きます。内容は、主人公の買ったメイドロボは以前のマルチのボディであり、記憶データも同封されているとのこと。急いでデータを入れると再び目に光が灯るマルチ。同時に流れ出すオープニング曲『Brand-new Heart』。
 最高の演出すぎる。ラストシーンは言うまでもなく号泣でした。マルチに出会えてよかった。



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