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育児方針

我が家の育児方針についてです。
玩具の選び方や日々の子への言葉かけなど、育児全般おいて基本となっている考え方です。
できる限りこうありたいと思っていますが、実際は寝不足やストレスで余裕がなく、理想通りでない対応をしてしまうこともあります。



基本は「こどもの自由」


まず、我が家の育児方針を一言で表すと
「こどもの自由」です。
...というとなんかいい感じに聞こえますが、印象を気にせずもっと的確な言い方をすると、「好きにしてくれ」です。


「こどもの自由」は当たり前、親子関係があっても他人


人にはそれぞれ異なる人格があります。互いに影響を及ぼしたり、部分的に重なることはあっても、人格が完全に一致する人はいないと思っています。

親子であろうと例外ではなく、親には親の、子には子の意思や感情があります。
もちろん親として、我が子にこう在ってほしいという気持ちが無いわけではありません。
ただ、その気持ちはあくまでも私側のものであり、些細なことでも子に「こうしてほしい」と思った瞬間、同時に「これは私の勝手な希望」だと認識するようにしています。


こどもの自由のためにする2つのこと


こどもが自由に幸せに生きていけるように、私がすべきことが2つあると思っています。
一つ目は、社会における責任を理解させること。
二つ目は、ナッジで選択肢を与えること。
それぞれについて、詳しく書いていきます。


1.社会における責任を理解させる


自由にのびのびと、娘のやりたいことをやってほしいと思います。
ですが、社会で生きていく以上、何でもかんでもやっていいというわけではないですよね。
法律や所属する集団内での規則、公園での遊び方など、社会にはたくさんのルールがあります。
自由とは、ルールやマナーを守ってはじめて許されることなのだと、娘には教えたいと思っています。
ルールやマナーを守るという社会での責任を果たさず、自由の権利のみを主張する場合、集団からは攻撃されたり追い出されたりします。
それを娘に理解させることは、私の親としての責任だと思っています。

なんだか偉そうなことを言いましたが、正直私自身、ルールやマナーを完璧に守れているとは言えません。
私は小学1年生の頃から宿題をほとんどやらなかったし、仕事だってたまに手を抜いたりしてました。
もし娘も、私同様、断固として宿題をやらない、ルールを守らない!と言うなら...
それなら圧倒的な結果を出すしかない...と私は言いますかね。そのときになってみないと分かりませんが。
現在所属する集団に背くなら、自分で新たな集団を創るくらいの力がないと生きていけないと思います。
これは過酷な生き方になりますが、娘がそれを望むなら、私は全力でサポートしたいですね。
法に触れない範囲でね。


2.ナッジで選択肢を与える


こどもの自由を〜とか言っておきながら親が選択肢を示すのは矛盾している!と思いますか。
ですが、選択肢を与えるのは子の自由のために必要なことです。
ここでは「ナッジ」がポイントになります。

-2.1.「無限の選択肢」は害になる


3歳の子に自由に毎日の食事メニューを決めさせたらどうなりますか?
幼児期に必要な栄養素を過不足なく摂取するのは難しいでしょうね。
小学生の子に門限やお小遣いの制約を一切設けなかったら?
これはまあ...自律できる子もいるでしょうが、そうでない子が大半ですよね。

このように、成長途上にあるこどもにとって、なんの制限もない環境が害になる場面はいくらでもあります。
本当になんでも好きなようにさせていたら、こどもの健康や安全は守れません。
自由でいるためにも健康や安全が第一で、保護者による制約は必要です。

-2.2.「完全自分由来」の選択など存在しない


他人の影響を一切受けず、完全に自分の意思のみに由来する選択なんてありません。
買い物をするとき、広告、口コミ、売り場の陳列、こどもの機嫌、最近の友人との会話の内容...
ひとが何か選択をするときには、無数の要因に影響されています。

とくに親子という濃密な関係において、親が子に干渉しないというのは不可能です。
親の言動ひとつひとつが、こどもの思考や行動に多大な影響を及ぼします。
こどもの自由を考えるうえで、私は自分の影響力を自覚していたいです。

-2.3.ナッジ


「ナッジ(nudge)」とは、「ひじで小突く」という意味で、行動経済学者のリチャード・セイラーとキャス・サンスティーンによって提唱された概念です。
この概念は、「人の意思決定に対して、強制したり褒美や罰でコントロールするのではなく、“肘で小突くように”そっとより良い選択を促す」というものです。

有名な例で、アムステルダム・スキポール空港の男性用小便器のハエの話があります。
トイレを清潔に保つために、小便器の底にハエの絵をつけたところ、尿の飛沫が80%減ったそうです。

(私は「ナッジ」の提唱者の1人であるリチャード・セイラーが大好きで、この人の本についてはこちらの記事でも紹介しています↓)
(記事準備中)

我が家の育児では「ナッジ」を大いに取り入れています。
分かりやすい例では...

【ナッジの例1】本棚
本に興味をもってもらうために、以下の条件で本棚を選びました。
・日常的に視界に入る位置(リビング)に置ける大きさ
・こどもが自分で本を取り出せる高さ
・絵本の表紙が見える

この条件で選んだうちの本棚はこんな感じです↓


結果、これだけが要因とは言えないと思いますが、
うちの子はずりばいで移動できるようになった生後9ヶ月頃から自分で本棚へ行き、読んでほしい本を選び取るようになりました。

本を読むことは良いことだと私は思っているので、子にもたくさん本を読んでほしいです。
ですが、それを強制したり、1日○冊読んだらご褒美!みたいなことはしたくないです。
私自身、すごく読みたい日と、今日はいいや〜って日があります。そもそも自分の読書について誰かにコントロールされたくないです。
子にも自由に読書を楽しんでほしいです。

【ナッジの例2】あいうえお表
ひらがなを何歳で覚えるかは子のペースに任せていますが、早いうちから興味はもっていたらいいんじゃないかと思い、以下の条件であいうえお表を貼りました。

・子の手が届く高さ
・たまにしか視界に入らない場所

この条件にしたがって、あいうえお表は洗面所のドア(洗面所側)に貼りました。


あいうえお表は、本棚と違って変化がない(本は位置を変えたり種類を増やしたりできる。表は一度貼ったらそれ以降は基本変化しない)ので、常に視界に入っていると、見飽きて関心がなくなってしまうと思い、あえてたまにしか見えない場所に貼りました。

うちの子は現在1歳で、まだ字が読めないので効果は分かりませんが、1歳2ヶ月頃からおもちゃの説明書などの文章を指でなぞりながら読み上げようとします。




以上が我が家の育児方針です。
これらと、別記事にまとめた「こどもの精神のために気をつけること」を基本として、子をよく観察しながら臨機応変な対応を心がけています。
まああまり目標や方法をきっちり決めず、とにかく子が楽しくのびのびと生活できてたらいいかな〜と思っています。


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