何度でもいうが共感と肯定は違う〜ルポ座間市9人殺人事件
犯人白石のあまりに「普通」な生育環境に驚く。
そして犯行動機が「金銭と性欲」っていう。
多くの人たちが白石たり得るっていうのが驚きだった。「自分と(凶悪)犯罪者は違う人間」っていうのが通じない所にこの時間の闇深さを感じる。
そして私が最も興味を引いたのが白石が自殺志願者にツイッターで話しかけて相手を選んでいたということ。「自殺志願者は言いなりにしやすい」という考えで対象を呼び寄せる。形としては話を聞いてあげていることになり、白石と会った者たちは皆最後には「やっぱりいいです」と断るが彼は「死にたい気持ちを勝手に奪い」、薬を飲ませ力で相手をねじ伏せる。そこに死にたい気持ちへの共感はない。
死にたい気持ちは誰のものでもない、その人のものだ。だから誰も奪えず、否定や肯定されるものではない。
だから堂々としていればいい。
あなたの気持ちはあなただけのもの。その気持ちを尊重されたとき、「わかってくれた」と安堵できる。
そこにつながりが生まれるんだ。
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