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「自己組織化」 ~”Holistic Management"を目指して~

 日々の経営の中で、目指している"Holistic Management"のキーワードに、「自己組織化」があります。

 田坂広志さんは、著書「まず、世界観を変えよ」にて、企業に「自己組織化」を促すには、「共鳴」が生じる場を生み出すことが大切と語られています。

 その書では、「自己組織化」の研究業績でノーベル化学賞を受賞したイリア・ブリゴジン氏の理論から、「自己組織化」の三つの条件をとして、

1.外部との開放性
2.非平衡な状態
3.ポジティブ・フィードバックの存在

を挙げられています。

 「外部との開放性」とは、そのシステムの内部と外部の間でエネルギーと物質の出入りがあるということ。

 「非平衡な状態」とは、熱力学的な平衡状態から遠く隔たっており、プロセスが強い「非線形性」を示すこと。

 「ポジティブ・フィードバックの存在」とは、ある化学反応が生じると、それがますます加速される「自己触媒」のプロセスが存在するということ。

 これらは、物理化学的な現象だけでなく、企業においてもあてはまりそうです。

 顧客で決めた設計変更が、非線形的な「ゆらぎ」として、サプライヤでの投資計画を大きく左右し、その対応の仕方により、「自律的、自己組織的」に、場の空気が変化していく。

 そのメカニズムを俯瞰することができれば、「場」の空気を、ある方向性に導くこともできるかもしれません。

 「場」のマネジメントと、「自己組織化」

 "Holistic Management"の中核をなすキーワードです。

■引用 「まず、世界観を変えよ」 田坂広志 英治出版(10/02)


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