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蜻蛉と蜉蝣、私はどちら……

「蜻蛉」も「蜉蝣」も「かげろう」と読むことができる。本来、前者はトンボと読み後者はカゲロウと読む。しかし、近代以前はどちらも、カゲロウであったと言う。「トンボはカゲロウの俗称である」として両者を同一視していた。

 さらに古事記では、雄略天皇の腕にたかったアブをトンボが噛み殺したとし、「倭の国は秋津島(アキツシマ)」と言ったとある。「秋津」とはトンボのことを言う。しかも、日本の本州のことを「トンボの尻尾のようだ」と言ったとも。

 私がペン・ネームで使っている「カゲロウノヨル」は、漢字で書くと本当は「蜉蝣の夜」である。しかし、字面の「蜉蝣」はあまり好きになれないのでトンボの「蜻蛉」を、当てている。

「蜉蝣の夜」が意味するものは薄羽蜉蝣の様な蜉蝣で、日中に水面で羽化して成虫になって、夜を迎えるまでに生涯を終える。だから「蜉蝣は、夜を知らない」。そこから派生して「蜉蝣は見ることのできない夜の事を、夢見る」と言う意味合いから、つけたペンネームである。

 説明が長ったらしくなったが、そう言う意味。たまに自己弁護したくなる。今日は、そんな一日。

 ちなみに私がこだわっている加賀藩の戦国武将、前田利家の兜の飾り物「前立(まえたて)は、「勝ち虫」と呼ばれる「蜻蛉・とんぼ」である。

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