前に進むには、何かを後ろに置いていかなければならない

映画『インターステラー』の中で、ブラックホールから脱出する時のクーパーのセリフ。

自らがその“何か“となり、好きな女性を生かすために、後ろに置いていくべき存在となった。

彼女を前に進ませるために。

この言葉はニュートンの運動の第三法則として有名だが、改めてその当たり前のことを再認識した。

二つの物体が相互に及ぼす力は大きさが等しく、方向は反対(作用反作用の法則)


僕らは、何の気無しに、常に前に進んでいると思っている。

でも果たしてそうなのだろうか?

そう自省するに値する問いかけのように思えた。

何かとは物理的なものもあれば象徴的なもの、形を成さないものもあるだろう。

記憶や思い、感情などもあるだろう。

それを後ろに置くことで力を生む。

前に進む力になる。

前に進む力が弱いのは、その何かが弱いから。

前に進む力が強いのは、その何かが強い存在だからだろう。

強い弱いは、自分を絡め取っている力そのものかもしれない。


主人公は、アメリアを慰めるために、自分の正直度は90%だ、と言った。

いいセリフだ。

さらりとさりげなく相手を気遣うというのは、こういうことだろう。

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