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【連載小説】雨の日の水溜りで遊んだのはいつの頃だろう

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毎日、自分に関する周囲の記憶がリセットされる男の話。自分の記憶だけは変わらない。
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#連続小説

雨の日の水溜りで遊んだのはいつの頃だろう【22】

葉子は身体を震わせた。 僕は立ち上がってストーブをつけた。置きっぱなしのストーブ。 「す…

蓮
3年前

雨の日の水溜りで遊んだのはいつの頃だろう【18】

国道沿いに南に歩いて行った。 この道路は一車線しかない。狭いのに主要道路となっていて、ひ…

蓮
3年前
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雨の日の水溜りで遊んだのはいつの頃だろう【17】

雲を掴むような話だろう。 誰だってそうだ。 自分のことを誰も彼もが、一日だけしか覚えてく…

蓮
3年前
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雨の日の水溜りで遊んだのはいつの頃だろう【16】

単線の線路。 山と海の間を走る列車。 ゴトンゴトンとリズミカルに刻んでいく。 車窓から見…

蓮
3年前
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雨の日の水溜りで遊んだのはいつの頃だろう【14】

僕にも人並みに性欲がある。 いや、人並み以上、獣欲かもしれない。 たとえ人の記憶から僕だ…

蓮
3年前

雨の日の水溜りで遊んだのはいつの頃だろう【13】

僕は名刺を受け取りながら言った。 「ありがとうございます」 そして、思ったことも正直に付…

蓮
3年前
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雨の日の水溜りで遊んだのはいつの頃だろう【11】

連続と非連続。 時間は連続と思われている。 開闢以来途切れることなく流れていると思われている。 そこに疑問の余地はない。少しでも疑問を示したら、変な人と思われることだろう。 天気は非連続だと思われている。 今日は晴れても明日は雨だ。 天気は猫の眼のように変わると思われている。 3,000年続いた、と言われている太古の地球の雨も、非連続だというのだろうか。 3,000年。 人の身では、気が遠くなる程の悠久の時の重なり。 3,000年切れ目なく続いても、3,0