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イラストコンテストで賞を取ると仕事が来る?来ない?

こんにちは!イラストレーター兼動画クリエイターの無印かげひと(@kage86kagen)です。

今回は、「イラストコンテストで賞を取ると仕事が来る?来ない?」について紹介したいと思います。


イラコンで賞を取ると仕事は来るのか

様々なサイトや媒体で頻繁に行われている「イラストコンテスト」。
コンテストに参加して何かしらの賞を取ることができると、「自分のイラストが世間に認められた!」、「これがきっかけで仕事が来るかもしれない!」という期待を抱くことだと思います。

名誉よりも、賞品目当てで参加する方も多いと思いますが...。

このように、自分の実力を試すためにコンテストに参加する方もいるかもしれませんが、私も学生の頃は「自分のイラストは世間でどれくらい通用するのか?」という目当てで、数多くのコンテストに応募した思い出があります。

今思うと、これはいい経験になりました。「参加して損した!」という想いになったことは一度もありません。

ところで、イラストコンテストで入選以上の賞に入賞した時というのは、イラストに関するお仕事の話は来るものなのでしょうか?
仕事獲得が目的でイラコンに挑戦する方にとっては、非常に気になるところだと思います。

単刀直入に言うと、仕事が来る”可能性”はあります。逆に言えば来ない可能性もあるので、とどのつまり「必ず仕事が来るわけではない」というのが現実だと個人的に思います。

むしろ、仕事獲得のためにイラコンに参加するよりかは、SNSやクラウドソーシングサイトなどで「仕事ください!」と営業をした方が断然早いし、効率がいいです。

イラコンに参加するメリット&デメリット

次に、イラストコンテストに参加することで得られるメリット&デメリットを簡単に紹介したいと思います。

●メリット

・自分のイラストが世間でどれくらい通用するのかといった実力を試すことができる
・入賞以上に入選した場合、賞品をもらえる可能性がある
(ただし、コンテストによっては賞品が出ない場合がある)
・入賞以上に入選した場合、「肩書き」をもらえる
(「2023年 ○○賞受賞」といった肩書をプロフ等で記載できる)
・最優秀賞、優秀賞などに選ばれたら、仕事の話が来る”可能性”がある
・コンテストに応募した作品を自分のポートフォリオとすることができる
(※「著作権譲渡」式のコンテストでない場合)

メリットの一つである「自分のイラストの実力を試すことができる」を詳しく説明すると、参加したコンテストで入賞することができた場合、「自分のイラストのテイストがそのコンテストと合っているということになる=自分のイラストの方向性や営業先の道を見つける&定める事ができる」という事に繋がります。

他に、入選するすなわち「審査員に気に入られて選ばれるという」ことです。入選したということは、少なくともイラストの実力があることですので、誇るべきことだと思います。
※コンテストによっては、審査員がイラストレーターなどの専門職でなかったりするため、こういった場合は鵜吞みにできませんが…

また、入選以上の賞に入ることができたら、「肩書き」がゲットできます。これはイラスト活動するにおいてプロフィールに記載できたり、営業する時に有利になったりと、割といい事尽くしです。

イラストレーターにイラストを依頼する際、その方のプロフに「2023年:○○コンテスト優秀賞受賞」と添えられていたら、依頼者目線で見ると「わっ、この人コンテストで賞を取っているんだ!実力あるんだ!」という印象を抱く事だと思います。

注意点ですが、コンテストの中には「入賞者以上に入選した方のイラストの著作権については、当社(コンテスト主催者)に譲っていただく」といった記述がされているコンテストもあります。
コンテストの説明文を見落としていたとしても、入選した後に郵送やデータで「著作権譲渡に関する契約書」を送付されますので、勝手に著作権譲渡になることはありません。

著作権を譲渡してしまうと、自分の作品でありながらも自分の描いたイラストを勝手に使用&公開することができなくなるため、コンテストに参加する方は必ず注意書きを読みましょう。
(著作権譲渡式のコンテストは、主に「年賀状コンテスト」にありがちです。)

●デメリット

・仕事を獲得する手段としてはコスパが悪い
(むしろ営業した方が早く仕事をもらえる)
・コンテストの主催が有名であればあるほど参加する人数も多いので、入選できる確率がかなり低くなる
・コンテストで仕事をもらうということは、「投稿期間→審査期間→結果発表」という期間を経るので、コンテストを通じて仕事をもらおうとするとかなりの期間を待たなければならない(数ヶ月ぐらい)

コンテストを通じて仕事をもらおうとすると、「入選する確率」が低い事と、「結果発表までの期間」が長い事が大きなデメリットです。

※仕事が来るタイミングとしては、公式から結果発表が届いた後に来るだろうと思われます。もし、結果発表前に「○○の最優秀賞を取られましたよね?お仕事をお願いしたいのですが…」という文言が届いたら、インサイダー取引的なものを疑っちゃうのですが...。

そのため、イラストを仕事としてやっていきたい方は、コンテストに参加する事にあまり重きを置かず、本業や営業している合間に制作する、余暇にチャレンジしてみるといった「ついでで参加した方がいいかもしれませんね。

最優秀賞1つ、入選2つを獲得した結果

私も数々のイラコンに参加してきましたが、ここ数年では最優秀賞を1つ、入選に2つ選んで頂いた事がありました。

最優秀賞で取ったイラコンのテイストは「アニメ・漫画系」、入選2つは「年賀状系でよく使われるイラストのテイスト」でした。

賞品も頂き嬉しく思いましたが、残念ながらこれが仕事に繋がることはありませんでした...。
最優秀賞を取ったとしても、それがきっかけで仕事をもらえるかどうかは、コンテストの内容、それを見た視聴者などなど、様々な要素と運が必要なんだなと悟りました。

他に聞いた話ですが、賞には至らず「最終選考」で選ばれた方に仕事の話が来る…なんて事もあるそうです。これはどちらかというと、漫画や小説などにおけるコンテストでよくあるそうです。

例えば、大人気ライトノベル「キノの旅」は、小説コンテストにおいて「最終候補作」として選ばれましたが、惜しくも受賞を逃してしまいました。
しかし、それがデビューに繋がり、今ではアニメ化や舞台化もされるといった、人気作品となっています。

こうしてみると、何が起きるか本当に分かりませんよね。


むしろイラコンの内容によっては「○○が来る」こともある?

仕事が来れば嬉しいですが、参加するイラコンによっては仕事じゃなくて、むしろ勧誘が来ることもしばしばあります。

これは、主に学生向けのイラコン、学生がよく参加しそうなイラコンでありがちなのですが、入賞せずともイラコンに参加するだけで、その主催者から「あなたのイラストは素晴らしいですね!そのイラストの腕をさらに磨きませんか!?」といった連絡が届き、学校や講義のパンフレットなどが贈られる…といった場合もあります。

しかし、こういう話はいわゆる「勧誘」に値することがほとんどです。コンテスト自体が主催者側の「営業」となっているということですね。

何も知らない方からすれば、「なんだよ!このコンテストは専門学校に勧誘する事が目的だったのかよ!」と思うかもしれませんが、主催者側としては売り上げや宣伝、営業に繋がりますので、そういった手段でコンテストを行っている…というのも開催する理由の一つだと思います。

学生の頃は「なんだよ勧誘かよ~どうなってんだよ~」と思っても、社会人になってからは「まぁ、事業を続けていくなら、コンテストを開催する手段を取るのも、仕方のないことだよね…」と悟る瞬間だったりします...。

もちろん、純粋に「イラスト界隈を盛り上げるため」、「自分が描いたイラストの実力を試す場を設けさせるため」が第一の目的として、イラコンを開催する方も大勢いらっしゃいます。

コンテストに参加することで得られるメリットも多いため、参加しようか悩んでいる方は、ぜひ参加してみてください!



まとめ

いかがだったでしょうか?
今回は「イラストコンテストで賞を取ると仕事が来る?来ない?」についてご紹介しました。

「仕事を獲得するためにコンテストで優勝するぞ!」と考えている方は、あくまでも「賞を取ると仕事が来る”可能性”がある」程度で留めておいた上で参加した方が良いと思います。

むしろ、SNSや会社へメール、クラウドソーシングなどの場において、「仕事ください!」営業をした方が断然効率が良いので、仕事を獲得するためにコンテストに参加する場合は、よくよく考えた上で参加してみてください。

最後までご覧頂きありがとうございました!

それでは!

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