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「なぜ勉強しなくちゃならないの?」

個人経営の喫茶店でちょっと休憩していた時。
店長と思われるその女性は、常連客相手に
熱弁を振るっていました。

『勉強したって意味がないことが多すぎる!
 だって“微分積分”とか“代数・関数”とか
 “古文・漢文”とか大人になって使った⁈
 使わないでしょ!使わないことのために
 二度と帰らない貴重な青春の時間をさ、
 気がついたら“浪費“させられてんのよ!』

ご本人は意図はないでしょうけど、店内中に
響き渡るくらいの声量で熱弁されています。
きっと、そう思わざるを得ない強い出来事が
あったのでしょう。そうでもない限り、
そこまで声がけたたましくなりませんから。

さて、皆さんに質問です。小さな子から
もし「なぜ勉強しなくちゃならないの?」と
聞かれたら、何と答えますか?
その子が納得するようにお伝え出来ますか?

私だったら、ということでお話しします。
別にこの意見が正解だとは思っていません。
私が精一杯、相手の心に響かせることを願って
伝えるならば、という回答です。

「それはね、一言で言うならば
 【本当の自分を知って
  本当の自分を活かすため】
 だと思うんだ。

 国語、算数、理科、社会、音楽、体育、
 工作、道徳、様々な学びがあるよね。
 筆記試験や実技試験がある。

 勉強するのは“世の中の様々な課題に
 自分がどう向き合えば一番早く楽に
 確実に習得出来るか”を【自分で会得】
 するためにあるんだよ。

 どんな仕事に憧れても、本当に極めようと
 するなら学ばないと辿り着けない領域がある。
 大人になってから自分に一番合う勉強法を
 探していたら時間が勿体無いんだ。
 命には限りがあるからね。

 だから学生のうちに、自分に合う勉強法を
 身につけておくことで、大人になった時、
 どんな仕事に就きたいとか、何を極めたいとか
 それが明確になった時に実現しやすくなる。

 つまり勉強するという課題を通じて、最終的に
 【どんな生き方をしたいか】
 【その生き方をどうやって実現するか】
 という“見えない基礎体力“を上げられるんだ。

 つまりそれが
 【本当の自分を知って本当の自分を活かすため】
 に繋がるんだよ。だから勉強はあなたの命にとって
 とても大切なことなんだ」

伝える相手が小学一年生ならば、もっと噛み砕いて
【自分をもっと大好きになることが出来るからさ】
などと話す必要があるでしょう。
私の回答が正解かどうかは分かりません。
しかしなるべく深い「本質」を話したつもりです。 

ビジネスの世界であっても、日常生活であっても
「分かりやすく本質を伝える力」は大切です。
分かりやすく説明してくれる人がいる職場は、
組織は、家庭は「分かりやすく説明する力」に
魅了されて、同じように本質を掴もうとする興味、
分かりやすく説明しようとする関心を高めます。
「良い波動」を相手にプレゼントすることと同義
なのでしょう。

これも基礎学力がないと出来ません。
①情報の核心と枝葉を分ける力
②相手の事情、情報知見を汲み取る力
③ふさわしい言語と文章を構築する力
④非言語を使って情感を含んで伝える力
⑤話しながら相手の理解を慮る力
⑥相似した例え話を繰り出す力
⑦相手を喜ばせようとする利他・他喜力

これらの総動員がないと、伝わらないのです。
逆に言うと、伝わる力を持っている人は、
①〜⑦を日常的に駆使出来ています。
その技術と熱量が相手の心を打つのです。

だから社会人も学び高める習慣が必要です。
日本人は社会に出てからの学びである
「リカレント教育」が先進国で最も低いのです。
おそらくそれは「勉強=受験合格のため」という
低い視座からイヤイヤ我慢してやることと認識
している人が多いからではないでしょうか。

だから大学受験が終わると「ゴール」だと
勘違いしてしまうのでしょう。
本当に楽しい学びはそこから始まるのですけどね。

学びは氣づきと習得と喜びをもたらします。
深い学びを止めないイキイキとした大人が
増えると、子どもたちも未来に希望を持ちます。
自分のことを「余(よ)」とも言いますが、
「余のため」は結果として「世のため」なのです。
そして「世のため」は「余のため」でもあります。

あなたの人生、キラキラと輝いて参りましょう。
遅すぎたも、早すぎたもありません。
今この瞬間から、自ら、希望を作って参りましょう。

◎今日のひとこと◎
 
「世のためは余のためであり
 余のためは世のためである」
 
  輝きクリエイター 中本明宏

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