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体外受精の記録(3)移植前のポリープ除去手術

人生2回目の手術

採卵をして、移植をする前に行った内視鏡検査。そこで、子宮内にポリープがあることが報告された。画面にうつった、でろんと垂れた赤いそれは、私の気分を萎えさせるのに十分だった。

膀胱癌が見つかったときも、こんな感じだった。映像に、なんか違うものが映る。「あぁ、また何かあったんだな」と思う。

「ポリープがあったので、移植前に取りましょう」
「提携している病院があるので、そちらへ」 ということで、提携先の病院に行った。

もうすでに手術をすることは決めていたので、手術前の検査をいくつか行い、手術日を決めた。

膀胱癌の手術が終わったのが2年前。夫はこの「また手術」をどう感じたのだろうか。聞いていないけれど、よくいつも平静を保っていられるなと思う。感謝しかない。

コロナ禍、院内で待つこと許されず酷暑のため在宅待機

時は2020年の7月。
世の中ではコロナが猛威をふるい、全国的な緊急事態宣言が発出されたいた頃だった。また、デルタ株という重症化リスクが高い株が主要な株だったこともあり、手術中は何かあったら緊急連絡先として夫に連絡が行くが、コロナのため院内で待つことはできない と言われていた。

とにかく酷暑。院の外には日陰が少なく待てるカフェもない。
手術の時間も医師の数等限られており流動的だということで、夫には在宅で待ってもらうことにした。

手術自体は、全身麻酔で行われ一瞬で終わった。
時間的にも1時間くらいだったんじゃないだろうか。

目が覚めて、病室でぼんやりとしている時にも痛みもなく、比較的すぐに夫に連絡もできた。以前の膀胱癌の手術の時とはだいぶ感じが違った。

目当てのものはなかったが無事完了

手術後、先生から言われた言葉。
「見たところ、ポリープはありませんでした。」

えーーーーーーーーーーーーーーーーー。

曰く、ポリープは自然に取れることもあるので、何かの時に取れて体外に出ていったんでしょうと。
また「子宮内に見えていた筋腫は削っておいたので、着床は問題ないと思いますよ」とも。

確かに、冷静に思い返せば、でろんと垂れているかたちのポリープ。月経と一緒に出てくることもある。なんだと拍子抜けしたけれど、
着床に良い環境が整ったよ という先生の声は頼もしかった。

いよいよ移植へ。


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