イオン結合
(音声の解説はコチラへ!
https://stand.fm/episodes/60b4091055ceb513d5a47e28)
イオン結合
クーロン力、陽イオンとイオンの陰イオンの静電気的な引力による結びつきをイオン結合と呼んでいます。
静電気的な引力はクーロン力とも呼ばれます。
イオン結合でできた物質には、塩化ナトリウムNaCl、酸化カルシウムCaO、水酸化カリウムKOHなどがあります。
金属元素は陽イオン、非金属元素は陰イオンになると考えて良いです。
しかし、水素は非金属元素でありながら、水素イオンH+ になります。H+はとてもよく出てくるので、ここは注意してください。
組成式
物質を構成する原子の割合を最も簡単な整数比で示したもの。
イオンからなる物質は組成式で表します。構成するイオンとその数の比を示しています。
ポイントは次のようになります。
陽イオンの価数 × 陽イオンの数 = 陰イオンの価数 × 陰イオンの数
イオンなる物質は電気的に中性です。陽イオンによる正電荷と陰イオンによる負電荷の総和はゼロになります。
例えば、塩化ナトリウムは1価の陽イオンNa+ と 1価の陰イオンCl − からできています。数の比は、Na+ :Cl − = 1:1で、組成式はNaClです。
塩化カルシウムは、2価の陽イオン Ca 2 + と1価の陰イオン Cl −からできています。Ca は 2+なので、Cl−が 2つ そろって ± 0 です。よって、組成式は CaCl2 になります。
水酸化カルシウムは、2価の陽イオン Ca 2 + と1価の陰イオン OH −からできています。Ca は 2+なので、OH −が 2つ そろって ± 0 です。よって、組成式は Ca (OH)2 になります。
少し難しくなりますが、硫酸アルミニウムを考えてみます。
硫酸アルミニウムは、3価の陽イオン Al3+ と2価の陰イオン SO4 2−からできています。Al は 3+で、SO4 は 2− です。Al が 2コ、SO4 が3コで、それぞれが+6とー6になり、そろって ± 0 になります。よって、組成式は Al2 (SO4)3 になります。
手順をまとめると、次のようになります。
step.1 構成イオンの陽イオンを先に、陰イオンを後に書く。
step.2 電荷が等しくなる整数比を考えて、数を書く。
(step.3 多原子イオンが複数あるときは( )で囲む。)
step.4 名称は、陰イオン、陽イオンの順に書く。
まとめ
クーロン力、陽イオンとイオンの陰イオンの静電気的な引力による結びつきをイオン結合と呼んでいます。
「組成式」は物質を構成する原子の割合を最も簡単な整数比で示したもの。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?