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酸化剤・還元剤の強さ
※こちらにこの記事に加筆したものを、新しく作りました。ご覧ください。2021/9/11
酸化剤・還元剤の強さ【改】https://note.com/kagakunooomura/n/n53f0e2862535
ある物質が酸化剤か還元剤のどちらとしてはたらくかは、反応する相手の物質によって変わることがあります。それを酸化剤・還元剤の強さとよんでいます。
(音声の解説はコチラへ!
https://stand.fm/episodes/60a6d8632a1ed9265c091540)
基本のおさらいです。
〇酸化剤は相手より還元されやすい物質
〇還元剤は相手より酸化されやすい物質
臭化カリウムKBr 水溶液に塩素Cl2 を吹きかけると臭素Br2 ができます。臭素は赤褐色のため、水溶液は無色から赤褐色に変わります。この反応式は次のようになります。
2Brー + Cl2 → Br2 + 2Clー
酸化数の変化をそれぞれ調べると、Brはー1からゼロ、Clはゼロからー1です。Brは酸化数UPのため、相手を還元したことになり、Clは酸化数DOWNのため、相手を酸化したことになります。
すなわち、Cl2が臭化物イオンBrーを酸化したことになります。このとき、Cl2の酸化力がBr2よりも強いと言います。
別の反応も見てみましょう。
2Iー + Br2 → I2 + 2Brー
酸化数の変化をそれぞれ調べると、Iはー1からゼロ、Brはゼロからー1です。Iは酸化数UPのため、相手を還元したことになり、Brは酸化数DOWNのため、相手を酸化したことになります。
すなわち、Br2がヨウ物イオンIーを酸化したことになります。このとき、Br2の酸化力がI2よりも強いと言います。
ここまで例に取り上げた、Cl2、Br2、I2 は、17族元素のハロゲンと呼ばれるグループです。ハロゲンの酸化剤の強さは、I2、Br2、Cl2、F2 の順に強くなります。F2 が最も酸化剤として強いです。
以上より、ある物質が酸化剤か還元剤のどちらとしてはたらくかは、反応する相手の物質によって変わることがあります。それを酸化剤・還元剤の強さとよんでいます。
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