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共有結合結晶②

ケイ素Siの結晶は、灰色で金属光沢があり、半導体の性質を示します。
意外と知られていませんが、ケイ素は地殻中に酸素に次いで多く存在する元素です。岩石や鉱石の成分です。ケイ素の単体は自然界では存在せず、酸化物を高温で還元してつくられます。具体的には、ケイ砂にコークスを混ぜて、電気炉で強熱すると、ケイ素が得られます。高純度の結晶の薄板は、コンピューターの集積回路(IC)や太陽電池などの材料として用いられています。

(音声解説はこちらへ
https://stand.fm/episodes/60c920858d1ab700069d7fd9)

二酸化ケイ素SiO2も共有結合の結晶です。ケイ素の結晶中の各ケイ素原子Si間に酸素原子Oが入り込んだ結晶です。SiとOが交互に全て共有結合で結びついています。
二酸化ケイ素は、自然界で水晶(石英)、ケイ砂などとして存在します。結晶は硬くて融点も高く、薬品に侵されにくいです。
人工の結晶は水晶振動子として時計に利用されています。クォーツ時計は水晶の時計のことです。
高純度の二酸化ケイ素を高温で融解した後、冷やすと石英ガラスができます。石英ガラスは、カメラのレンズや耐熱ガラスなどとして用いられています。さらに、高純度のものは光ファイバーの素材になります。光ファイバーは胃カメラに利用されています。

まとめ

ケイ素は地殻中に酸素に次いで多く存在する元素で、岩石や鉱石の成分です。ケイ素の高純度の結晶の薄板は、コンピューターの集積回路(IC)や太陽電池などの材料として用いられています。

〇二酸化ケイ素は、自然界で水晶(石英)、ケイ砂などとして存在します。



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