アメリカの下院議長の選出に100年ぶりの迷走の末に決定した背景

アメリカの下院議長はこれまでは悪名高いナンシー・ペロシだったが、先の2022年中間選挙によって、連邦下院議員の過半数が共和党員となったことから、下院議長が選ばれなおされることとなった。

アメリカの連邦議会において下院議長というのはとても重要なポジションなのだ。
アメリカでは、大統領が死亡や弾劾などによって変わる場合、第一順位が副大統領、そして第二順位が連邦下院議長となっている。
つまり、アメリカ大統領が仮に突然死してしまったという場合には、まずは副大統領、出なければ連邦下院議長が臨時的に大統領となるのだ。

これまで、バイデン政権では大統領がジョー・バイデン、副大統領がカマラ・ハリス、連邦下院議長がナンシー・ペロシだった。
最低最悪のジョー・バイデンを弾劾して大統領を辞めさせたとしても、次に待っているのはアメリカの辻元清美ことカマラ・ハリスが待っており、カマラ・ハリスをも弾劾した場合には、アメリカの蓮舫ことナンシー・ペロシが待っているという状態であり、「カレー味のうんこよりは、うんこ味のカレーの方がまだマシなのか・・・」という議論が交わされていた。
つまり、「最悪なジョー・バイデンをクビにするのは大変だが、苦労してバイデンをクビにしても、後ろに控えているのは、バイデンよりも最悪なカマラ・ハリスとペロシだぞ・・・」ということである。

それだけではない。
連邦下院議長というのはとても重要な地位にあり、これまでバイデン大統領にまつわる、様々な問題について、連邦下院議長であったナンシー・ペロシは一切責任追及をせず、既に大統領を退任し、形式的には一般人となったドナルド・トランプに対する攻撃ばかりを行っていた。
2020年の不正選挙、南部の国境問題、バイデンの息子のハンター・バイデンの不正問題など、下院議員が追求すべき問題がたくさんあったにも関わらず、ナンシー・ペロシが議長権限を使って、それらの問題について揉み消してきたが、とうとう2022年の中間選挙結果によって、下院で共和党が過半数を取得することができ、悪名高きナンシー・ペロシが連邦下院議長から引きずり降ろされることとなった。

だが、その連邦下院議長の決定が異例の異例ともいえる迷走をすることとなり、長らく連邦下院が機能不全状態となっていた。
下院議会において、過半数の議席を獲得した共和党はすんなり議長を選出するかに見えたが、共和党内で議席が割れ、2022年内に議長は決まらず、2023年に持ち越すこととなり、度重なる交渉と再三の投票をもって結局、15回の投票によってようやく1月7日の深夜に下院議長は共和党員のケビン・マッカーシーに決定した。
1度の投票で決まらないことは100年ぶりで、15回という回数は160年ぶりという異例の事態であった。

フェイク情報を垂れ流す大手メディアは相変わらず「共和党は分裂している」とか、「トランプが分裂を招いている」とか、「トランプがマッカーシーを推薦しているが、トランプの信用度が低いから共和党が一つにまとまらない」などの報道をしていたが、実態は違うようだ。

今回の連邦下院議長選びの際、様々な交渉が行われていたことが、下院議長選びに時間を要したことのようだ。
なんと、前任のナンシー・ペロシは「下院議員を正常に機能するために存在していた、『下院議長の不信任決議』を廃止」しており、それを復活させる交渉を行っていたり、マッカーシー自体が元RINO(民主党に見方をする、名ばかりの共和党員という意味)であり、現在もRINOである疑惑もあり、真価を問われていたようである。
そして、その下院議長の不信任決議は当初、5人の議員による発議によって可能としていたが、交渉の結果、たった1人の議員によってでさえも不信任決議が行えるようになった。
この不信任決議は連邦下院議員の過半数である218票を得ることで可決されることとなっており、要は「たった1人の議員でも下院議長をクビにするかを問うことができる」という状態となった。
これを「共和党による連邦議会の正常化が促進される」とみるか、「民主党による妨害が容易になった」とみるか、様々な見方があると思うが、共和党自身によっても諸刃の剣となりうるだろう。

そして、連邦下院議会には「下院規則委員会」というのがあり、この委員会は連邦下院議会がどのような法案を採決・修正するかと言ったような下院議会の運営にとって重要な委員会なのだが、この委員会メンバーに「フリーダム・コーカス(自由議員連盟)」と呼ばれるメンバーが多く入るように交渉しており、それによって「民主党によって破壊されたアメリカを正常に戻すために鋭いメスを入れる」メンバーが多く「下院規則委員会」に入る方向となるようだ。

その他、民主党のナンシー・ペロシによって荒唐無稽なバラマキ左翼政治が行われていたが、この予算策定についても見直しがなされることが決定した。
際限なく低所得者に金をバラまき、労働意欲を失わせ、不法移民を呼び込み、まともな米国市民に重税を課すことで民主党はアメリカという国を破壊して来た。
このバラマキ左翼政治にメスが入るということを意味している。

このように、大手メディアが報道しない水面下でアメリカではじわじわと愛国者が連邦下院議会の重要ポジションについているように思われる。
左翼リベラルはいつでも逆転して再び国を破壊する工作を行うために様々なことを行っているため、手放しに喜ぶことはできないが、着実に愛国者による反撃がアメリカで開始されているといえるだろう。

翻って日本では、ため息しか出ない状況が続いているのが悲しい限りである。

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