詩人の言葉に心をひたす。
グーテンターク! 皆さまこんにちは。フランクフルトのYokoです。
今日はリセットの日でゆっくりしてみました。お天気はイマイチだけれど散歩を少し。歩くと気分も心地よく。
お子ちゃまが公園で元気に遊んでいました。時々歓声が聞こえて楽しそう。戸外で身体を動かすのは大事ですね。
さて私も新鮮な空気を吸い込み、身体を動かしてスッキリして帰宅。
でも心はどうかな?と手をあててみると自分の感情や感覚を揺さぶるような本を読んでいないなと思い、いつもあまり読まない詩の世界をくぐることにしました。谷川さんの色々な活動や文章のいくつかは存じ上げていたのですが本業の『詩』の部分は日本の現代詩そのものを敬遠していたのであまり読んできませんでした。
こちらが買ってみた『空の青さを見つめていると』です。谷川俊太郎さんの若い頃、の1950年代~60年代の代表作。芸術家の本質はやっぱり初期に詰まっているので最初のほうからと考えたのと、この鍵盤の装丁も気に入って決めました。
詩人だから当たり前かもしれませんが、言葉の使い方や配置が、すごく独特でセンスがあり好きな表現はハイライト。電子書籍はこのハイライトが見返しやすいので便利。
若い頃の作品なので、「女」だとか思っているより生々しいテーマを扱っていて新鮮でした。詩人なので言葉は生々しくないですが並べ方に切れ味がありました。
不思議な感覚になるけれども読者を置いてきぼりにしない独りよがりでない表現。一見平易な表現だけれど他の人には紡ぐことのできないユニークさが初期から溢れ出ています。明るいけれど孤独、愛に溢れ温かみが感じられるけれど、宇宙を達観したような突き放したような冷徹な目もあります。
戦後の日本は不安定な世界秩序の中で揺れ動きながら経済成長し始めた時期にこれらの詩は書かれています。詩における谷川俊太郎の世界の掴み方はなるべく大きく大きくとジャンプしているように感じられました。日本という枠組みでなく人間世界として人を見つめようという意欲なのかな。
最後の谷川さんによるあとがきや大岡信さんの解説を読むとまた詩が輝きました。
次は『朝のかたち』や『音楽の肖像』『絵の内と外 谷川俊太郎の世界を描く』を読んでみたいと思います。
心の凝りをほぐすのに谷川俊太郎さんの詩を選んだのは、こちらの猪瀬直樹さんのnote記事を読んだのがきっかけです。
猪瀬さんの作品はほぼ全部読んでいて大ファンです。その猪瀬さんが若かりし頃に谷川俊太郎の詩に親しみ、後日文体に影響を与えたかもしれないとご本人がおっしゃるならこれは読んでみたくなります。
猪瀬少年に続き、遅まきながら私も谷川俊太郎さんの世界を体験してみようと思ったのでした。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!
Bis dann! Tschüss! ビスダン、チュース!(ではまた〜)😊
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