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ドイツコロナアップデート〜ロックダウン延長でも美容院に来月行けそう(2021/02/10)

グーテンターク!皆さまこんにちは。フランクフルトのYokoです。今週は最高気温が氷点下なので南国🏝大阪からやってきた私にはこたえます。

こたえるといえば、ドイツでのロックダウンの延長。

昨日2月10日にメルケル首相と各州首相による協議が行われた結果,現行の各種制限措置の3月7日までの延長が発表されたのです。

確かに接触制限によって新規感染者数が大幅に減少しているとした一方で、より感染力の強い新型コロナウイルスの変異株が広がりつつあり,3月中旬までに更なる感染者数の減少を図ることが重要であるとしてロックダウン延長を決定し、国民の理解を求めました。

在フランクフルト日本国総領事館で訳してくださった概要は以下の通り

1 各種制限措置の延長:現行の各種制限措置を原則として3月7日まで延長。
(1)私的な集まり(接触制限):引き続き自らの世帯に加え,別世帯に属する最大1人までに制限。
(2)マスクの着用義務:公共交通機関や店舗での医療マスク(OPマスク,KN95マスクまたはFFP2マスク)の着用義務を引き続き適用。
(3)ホームオフィス:雇用主は,可能な限りホームオフィスを実施しなければならない。
(4)旅行:必要不可欠でない個人旅行や訪問は引き続き自粛。
2 今後の措置
(1)学校・保育施設の段階的再開:マスクの着用,換気や衛生措置を講じた上で,各連邦州はそれぞれ対面授業の段階的な再開と保育所の再開について決定する。今後,迅速検査により,安全な授業や保育が可能となるとともに,感染リスクを最小限に抑えることが可能。
(2)理髪店・美容院の再開:衛生措置,予約制による入場制限,医療用マスクの使用を条件に,3月1日から理髪店・美容室の営業を再開。
(3)店舗・施設の再開:過去7日間の人口10万人あたりの新規感染者数が安定して35人以下となる場合,各州により更なる緩和措置が実施される。小売業(ただし20平米当たり1人の顧客に制限),博物館や美術館,身体の接触を伴うサービス業の再開が可能となる。
 文化施設,グループでのスポーツ,余暇施設,飲食店,宿泊施設の再開については,連邦と州が引き続き調整する。
(4)感染率が高い州や市郡における措置:過去7日間の人口10万人あたりの新規感染者数が50人以上の州や市郡においては,包括的な制限措置を維持または拡大する。

個人的には(2)の美容院に行けるのが嬉しい。。。ただし来月ですが。😅

感染爆発していないドイツでもう少し規制を緩められないのかという世論があるのも確かです。というのも以前の一時の急激な感染者数の伸びは落ち着いてきてきており、ロックダウン解除の望みがもたれていました。

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https://youtu.be/uv6-5_V2Vmo

長めのスパンで見ても山は減少傾向、やはりロックダウンや在宅勤務推奨は感染者を抑える効果があります。でも社会への影響が甚大。

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ある意味ジレンマですが成果は出たのにそれでも連邦政府と州政府が解除に後ろ向きなのは変異株の脅威があるため。

案の定本日の2/11の連邦下院議会では、政府の決定に野党が非難囂々、舌鋒鋭く政府を批判。さらに飲食業や宿泊業、小売業など引き続き我慢を強いられる業界も続々非難。

しかしメルケル首相はじめ政府の決意は固く、ここは我慢だと。指標が下がりきらないのにロックダウンを解除、開始をやり続けるとかえって社会が混乱する、もっと感染の度合いを下げてからというのがその主張です。

ドイツでは新規感染者、死者の総数も判断基準ですが、ロックダウンを解除するかの局面で重要視されるのが過去7日平均の10万人あたりの新規感染者数です。

こちらも徐々に手堅く下げています。このままいけば35ラインも見えてくる?

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https://youtu.be/uv6-5_V2Vmo

↓こちら本日のドイツのコロナダッシュボードです。

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https://experience.arcgis.com/experience/478220a4c454480e823b17327b2bf1d4

今日は全独平均で64.2ですが、これが各市郡で35以下になれば各地域で小売店の営業再開、ミュージアムの開館など緩和してもよいと具体的な数字を盛り込みました。以前は50以下を目指すと言っていたのですがより高い目標値ですがここまでさがれば〜してよいというバーを設定。変異株の拡大スピードを考慮してより感染者数を下げてからでないと人流の動きを戻さない戦略のよう。


フランクフルトは60.4 お買い物できる日はまだまだ遠いなぁ。

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今ドイツで最も7日平均の感染者数が多いところは333.1のTirschenreut(ティルシェンロイト )です。

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それでも一度は500というホットスポットの市郡があったときよりも落ち着いていますが、この都市はチェコ国境近くであり、チェコの今変異株が猛威をふるっている地域に隣接。たとえばCheb(ヘプ)というチェコの街では10万人あたり1000人以上に跳ね上がっているのです。ドイツでは国境管理がなされており必死の水際食い止めをはかっているところです。でも鎖国しているわけではないので水も漏らさぬとはいかず、要警戒地域となっています。

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https://youtu.be/uv6-5_V2Vmo

ドイツはこんな状況ですが、ドイツ国内でバイオンテック/ファイザーワクチンの製造開始というよいニュースもあります。

バイオンテックの本社はドイツのマインツにありますが、欧州向けワクチンを生産しているのはベルギーにあるファイザーの工場のみでした。

バイオンテックが開発したワクチンなのに国外生産、かつドイツで絶対数が足らずに接種が遅れています。

(2021年2月10日現在、ドイツでは128,272回の予防接種が実施されています。これにより、現在2,490,423人(総人口の3.0%)が1回目の予防接種を受け、1,178,725人が2回目の予防接種を受けました)

バイオンテックにもプレッシャーがかかりマールブルクにある🇨🇭ノバルティスの工場を買収してワクチン生産仕様に変えて行政当局も異例スピードで認可、1ヶ月前倒しで2月10日からワクチン工場として稼働しています。

ただし出荷はすぐできず欧州医薬品庁(EMA)が新しい施設の生産プロセスを承認する必要がありますので、最初のワクチンが出荷されるのは4月上旬と見込まれています。

今年上半期中に2億5000万回分のワクチンが製造される予定で工場が完全に稼働すれば、年間生産能力は最大7億5,000万回分となり、欧州最大級の生産施設となる見込みです。

また🇫🇷サノフィの最新工場のあるヘキスト(フランクフルト郊外)でも6月から他社製ながらバイオンテックワクチンが生産されることも決まっています。

とにかくワクチン、ワクチン、またワクチンでこれらの工場はフル稼働になりそうです。

まずは優先グループに早く接種が進みますように。

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!

Bis dann! Tschüss! ビスダン、チュース!(ではまた〜)😊

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