見出し画像

コロナ後の初登院(美容院)

独制限緩和レポート美容院編。ロックダウン以降、ドイツで理容業は営業停止でした。しかし5月中旬から諸条件の下で再開し、私は5/22にGo! そのときのお話です。

〜〜〜

今日はロックダウン以後初めて美容院へ行きました。サッパリ。理容業が再開を認められて2週間以上たちますが予約もあり本日に。よしおカットを一度してもらったものの伸び放題は否めず、いつもお願いするフランクフルトの「マツコデラックス」姉さん(以下マツコさん) の空いている時間に行きました。以下現在この美容院でのお作法です。

着用必須のマスクをしたまま入店。受付に名前を告げようとするとマツコさん御自ら鎮座されていてお出迎え。 デシグアル風のかなり派手なプリントTシャツにアシンメトリーの髪は前だけきれいな赤いメッシュ。モードなマツコさんだ。マツコさんは時間に厳しいのでon time でshow up。ご機嫌を伺う。

いつもは元気?といいながら握手してくれるが、今はない。マツコさんは愛想はないけど冷たい人ではないから好きだ。何より私のかったーくて多い、ドイツでは敬遠されまくる髪を綺麗にカットしてくれる。

チラと目の前の消毒液で手を洗えと目配せ。察しの国から来た私は何も言わずににわかったと目配せして手を消毒。ここまでは普通の小売店でもみかけるが、理容業はより接触する商売のため、個人情報をさしださねばならない。

消毒済みのペン立てからペンをとるよう促され、個人情報を書かされる。万が一感染者が出た場合のトレーサビリティ。携帯電話は予約時に差し出しているのでここで書くのはブロック体のフルネーム、メールアドレスと署名。


説明しながら先客が書いた個人情報を私に見えないよう厚紙でそっと隠すマツコさん。

軽く雑談しながら、マツコさん付きのお弟子(インターンの男の子) がシャンプーしてくれた。マスクはしたまま、美容院のケープをかけられる。ここは手順が同じだった。しかし座席は必ず1つ隣はあけて座らせていた。

シャンプーしてくれた子にお礼を言ってマツコさんが指定する場所へ。マツコさんは結構偉いのでやや奥ながら全員見渡せる場所。今度は透明ビニールのケープが用意された。多分一回で廃棄するのだろう。エコ大好き、使い捨てプラスチック製品嫌いのドイツでもやむなしのようだ。しかもいつもの美容院の名前が入った散髪ケープの丈より随分短い。

ケープの上にはいつものネックシャッターを首にお弟子が巻いてくれてマツコさん登場。

私の隣は開けてあり、鏡の前のテーブルには消毒液グッズが端に置いてあった。これでお客が帰ったあとテーブルや椅子を除菌するようです。

マツコさんと方向性を確認(といってもほぼお任せ。素人よりプロの言うことが結局正しいから) カット開始。私は元から美容院「では」黙って大人しくしている。髪を切るのに集中して欲しいから。そしてマツコさんが切りやすいよう頭の角度も変えるし、仕上げのスプレーをかけるとき目を瞑ってねと言われる前に目を瞑る。今ではマツコさんは聞こうともしません。(笑)

今回問題はマスクのひも。もみあげあたりのカット。そしてそのときが来た。マツコさんがカットしだすとおもむろに紐を外してこっちを見るのでずれないようにマスクを手で押さえる。しばらくすると無言で紐をかけてくれるのでダンケと言って手を離す、この連携プレーを右左。

合間に後方からやたら大きな声で喋るおばちゃんの声が聞こえる。何を言っているか今一つポイントが掴めないが、おばちゃんは楽しくて堪らないのは伝わる。会話のキャッチボールというより、一方にお喋りが止まらない感じだ。よっぽど久しぶりの美容院にテンションが上がっているのだろうか。担当美容師さんは上手に相手をしていた。

カットのあとはブローもアイロンもして真っ直ぐな綺麗さを出してくれた上にプロっぽい毛先を遊ばせるワックスもネジネジしてくれる。実はそこまで綺麗にしていただかなくても家での再現率が低いのでアレなのだが、マツコさんのプロとしてのこだわりを出してくれているので早く帰りたいですとは言わず黙ってなすがままにお願いしている。

今日はとりわけ彼女の中でうまくいったからか、弟子たちに後で見せるのか写真を撮っていいかと聞かれた。私にveto がある気がしなかったし、また久しぶりの再開で色々大変だっただろうし何か私の髪で役立てばと思いどうぞと二つ返事。マツコさん自らこっち来てと途中なんかかわいいケースのマツコスマホも持たされつつ撮影。出来上がりが気に入らず、弟子を呼ぶ。マツコさんは手先は器用でもセルフィー含めスマホ撮影全般が苦手なようだ。世代は私も近いからわかる。弟子に色々な角度で私の髪型を撮らせ自らスタイリングしている様子を写り込ませるバージョンも撮っていた。何に使うのか最後までわからなかったけれど、こんな硬い髪をスタイリングするときはね…と弟子に語っていたので技術指導の一環と思うことにする。お弟子さんは私の髪のお掃除があるのでありがとうね。と声かけ。トルコ系のシャイだけど気がきく感じの男の子だ。ペラペラ口ばかり達者で、要領が良いつもりなんだけど仕事の質が雑な子もいる。今日の子は真面目な姿勢が好感。

さて撮影も終わり、やっと合わせ鏡で私もにも後ろの仕上げを見せてくれる。眼鏡が遠くで正直なんとなくしかわからないけど、マツコさんだから大丈夫大丈夫。ぶんだばー。と言って元の席へ戻り眼鏡とカバンをもってお会計へ。

ふとカウンターを見るとカード決済の端末の隣にラミネートした紙。読むとコロナ対応でいろいろあるので5ユーロ値上げします。ご理解の程よろしくと書いてあった。

担当美容師さんが申し訳なさそうに一々言わなくていいように。確かに色々衛生対応で経費がかかっているしお客さんも密にできないから仕方ないなと思う。何も言わずにお支払い。

マツコさん自らカード決済をしてくれて握手の代わりにバイバーイと手を振ってお別れ。

帰宅するとよしお殿が髪をなでなで。
ほう、短くなりましたな、と気に入ってくれたようです。

(了)

画像1

#ドイツ生活

#ドイツロックダウン

#コロナ


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?