【論文紹介】コーヒー抽出方法による味の違いが判明
コーヒーの抽出方法や抽出メソッドは無数にあり、実際に淹れ方によって全然味が違うことを知っている人も多いと思います。
今回は、同じ豆を使用して抽出方法によって、どのような味の違いが見られるのかを研究した論文が発表されたのでそのご紹介です。
Discrimination of Filter Coffee Extraction Methods of a Medium Roasted Specialty Coffee Based on Volatile Profiles and Sensorial Traits
実験対象の抽出方法(4種類)
ピュアブリュー(VA388 Black Eagle Maverick)
V60(ハリオ)
エアロプレス
フレンチプレス
使用されたコーヒー豆
産地:ケニア(Kakindu)
標高:1,800~2,000m
焙煎:ミディアムロースト
精製:ナチュラル
品種:アラビカ種 cultivar SL34
方法
質量分析
ガスクロマトグラフィ・MSDを使用
感覚分析
認定パネリスト4名(男性2人女性2人)
※SCAカッピングフォームを使用して実施
実験からわかったこと
紙フィルター(V60、エアロプレス)で抽出したサンプルは、キャラメルと花に関連した化合物の割合が高くなる。
金属フィルター(ピュアブリュー、フレンチプレス)で抽出したサンプルは、フルーティな味わいになる。
抽出方法によって、風味のプロファイルに影響を及ぼす。
実験結果について凄い端的にまとめましたが、実験内容と論文内で紹介されている分析結果がめちゃくちゃ面白いので、気になる方は是非見てみて下さい。今回の研究について、下記で少しかみ砕いて説明します。
どうして上記のようなキャラメルとか花とかの香りが分かるのかというと、質量分析でガスクロマトグラフィーという分析手法を用いているからだそうで、
この分析は気化しやすい化合物が何かを判別するのと、どれだけはいっているのかがわかる分析方法のようです。
コーヒーに含まれる揮発性の化合物は有名なものがいくつかあり、それらがどのような特徴(キャラメルのような香りとか花のような香りとか)を持っているかは今までの研究で明らかになっているため、
人の感覚に頼らず、コーヒーの抽出器具によって特徴に差が出るのかを定量的に判別することができるとのこと。
もちろん、感覚分析の方も研究結果として活用されており、ちなみにOverallの評価は、ピュアブリュー > V60 > エアロプレス > フレンチプレスとなっていました。
私の論文の調べ方によるものかもしれませんが、コーヒーの抽出方法は色んな人によってについて試行錯誤されている割にはこういった研究を今まで見つけられていなかったので、なかなか実生活に寄り添っていて面白い内容でした。
最後に
KaffalogというWEB版コーヒーノートのサイトを友人と運営しています。飲んだコーヒーの焙煎豆情報やレシピに関する記録を投稿ができ、他の人の投稿も見られるサイトです。
その中から過去に飲んだコーヒーについてご紹介。
本日の焙煎豆の評価
◆記録投稿した焙煎豆
店名:MYTH CAFE
焙煎豆:Ethiopia Guji Shakiso
◆一言
お店が表示しているフレーバーと自分が感じたフレーバーがかなり近く、物珍しさも感じつつ非常に美味しい珈琲でした。
※焙煎店表示のフレーバー:黒葡萄,Dark Cherry,Brandy,Whiskey Bonbon
◇ナカジマの評価
◇友人の評価
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