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私 VS ねずみのよめいり

子供の頃は『ねずみのよめいり』が昔話の中で一番好きだった。

『ねずみのよめいり』はざっくり言うと、

ねずみのお父さんが、
自分の娘をこの世で一番強い者と結婚させたいと考え、
太陽に頼み込むが「太陽を覆い隠してしまう雲の方が強い」と言われ、
雲に頼み込むが「雲を吹き飛ばしてしまう風の方が強い」と言われ、
風に頼み込むが「風にびくともしない壁の方が強い」と言われ、
壁に頼み込むが「壁に穴を開けてしまうねずみの方が強い」と言われたので
結局、娘はねずみと結婚することになる…

…という話。

最後は結局ねずみに戻ってくるという物語の構成も面白かったし、
何より、誰も酷い目に遭わない。

痛めつけられる敵も出てこない。
悪い事をしてバチが当たる人も出てこない。
元々貧乏だとか、敢えて不幸な状態にもなってない。

ねずみのお父さんが娘の結婚相手を探す、
非常に平和な物語。

そのほのぼのとした雰囲気が気に入っていた。

でもつい最近、
ねずみのお嫁さん視点で考えると
父親の思いつきのせいで
太陽とか壁とか生き物ですらない
とんでもねえ相手と結婚させられそうになる
やばい話だということに気付いて
あんまり好きじゃなくなってしまった。


あと、ねずみより強い存在いっぱいいるじゃんとか
考え始めると面倒くさいことになる。

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