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【#美術館周辺のおすすめスポット】  福岡市美術館 & 福岡市博物館の周辺をお散歩

オトナの美術研究会(オ美研)、今月のお題は「美術館周辺のおすすめスポット」。オ美研メンバーのほとんどは九州以外に在住の方のようなので、今日はガイドブック的に、福岡市美術館と福岡市博物館の周辺をご紹介しよう。

なお、福岡県で大きな展覧会が開かれる会場として、ほかに九州国立博物館(太宰府市)があるが、こちらについては4月のお題記事をご参照いただければ。

また、福岡市美術館から独立して、1999年には福岡アジア美術館も設立されている。アジアの近現代美術作品を展示しており、アジア各国のエネルギーを感じられるコレクション展など、とても見応えがある。
この美術館は、九州一の歓楽街・中洲から橋を渡ってすぐのビル内にあるので、周辺スポットを楽しむなら、20:00まで開館している金曜・土曜の観覧後にくり出すのがいいだろう。
下戸の私は詳しいご紹介ができないので、ここでは福岡市美術館と福岡市博物館の周辺について書く。


福岡市美術館の周辺マップ
  福岡市美術館 南口

福岡市美術館のすぐ横は、大濠公園おおほりこうえんだ。テレビなどでご覧になったことがある方も多いと思うが、大濠公園は大きな池をもつ公園。福岡市のほぼ中央にあり、福岡市民の憩いの場として親しまれている。
県営の公園内には日本庭園や能楽堂(2020年に藤井聡太さんが王位を獲得した会場)も配置されている。もちろん、スタバもある。

 福岡市美術館 大濠公園口 (草間彌生さんの《南瓜》が少し見えますね)

福岡市美術館は2019年に大幅にリニューアルして、おしゃれなカフェも併設されている。スタバとともに、公園のきらめく水面をのんびり眺めるには最適な場所。

池の周囲はちょうど2キロメートルなので、公園は絶好のジョギングコースになっている。ゴムチップ舗装されているので、ガチで走っている人も多い(東京パラリンピックのマラソン金メダリスト:道下美里さんも)。

私は、その内側の、レンガ敷きの散策路へ(ジョギングコースの外側は、サイクリングコース)。
そういえば、私が初めて大濠公園を歩いたのは、1975年の福岡大博覧会のとき。山陽新幹線が博多まで延長したのを記念して開かれた展覧会に、大分県の別府から連れられて、「夢の超特急」にも初めて乗った。池端のパビリオン内で、クイズ本の選択肢のうち正しい答えをペンでタッチすると、そのペンが光るという近未来性(その時代にとっては)に感動したのを憶えている。

 (絵画のような構図になりました)

カップルで来ているなら、カフェの後は白鳥の足こぎボートで童心に帰るのもいいかもしれない。(おひとり様の場合は、虚しさが増すだけなので、おすすめしない)
手こぎボートの方は、私が大学生のとき、教養課程の体育実技の1コマで経験した(なんという悠長な時代!)。
2人組になり途中交代して時間の半分ずつオールを握るのだが、なぜか異性とは組ませてくれなかった。その日の女子学生が奇数だったので、私は教官とボートに乗るはめに。
橋の下をくぐるとか、レガッタのようなスピード競争とか、教官は全体に指示しないといけないので、私は授業の1時間中ずっとオールを操った。ちゃんと頑張ったのに、陸に上がったとき、教官は「あー、船酔いした」とつぶやいた。

④ 浮見堂

1周2キロの散歩が長すぎるなら、中の島をつなぐショートカットの散策路に入ってもいい。その風景から、大濠公園は中国の西せいをモデルに設計されたともいわれている。

⑤ 福岡城跡

大濠公園の横には、福岡城跡として舞鶴公園が整備されている。
福岡城は、黒田官兵衛(孝高よしたか、あるいは如水じょすいとも)の息子である黒田長政が築城した。大濠公園は、その名のとおり、福岡城の外堀を利用したもの。
お城と桜は最強コンビだが、ここ福岡城跡も桜の名所になっている。また、鴻臚館こうろかん(平安時代の外交施設)跡地に展示館もあるので、歴史好きの方にはおすすめ。


福岡市博物館の周辺マップ

さて、今度は福岡市博物館周辺を歩いてみよう。

⑥ 福岡市博物館 正面ゲート

この一帯のシーサイドももち地区は、1989年のアジア太平洋博覧会(通称よかトピア)の際に埋め立てられた開発地。現在はスタイリッシュなマンションが立ち並んでいる。
福岡市博物館は、よかトピアのテーマ館として建設された建物。
よかトピアへは、私は大学の開学記念日(平日)に、クラスメートたちとつるんで出かけた。会場には同じ大学の学生が多数。でも何を見たのか、意外に憶えてないなあ。

⑦ 福岡市博物館

ポツンと博多人形が浮かんでいる池の向こうが、福岡市博物館。教科書にも登場する、「漢委奴国王」で有名な国宝、金印を所蔵している。

⑧ サザエさん通り

博物館の隣は福岡市総合図書館で、私も時々利用している。
この両者の間に整備されているのが、「サザエさん通り」。『サザエさん』の作者である長谷川町子が当時このあたりに住んでいて、埋め立て前の海岸を散歩しながら漫画の登場人物を発案したことから(サザエ、カツオ、ワカメなど、海の生物ですね)、名付けられた。

⑨ 福岡タワー

「サザエさん通り」の北側終点は、福岡タワー。こちらもよかトピアのときに、モニュメントとして建てられた。
展望室からは、福岡市の市街地を一望できる。また、博多湾や玄界灘もふくめて360°の大パノラマ。

タワーの足元には、海水浴もできる人工砂浜の公園や、海に突き出た商業施設も。現在、海浜公園では世界水泳の一部競技が行われている。
陸上部だったわが娘は、おしゃれなお客さんたちを横目に、ここのビーチで砂浜ダッシュを繰り返していたそうだ。養成ギプス(古い!)じゃあるまいし。

⑩ 福岡PayPayドーム (バス車中より)

臨海地区には、われらが若鷹・福岡ソフトバンクホークスの本拠地:福岡PayPayドームも。ホークスが勝利すると、天井から仕掛け花火が上げられ、応援歌を流しながら開閉式屋根が開けられる(悪天候の場合を除く)。ジェット風船も昨日から解禁されたが、専用ポンプで膨らませる新仕様になり、唾液が撒き散る心配はなくなった。
パンデミック中、娘が通った高校では修学旅行が中止されたため、ドームを短時間借り切ってミニ運動会を行った(マウンドなど内野は保護して)。野球好きの男の子たちは、「甲子園の土」ならぬ「ドームの人工芝」を持ち帰ったらしい。


今回はご紹介していませんが、福岡は食べ物も美味しいところです。美術館・博物館をふくめて、みなさま、ぜひ福岡へお越しください。

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