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【読書感想】Amazon創設者の名前を知らなかったので、本を読む【成功哲学】


Amazon創設者ジェフ・ベゾスの本『Invent & Wander』を読む

いつも身近にあるAmazonのことを考えたときに、
「あれ? 創設者の名前知らないぞ」
と気づきました。
Xはほぼやらない、Android持ちのわたしにとって、イーロン・マスクやスティーブ・ジョブズより知っておきたかった人物でした。

ジェフ・ベゾス

検索してその名前を知り、彼に関する本もせっかくなら読んでみました。

読んだ本はこちら
『Invent & Wander ジェフ・ベゾス Collected Writings』

これは、著者ウォルター・アイザックソンがジェフ・ベゾスの言葉をまとめたものです。
3つの章に分かれていました。

  • 【Introduction】 →ジェフ・ベゾスの生い立ちと、著者視点でベゾスがどんな人物か説明しています

  • 【株主への手紙】 →Amazon創設の1997年から2019年まで、毎年株主へ送られたメッセージをまとめたものです

  • 【人生と仕事】 →いくつかのベゾスのスピーチ等を書き起こしたものです

面白い部分が各章ありましたので、紹介します。
最後に、自分なりに感じたベゾスの成功哲学もまとめました。


【Introduction】の読みどころ

まったく知らなかったジェフ・ベゾスの人となりを理解できました。
この章がなかったら、次の長々書かれている【株主への手紙】は読みきれなかったかも。
ここでのベゾスの印象は「冷静で堅実で、借金しなそうなタイプかな〜」と思いました。(だけど他の章を読み、ガンガンお金使う熱意あふれる人だと考え改めました。)

また、ベゾスの経歴が述べられ、現在は宇宙開発に着手していると書かれていました。
有り余る富を持つ成功者は「世のため人のため」に生きているとなんとなく予想してたので、その行動には驚きませんでした。
ですが、彼の宇宙開発にたずさわる理由がわたしの予想を超え、「世のため人のため以上だ…」と感心しました。
彼は、自分がいなくなった先の時代を生きる子孫のために、今自分が何をするべきか、本気で考えています。
その視座が高すぎて、マズローの欲求ピラミッドの天辺にいる人だと確信しました。

※欲求ピラミッドは、この記事にわかりやすく説明されています。
https://markezine.jp/article/detail/41698

こんな感じでベゾスの人となりを知れるので、【Introduction】だけでも「読んでよかった!」と思える良いものでした。


【株主への手紙】の読みどころ

この章は読みながら、「Amazon株を持ってたら楽しいだろうなぁ」とまず思いましたw
毎年収益がどんどん上がり、全米顧客満足度指数は毎年1位に選ばれ、他国の指数でも1位になり…創設時からの株主だったら最高の会社ですね。

手紙には繰り返し、「お客様のため」「株主のため」「従業員のため」という言葉がでてきました。
株主へのメッセージは前向きなものが当たり前だとは思うのですが、それにしても多い。
そして、「皆のためにAmazonはガンガン変化して、様々な挑戦をします!」というメッセージばかりです。
しかも口約束じゃなくて、翌年の手紙では、有言実行して新しい事業やサービスを展開したことが書かれているので、信頼度が増します。
あと、「企業って毎年同じことしてちゃ駄目なんだ…大型プロジェクトを世に送り出さないといけないんだな…大変だな…」と経営者でもないのに会社のあるべき姿を考えたりもしました。


【人生と仕事】の読みどころ

この章では、宇宙開発の話がよく出てきました。
前2章を読んで理解していたのですが、この章で改めてベゾスの視座の高さに惚れ惚れします。
彼は自分が今できることを把握して、宇宙開発にたずさわり、自分がいなくなった未来のために活躍してます。会うこともない未来の人々が「今より良いものを創造する」と信じている点は、とくに素晴らしいです。
なぜそう感じたかというと、「こんな事やっても無意味かな〜」なんて気持ちで未来に疑念があったら、莫大な費用を費やす行動は起こせないと思うからです。
ベゾスの行動の根本に「見えない未来を信じきる心」「人を信じる強さ」があると理解でき、その熱い心根が素敵だと思いました。
読者のわたしもベゾスの熱意をおすそわけされた気がして、読後は良い余韻がありました。


以上で各章の感想はこんな感じです。
もし長い文章が嫌いな人は、【株主への手紙】は省いても良いかも。
【Introduction】と【人生と仕事】を読むだけでも、ベゾス自身が常に意識していること(哲学)
を少し理解できます。


おわりに:ベゾスの成功哲学を9つ考えた

最後に、本を読んで私なりに感じた、成功者ベゾスの哲学9点をまとめました。

  • いつも80歳の自分を想像し、そのときに後悔をしない自分でいる

  • 8時間睡眠推奨、健康が一番大事

  • 重要なことは午前中に決断する

  • 視座高く、すべての人が得することを考える

  • 競合相手がいる場所から、新しい場所へ素早く抜け出すことを意識する

  • どんな時代でも顧客が求める『変わらないこと』(たとえば、「商品を安く買いたい」「早く荷物が届いてほしい」とか)を注視して、より良いものを作り出すよう努める

  • 自分が賛成できない計画でも、信頼できるチームがやりたいならGOを出して支援し、信じる(計画が失敗しても、あとから文句を言わないとチームへ約束する)

  • 長い会議をして後戻りできない状態で決断するより、フットワーク軽く決断して、後戻りできる状態の中で行動を始める(なんなら計画を前倒す)

  • 『毎日がはじまりの日(Every day is still Day One)』と言い聞かせ、創造的な時間を過ごすよう意識する
    ※Day One=プロジェクトを開始する初日のこと。ちなみに2日目になったら衰退に近づく意味なので、そうならないよう努力が必要。


明るい未来を信じるベゾスの言葉は、とても熱意ある素敵なもので、名前も知らなかったのにすっかり好きになりました。

以上となります。
お読みいただき、ありがとうございました。

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