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離乳食の注意点が多くてへろへろになっちゃった話

離乳食はぶきっちょな私にはとっても難関だったので、しばらくその思い出話が続きます(´- `*)。

離乳食の注意点が多すぎて

離乳食でほとほと困ったのが、離乳食本に書いてある注意点が多岐に渡ることだ。

・最初はペーストを1つずつ与えましょう
・色んな種類のペーストをあげましょう
・アレルギーに注意して
・よく噛めるように足を踏ん張れる椅子に
 しましょう
・口の発達をみるために口の動きを見ましょう
・楽しくなるような環境づくりをしましょう 
           …etc

なんじゃこの情報量!
目が回るわっ!

娘のお昼寝タイムに本を広げながら私は心のなかで叫んだものだ。

「離乳食はベビーフード使えば大変じゃないでしょ」
という意見もあるかもしれないが、
私にとって離乳食の大変さって、
準備の話だけではなかった。
こういう注意点の多さにもめまいがしたのだった。

赤ちゃんはできたてほやほやで、
真っ白な存在で。
たぶん、親のやり方でいかようにも変わるから、専門家からのアドバイスも多くなってしまうんだろう。
食事はそれだけ大事だってことか。

なんだけれど、
根が真面目な私。
知識を整理して自分なりに体系づけたい、
感覚でなんとなくで動けないタイプ。
そんな訳で、怒涛の専門家からの
アドバイスラッシュを頭にインプットしようと
本を何度も読み返すはめになった。

「注意点通りにできない」からが離乳食の本番だった

やっと整理できたと思っても、

「用意した椅子だと足がぶらぶらするやんけ!」

「1種類ずつ食べさせるって、そんなん毎日してたら他のこと何もできんわ…」

と、注意点通りにできないことも多々出てきた。

離乳食その1点だけを頑張ればいいのであれば、
できたかもしれない。
専門書は離乳食のことだけを切り取って書いてあるから、それでいいのかもしれない。
でも現実の親にとって、育児は数ある仕事のピースのひとつ。 

 ー自分の生活を整えること
 ー家事をこなすこと。
 ー子どもを育てること。
 ーさらには離乳食で
  はじめての食事を教えること。

ペース配分して、休みなき家事育児の長距離走を破綻しない程度にゆるゆるマラソンしていくことが、メンタル不調を抱えこまないために肝心だった。

だからアドバイス通りに全部できないこともあるだろう。
むしろできないとなった後からが離乳食の本番だった。

できなくても
「ま、そんなこともあるでしょ」
とスルーできることもあれば、

「これ、できなかったらどうなっちゃうんだろう…」
と心配になったこともあり。

自分なりにああでもない、
こうでもないと模索しながら道を探していく、そこがメインディッシュだったなと私は振り返ってみるのである。

できない時に大事だったことー注意点は「傾向」の話

キャパシティ的に取り入れられないのに、
取り入れないことが不安になる注意点とどう付き合っていくか。
ひとつ、わかったことがある。

それは、注意点は0か1か、白か黒かの両極端でなく、「傾向」の話ということだ。

「海外だったら離乳食どうやっているんだろう」と気になった私は、次の本を読んでみた。

『人生で一番大事な最初の1000日の食事』
ヘイリー・サイラッド、クレア・ルウェリン著

※以下の記事にも少し内容が紹介されてます。

日本で言われているものと注意点はあまり変わらなかった(しくしく)けれど、注意点の根拠となる研究を書いてくれていたところは新しい発見だった。

例えばくだものを混ぜずに1種類の野菜のペーストから食べさせよう、という注意点。

根拠として紹介されている実験のひとつは、60人の親子を対象とした実験。
離乳食で混ぜずに野菜だけ食べさせるよう介入したグループとしていないグループにわけて、赤ちゃんが1ヶ月後に野菜を食べるようになったかを比較した実験があるそうだ。結果は前者のほうが野菜を好むと評価される割合も高くなった。
(8章「「果物」より「野菜」を先にする」)

ここで注目したいのは「評価される割合も高くなった。」のところ。

あ、割合の話なんだ。
と私は気づいた。
野菜好きになった赤ちゃんの割合は上がったとしても、全員が野菜好きになったわけじゃない。その通りになる赤ちゃんもいれば、ならない赤ちゃんもいる。
マクロの視点ー学者や医者の立場でみれば、割合が高くなれば「この注意点は有効だ」と結論づけられる。
けれど、ひとりひとりの親、というミクロの視点では、必ずしも注意点をやったら絶対こうなる、とも言い切れないようだ。

つまり注意点は絶対の運命じゃなくて「○○をすると○○になる傾向があるよ」という経験知なのだった。

そう思うとちょっと冷静になれた。

もちろんやるに越したことはない。
けれど死に物狂いで自分の体と心をおかしくしてまでやらないと「必ず」悪い結果が起きるかというと、そういう話でもなさそうなのだった。

ーーー

育児の大変さ、ここに極まれり。
何をやって何をやらないか、
全体のバランスを見極め取捨選択しながら赤ちゃんの成長を見守るのだから。

だからこそ、
思い詰めないこと、
一人で抱え込まないこと、
自分もリフレッシュすること。

シンプルだけど、結局それが一番大事だったのかもしれない。