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88. Entity Framework

前回の記事

はじめに

今回から、Entity Framework の記事を始めます。
Entity Framework は、データベースを使うシステムにおいて、データモデルと実装をつなぐテクノロジーセットです。
え?IoT に関係する?なんて声が聞こえてきそうですが、IoT デバイスで収集したデータ、更に、IoT ビジネスに関係するデータ群の管理にはデータベースが必須なのは言うまでもないので、Entity Framework も使いこなせて損はありません。
なんだかんだ言って、Entity Framework がリリースされた頃から、私はこのテクノロジーセットは大好きだなので、誰が何と言おうと、この定期購読マガジンで扱わせていただきます。
あ、このマガジンも含め、Knowledge & Experience が note.com から公開しているドキュメントの解説動画を作ったので、ご覧いただいて、他のドキュメント群もご参照くださいませ。


Entity Framework 最初の一歩

Entity Framework の詳細は、
Entity Framework の概要 - ADO.NET | Microsoft Learn
に詳しく書いてあります。ざっくり、

Entity Framework は、データ指向のソフトウェア アプリケーション開発をサポートする ADO.NET のテクノロジ セットです。 データ指向のアプリケーションの設計者と開発者はこれまで、2 つの大きく異なる目的を達成するために苦労してきました。 解決すべきビジネス上の問題のエンティティ、リレーションシップ、およびロジックをモデル化する一方で、データの格納と取得に使用するデータ エンジンに取り組む必要もあるからです。 データは複数のストレージ システムにまたがる場合があり、それぞれに独自のプロトコルが存在します。単一のストレージ システムを使用するアプリケーションであっても、ストレージ システムの要件と効率的で保守しやすいアプリケーション コードの記述要件のバランスを取る必要があります。

Entity Framework を使用することで、開発者は、顧客や顧客の住所など、ドメイン固有のオブジェクトおよびプロパティの形式でデータを扱うことができます。そのデータが格納されている、基になるデータベース テーブルや列を意識する必要はありません。 Entity Framework, を使用すると、開発者はデータを操作するときに高い抽象化レベルで作業ができ、従来のアプリケーションよりコードの少ないデータ指向アプリケーションの作成と保守が可能になります。 Entity Framework は .NET Framework のコンポーネントであるため、.NET Framework バージョン 3.5 SP1 以降がインストールされていれば、どのコンピューターでも Entity Framework アプリケーションを実行できます。

Entity Framework の概要 - ADO.NET | Microsoft Learn の冒頭から抜粋

です。この文面を読めば、”Art of Conceptual Modeling” や ”Technique of Transformation”を書くような人間が好きそうなテクノロジーだなと、思っていただけると思います。
どんな感じで使えるかを2回程度の記事で試してみてから、私独自の見解や応用の記事を書く予定です。

まずは、WPF アプリケーションで Entity Framework を試してみることにします。

WPF アプリケーションで Entity Framework Core を使う

Entity Framework のリリース出たての頃、確か、ADO.NET の系列のテクノロジーとして出てきたと記憶しています。今は、そのコアの部分を切り出した Entity Framwork Core という仕組みが使えるようです。早速 Microsoft Learn の記事に従って動かしてみようと…動かしてみようと…って案外引っかかりまくり。するっと動いたら、今回は全部無料で読めるようにしようかなと思っていましたが、Bing Copilot の検索でもまともな回答は帰ってこなかったので、有料読者向けの記事とさせていただきます。

参考にしたドキュメント

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