ホモ・ベスト
僕はnoteを2019年6月から始めて、累計684本、記事を書いている。
馬鹿みたいに書いている。本当に馬鹿みたいだ。もう全部振り返って読み返すなんてできないし、ほとんど誰にも読まれないインターネットレガシーをnoteのサーバーに眠らせているだけ…それはちょっと勿体無いなぁ。
ということで、ベスト盤として、いくつかここで発掘しておこうと思った。発掘した分だけでも、相当なボリュームになってしまったけど、まぁ、いいか。
■短いけど良いこと言ってる系
これは2020年10月の記事。「女子のドロドロした人間関係、私苦手なんだよね〜」と言う自称サバサバ系はそこら中にいるのに、ドロドロ女子が存在しないという違和感を指摘した良記事だ。
初期のわりに29いいねと、そこそこ評価してもらえている。こういう、世の中に溢れる常套句を掘り下げて、その違和感を浮き彫りにする記事は、評価されることが多い気がする。
いいねは4件。あまり読んでもらえていないけれど、個人的には気に入っている。
被差別系の団体が訴える常套句を論駁しつつ、「どの差別問題が重要で、どの差別問題が重要でないか」の基準を設定する行為こそが差別であるという批判している。僕は思想的に「弱者認定されない弱者」に優しい。そういう思想が垣間見える記事だ。
これもいいねは少ないが、気に入っている。タイトルからして身も蓋もないディスで世論を批判する感が溢れ出ているが、まさにそんな記事。
英語もプログラミングも、「それを使って何かを成し遂げたい」というよりも「それでいいポジションに座りたい」という考えでトレンド化している。そういう風潮はなかなか根強いものだなぁとしみじみ思うね。
これは0いいね。辛い。切ない。
「ラディカルすぎると読まれない」という僕が導き出した経験則を裏付ける記事だ。なかなかラディカルなことを言っている。込み入った論理展開なので読むのはまどろっこしく感じるかもしれないが、結構いいこと言っていると思う。権力批判系。僕の権力嫌いっぷりが滲み出ている。
逆にこれは28いいねと、好成績。こういうリベラルや公平を装った強権的な常套句を批判させれば、僕の右に出るものはいない(多分そこそこいる)。
リベラルを名指しで批判している似たような記事もあった。これもなかなか鋭いと思う(自画自賛)。
「ダイバーシティは必要、なぜなら種の繁栄につながる」みたいな一見説得力のある常套句を、ボロクソに叩いた記事。
これもいいこと言っているが、ちょっと論理展開が複雑だ。もう少しわかりやすく書けたような気もする。
子育てを経て、「子どもは主体性の塊」ということに気づいた僕が、「なぜ子どもから主体性が失われるのか?」について考えて書いた記事だ。
「馬鹿なのか?」みたいに、あまりに語気が強い記事は、いいねが少ない傾向にある気がする。が、これも辛辣で結構好き。
僕は、こういうトレンドワードをだいたいディスる。ただの逆張り野郎なのかもしれない(そうではないと思いたい)。
これはもう少し伸びていいと思っている。女性が活躍していないとみなす判断記事を改めるべきであると言う指摘。「女性活躍」を批判する声は世に溢れているが、僕と同じ角度で批判している人は見たことがない。
やっぱりこういう、誰も言ってなさそうなことを書きたいよね。
これも割と身もふたもない系。リベラルな言論を叩き潰している。こういうのは、得意分野だ。
意識高い系の常套句を批判する記事。自虐ネタっぽいタイトルだが、割と良いこと言っていると思う。
■長文でガッツリ考察系
これ、ぜんぜんいいねがついてないけれど、個人的にはかなり気に入っているし、そこそこ力を入れて書いた。
「常識を疑え」の常識が、一体何を指しているのか?という問いから始まり、常識を「公常識」と「私常識」に分類していく、体型立った論考でありつつ、世の中の意識高い系の言説を痛烈に批判している。肉付けすれば一冊の本にできそうなものだが、残念ながらあまり評価されていない。タイトルが悪かったかもしれない。
一時期、「道徳」というテーマで読書をしていた。その集大成とも呼べる記事。いくつもの本から引用して、壮大な論考を繰り広げている。結論は「道徳なんていらない」ということになるのだが、最後の方はガス欠している感が否めない(ので、今ならもう少しちゃんと書けそうな気がする)。
社会批判系。「効率化」が叫ばれていて、効率化を謳うサービスは無数に生まれるのに、なぜこんなに非効率なのか?そういう問いからスタートしていく壮大な構成だ。結構、こういう社会全体に揺さぶりをかける問いかけは僕の十八番の一つだと思う。
僕がなぜ環境問題について語るのか。そういう想いを体系的に説明した記事。鋭い批判‥というよりは、僕の左翼っぷりを根拠づけている試金石的な記事。
ベーシックインカム信者の僕が、なぜベーシックインカムを信仰しているのか。その理由を羅列した記事。これは正直読んでほしい。僕の政治的主張はほぼここに集約されていると思う。
ただ、若干、強引な議論がすぎるかもしれない。ベーシックインカムについては、また近々記事を書き直そうかと思う。
これは僕と馴染みが深い求人広告業界を痛烈に批判(自虐)した記事。「それ言っちゃあお終いよ」ということを言っている。
要約すれば「求人広告にまつわる仕事をする膨大な人々は、毎日鼻をほじってぼーっとしている方がいい」となる。それ言っちゃあお終いよ。
これは、僕の記事の中で一番いいねを獲得している。83いいね。ノリと勢いで書いたので、こんなに読んでもらえるとは思えず、ちょっと意外。
これは練りに練った自信作。実際53いいねと、僕の中では好成績を叩き出している。「マウントに上品もクソもねぇだろw」というツッコミ所を放置したまま、マジで考察を進めていくという、ギミックを効かせた「半ギャグ・半真面目記事」。
やはり練りに練った長文考察系は長期にわたっていいねがもらえて、結果的に好成績になるケースが多い気がする。
ヴィーガン関係の記事。「意識低い系」と「ヴィーガン」と、対局にあるような印象の言葉を繋ぎ合わせて意外性を演出し、ヴィーガンという言葉の新しい地平を切り開こうとしている。
半ば道化を演じてでも、ヴィーガンという言葉の意識高い感を削り取りたいというのが僕の願いだ。
これはタイトルが悪いが、ブルシット・ジョブ論に対する反論に対して、丁寧に反論している記事。これは結構いい塩梅なので、グレーバー信者には是非読んでほしい。
これはつい最近の記事。長文考察系は初動は遅いものの、時間をかけて成績が伸びる傾向にある。これももっと伸びるだろうか。
子育ては、「人間とは何か?」を問いかけるいい機会だ。白紙に近い人間と関わりながら、言語や社会性を身につけていくプロセスを知れる。そういう体験はこれからも記事にしていきたい。
■読書感想文系
僕は左翼なので、保守の聖書である『論語』なんて読まないと思われるかもしれないが、実は論語大好きだ。
だが、僕の論語の読み方は、他の人とは少し違う。「礼儀って大事だよね」みたいな口うるさい一般論が書かれている本と見做されがちだが、僕は「成文律と不文律」という視点から論語を読む。僕と同じ読み方をしている人は見かけたことがないので、この読書感想文も結構気に入っているのだ。
似たような理由で『君主論』も好きだ。僕はマキャベリはアナーキストだと思っている。アナキズムが有効だと考えているという意味でアナーキストだ。
マキャベリは国家権力の権化というイメージがあると思うが、その逆をいく読書感想文なので、割とおすすめ(だが、もう少し上手く書けたかもなぁ…)。
論語や君主論に比べて知名度がガクッと落ちるが、この本は僕はめちゃめちゃ好きだ。データ至上主義、測定至上主義とも呼べる昨今の風潮に異議を唱える良書。
読書感想文としては、単に内容を紹介しているだけで、大した掘り下げは行っていない。ただ良書なので読んでほしい(僕の感想文は読まなくてもいいから、この本を読んでほしいかもw)。
似たような理由でこの本も紹介したい。安っぽい自己啓発本のようなタイトルと装丁だが、社会構造を大きく変える可能性を秘めた思想が紹介されている。
あとこれも。昨今(というよりナチスの時代から)は進化論を持ち出して自説を権威づけしようとする風潮があるが、それを叩き潰そうとする本。
盲目的な突然変異と自然淘汰というコンボに対する違和感を拭い去って、希望とワクワクに満ちた生命の物語で塗り替えてくれる。そんな読書体験ができる。
これも僕独自の視点から書けている気がするのでお気に入り。『坊ちゃん』は、情報リテラシーに関する本。
僕にカズオ・イシグロを語らせれば、地区大会優勝レベルまでいけると思う。これも結構独自の視点から書けた気がしている。特にクララがIoT対応していないという視点は、意外と他の人の書評にもない。まぁ、だからなんだという話だが、とにかくそこそこ気に入っている。
これは独自の考察って程ではないが、コロナ禍と絡めながらいい塩梅に書けたと思う。特に「ペストが少年ジャンプで連載されていたなら」というくだりは、お気に入り。
■実体験系
これはカメラマンや1歳になった息子との心温まる実際のエピソードと、思想を絡めた記事。いいねは少ないが、僕の地に足ついた思想が現れていて、好き。
これはもっとネタっぽい記事。意識高い読書会で、ゴミ扱いされた体験を語っている。自虐気味に意識高い系&リベラルっぽい人に反論していて、その涙ぐましさが笑えた(たびたび自画自賛すんませんw)。
これは最近の記事。割といい感じ。
自分の思想の変遷を記録した記事。この手法、結構おすすめ。
自分の考えがどんなふうに変わっていったかを説明するのは大変だし、人に理解してもらうのも大変なので、こうやってまとめておくと便利。
■まとめ
疲れた。
684本もあれば振り返るのは大変だし、選別するのはもっと大変だ。正直、選別しきれなかった感も強い。
というか、よくこんなに書いたものだと我ながら思う。振り返ってみると感慨深い。別に金が稼げるわけでもなく、仕事も子育てもあるのにね。
まぁとにかく、これからもnoteは続けていくと思う。文字にするのは楽しいね。
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