発表する機会がないのでビジネスアイデア集をまとめておく
誰しも温めているビジネスアイデアの1つや2つくらいあると思う。しかし、その99.99%は実行されることはない。
なんと言ってもめんどくさい。それに、ひとたびそんな話を誰かにすれば「それ、もうあるよ‥(だから参入障壁を設定されているからやめときなはれ)」と言われるか「そんなサービス聞いたことないけれど、誰もやっていないってことは、儲からないってことや、わかるか?」と言われるかのどちらかだ。
だから僕はビジネスアイデアを世に出す機会を失ってしまった。多分これからもないだろう。なので、ここに流産してしまったビジネスアイデアたちの墓を建てようと思う。
ファッションに興味がない人向けの古着屋
通常、アパレルブランドや古着屋は、ファッションに並々ならぬ関心がある人によって立ち上げられる。そのため「少しでもおしゃれにしたい」という思考に傾いてしまう。もちろん、コスパ重視のブランドもあるが、パフォーマンスの中には「おしゃれ」が少なからず含まれている。
だから、「おしゃれ」を完全に排除したアパレルブランドや古着屋は恐らく存在しない。例えば、プリントが擦れているシャツ、絵の具で汚れたシャツ、ほつれたシャツなどを扱うような古着屋だ。
仮にあったとして、「そんなもの誰が着るのだ?」と思うかもしれない。しかし、一定数存在すると僕は睨んでいる。
仮にファッションに興味がない人向けの古着屋の知名度が高まったとすれば、その古着屋を利用することは「私はファッションに興味がなく、実質的な利益のみを追及する実質主義者なのだ」と表明するための手段になるのだ。
自分のコスパの良い暮らしを周囲の人々に知らしめたいと願う人がコストコ会員になるように、その古着屋に人が訪れる。
そのためにはマーケティング戦略が重要だ。「服なんか、どうでもよくね?」というデカデカとしたコピーと、ダッサイスウェットを履いたボサボサ頭の男がネトゲをしている‥そんな広告がいいだろう。
自己表現として、ボロボロの服を着る。その新しいムーブメントを生み出すのだ。
跡取りマッチングサービス
普通の会社員にとって「会社員として転職」「フリーランスでノマドワーク」「一大決心をして起業」「田舎に引っ込んで山奥ニート」などなどの選択肢は思い浮かんでも「後継者不足の町工場の跡取り」という選択肢は思い浮かばないことが多い。
しかし、最後の選択肢は意外と悪くないと僕は思っている。
まず明らかに、起業するよりはリスクが少ない。既に取引先もビジネスモデルも用意されていて、最悪これまでと同じことをしておけば、恐らく食いっぱぐれることはない。それでいて、新しいことを始める自由もある。起業より楽で、会社員より自由。
もちろん、100%好きなことはできないが、自己表現はある程度の制約がある方が面白い。完全な自由は、思っている以上に疲れるのだ。
‥こういうことをマーケティング戦略で発信し、価値観の転換を図れば、結構いけるんじゃないだろうか?
儲かっているのに後継者不足で畳む会社は跡を立たない。後継者を渇望する中小零細の数に対して、後継者候補は少なすぎる。数知れず貴重な技術は失われていることだろう。
社会課題を解決できる、いいサービスだね。
ラディカルを気取りたい有名人のためのゴーストライターマッチングサービス
Twitterには、ありきたりでアホっぽい言論を垂れ流す有名人は多い。一方で(これはnoteを見ていて感じるのだが)他では見たことのない斬新で鋭い言論を発信しているものの、無名であるが故にほとんど注目されていない人も多い。
この両者をつなぎ合わせるのだ。ゴーストライター契約で。
無名でも発信を続ける人は、恐らく自分の意見を世に発信したいという動機以外に、何も動機を持たないような気がする。ならば、自分の言論の署名に他人の名前が入っていてもそこまで気にならないはず。
一方で、有名人はできることなら世間に賢いと思われたいので、できることなら賢い言論に署名したい。
うん。WIN-WINだね。
もちろん、これはボロが出るリスクは高い。自称ラディカルと真のラディカルが玉石混交する中から本物を選び取るコストも大きい。
そのためサービスの設計が難しいが、知名度とラディカルさを融通し合うというアイデア自体は、そこそこいけるような気がする。
企画持ち込み型転職サイト
ビジネスアイデアはあっても、リソースもなければノウハウもなく、実現できない人は多い。一方で、リソースやノウハウはあっても、新規事業がうまくいかずに困っている企業も多い。
その2つを繋ぐ転職サイトだ。
企画ごと採用してもいいし、企画を買い取ってもいい。企業にとっては「新しいチャレンジに前向き」というアピールにも繋がる。
‥他にも色々あった気がするが、忘れた。
さて、僕はこれらを実行するつもりは毛頭ないが、誰かやってくれたら嬉しい。
『三体』の三作目では、友人が億万長者になるきっかけとなったビジネスアイデアを提供した人物が、友人から膨大な金を受け取るというシーンがある(そして、その金で星を買った)。
もし、僕のアイデアを実行してくれる人がいたら、ぜひ株をください。そして上場まで、よろしく!
僕も星を買ってみたいなぁ。
みなさんも、ぜひビジネスモデルを墓地送りにしてみてはいかがだろうか? どうせ、その温めているビジネスモデルはやらないのだから。
もしかしたら、誰かが死者蘇生してくれるかも知れないし(99.99%あり得ないが)。
1回でもサポートしてくれれば「ホモ・ネーモはワシが育てた」って言っていいよ!