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無職祝い金が世界を救う

(タイトルを回収するのは後半である。が、ちょっとしばらく辛抱してほしい。書きながら思いついて、初めに想定していたのと違う結論に着地したもんで、すんません)



なんやかんやと仕事を頑張っている僕だが、やっぱり他人の指揮系統のもとで働きたくないし、好きなことだけをやっていたい。そういう生き方をするために僕はベーシック・インカムが欲しいのだけれど、BIが導入されるまでは食い扶持を稼がなければならない。BIの導入を求める政治運動を行いたければ、BIが必要なのである。困った困った。

そうなると擬似的なBIが欲しくなる。生活保護やFIRE的な収入源の確保がそれだ。しかしどうにもむずかしい。ならば好きなことをやって金を稼ぐしかない。

好きなことをやって金を稼ぐには、広告収入を稼ぐか、パトロンをみつけるかしか選択肢はない(ないこともないけれど)。広告収入ってよくわからないので、そうなると僕はパトロンが欲しくなってくるのである。

ところで、日本人は平均してどれだけ遺産を残すかご存知だろうか。

あれこれ探し回っても胡散臭い統計しか見つからなかったが、仮にこれを信じるとしよう。子どもに残す遺産は平均3273万円らしい(不動産や有価証券も含まれると思う)。明言はされていないが、子どもに振り分けられた遺産の合計金額ということでいいと思う(2人兄弟に1000万円ずつ遺したらな、その人の遺産は2000万円‥という計算が行われていると想定している)。

遺産がない人、子どもがいない既婚者、家族がいない人、親より先に死んだ人、そもそも借金している人、隠れ財産を相続する人などがこの統計でどう扱われているのかは不明瞭だったが、まぁとりあえず日本人は平均して3273万円遺して死ぬと仮定しよう(一旦は中央値ではなく平均で許して欲しい)。

3000万円である。手取り年収500万円とすれば6年分のまるまるの働きである。それを使い切ることなく死ぬのだ。どう考えても勿体無い。そして仮に平均寿命85歳で平均して30歳で子どもを産んでいるとしよう。遺産を相続する人の平均年齢は50歳〜55歳としよう。その人も30歳で子どもを産んでいたなら、すでに子どもも独立している年齢であり、金が必要となる場面はかなり減っているはずだ。となると、遺産というのは永遠に貯蓄に回されていくほぼ無意味な存在である。

僕が言いたいことがそろそろ伝わっただろうか。「くれ」である。どうせ余らせて死ぬのである。金とはそれ自体が目的ではなく金を使って何かを得ることが人々の目的であるはずだ(人々の言葉を信じるなら、であるが)。ならば金を抱えたまま死ぬことは人々の本意ではないはず。

とは言っても使い道がないならどうしようもない。が、ご安心を。あなたが満足できる金の使い道を僕は知っている。

人は「高いものをプレゼントした」という事実を贈るために金を払う。高級フレンチを心の底から食べたいと思っている人など恐らくそう多くはない。高級フレンチをプレゼントしたという事実を提供したいのである。それによりまた、プレゼントした側も満足する。これが全く同じ料理で、値段が半額であったなら、満足度は半分以下になるだろう。金を払うことはそれ自体が喜びになる。

しかし、金を直接プレゼントするとなると話は変わってくる。金はいやらしいのだ。お年玉やご祝儀という大義名分がなければ、人は金を直接的にやって満足感を得ることはできない。

逆に言えば口実さえあればいい。なんでも祝い事にすればいいのだ。無職祝い金とか、ニート祝い金とか、そういう名目さえあれば、無職やニートのパトロンになりつつ、満足できる。3000万円も無駄にすることなく、有効活用できるのだ。

もちろん、僕は無職でもニートでもないので、そういった祝い金を受け取ることはできない。祝い金とはなんらかの変化に伴うものなのだ。最近、特に何も変化していないが、何を名目にしようか悩みどころである。

お金をせびるとき、1番手っ取り早い方法は、「そうするもんやから‥」という感覚を抱かせることである。結婚式でご祝儀を渡さないでいられる鋼のメンタルの持ち主は、この世界にはほとんど存在しない。「無職には祝い金を贈って当然、贈らなければ恥ずかしい」という印象を人々に植え付けなければならない。

そうやって義務感で贈っているうちに、贈ることは快感になっていくはずだ。その快感を死ぬまでに3000万円分は楽しめる。

僕はキャッシュレスが進むことで、現金の特別感が増していき、現金はプレゼント用に限定されていくという説を唱えている。お札も変わることだし、あれこれと口実をつけて現金をプレゼントする文化を育めば富の再配分も結構いけるかもしれない。


閑話休題。

Amazonでの出版の結果を発表したい。どれくらいの人が読んでくれて、どれくらいのお金が入ったのか。

発売から1ヶ月ちょっとでこれくらい。経費はかかっていないものの、時給換算したら50円くらいだろうか。
お金を出して買ってくれた人の合計。たぶん電子書籍が2で、残りは紙。電子書籍の方が紙より10倍くらい利益が残る。
Kindle Unlimitedで読んでくれたページ数。17人くらいが読んでくれた計算になるので、購入数と合わせると読んでくれた人の合計は25人くらいか。

‥とまぁ、僕は好きなことで食っていくには程遠い状況にある。出版で食えたら、楽しいだろうなぁ。

ここは思い切って無職になって、無職祝い金をせびるしかないのだろうか。

「え? あなたのフォロワーが無職になったのですよ? 祝い金を贈らないのですか? なんと、非常識な‥」

そんな世論を形成することはできるだろうか。そうなれば皆がこぞって無職になるかもしれない。『労働なき世界』を渇望する僕にとっては喜ばしいことなのだ。

まぁ無理だろうか。言ってみただけである。

ところで僕は無職ではないので、無職の人に月一回飯を奢って祝い金を渡すくらいはやぶさかではない。自分で言ったのだからね。ちょっとやってみたくもなった。

というわけで抽選で1名、無職募集中である。

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