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自分の持ち味(光)を大切に 〜挫折から学びを得る〜

「あぁ、もうダメだ。全然ダメだった…」
ある企業での研修を終えてからの帰宅時、私の心と足取りはかなり重かった。

「もっと場を盛り上げられたら…」と、ひたすら自分を責めていた。

研修の内容は、ミドル世代の社員の方へ向けた「キャリアデザイン」だった。
これまでのキャリアの棚卸や、自己理解を深めるための個人ワークの時間なども多く取り入れたため、確かに“盛り上がる”内容の研修ではなかったかもしれない。

一方で、午後は別の講師が、別のテーマの研修を行った。そして、こちらは盛りに盛り上がり、最後には盛大な拍手で幕を閉じた。

この対比(しなくてもいい他者との比較)が、私を余計に追い詰めたのかもしれない。

私は研修講師ではないけれど、もっとトーク力やユーモアを磨いて、場を盛り立て、参加者に満足してもらえる場を作れるようにならないとダメだ…そんな風に感じて、
“話し方教室”
“研修講師のための講座”
“中田敦っちゃんのYouTube大学”
など、すがるような思いで、何かしらの助けになりそうな情報を見出そうとした。

けど、途中で違う方向に進んでしまっていることに気づき、やめてしまった。

結局、昨日は、じめっとした心をひきずったまま眠りについた。

迎えた今日は、あるクライアントさんとの最終コーチングセッションの日。
前日の重たいものは、まだ心の中にあれど、一旦隅っちょに置き、ここまで一緒に時間を過ごしてきたクライアントさんに集中しようと、なんとか気持ちを切り替えた。

そして、この最後のセッションが私のモヤモヤを晴らしてくれることになった。
「本当にこの時間が毎回癒しでした。今日で終わることが本当に残念です」という彼女の言葉が、深く響いた。

「時間が足りないんです」と、毎回セッションの中で漏らしていた彼女。
それくらい、背負っているものがとにかく多く、多忙な日々の中でも、数少ない女性管理職として、なんとか現状を打開しようと前を向く姿勢から、学ばせてもらうことが多くあり、彼女を応援したいという思いが、セッションを重ねるごとにどんどん増していった。

そんな彼女とお互いに良い時間を作ろうと協力し合い、ここまできたことに感謝を述べつつ、最終セッションを終えた。

研修での自己反省と、コーチングセッションでのクライアントさんからいただいた言葉。
この二つのことから、私は大切な気づきを得た。

やはり、人にはそれぞれの持ち味(光)があるのだろうな、と。

私の光は決して派手さはない。
場を大いに盛り上げ、活気をもたらすことはできないかもしれない。
だけど、迷いながら歩む人を照らし、優しい光になることはできることを学んだ。

その結果、「自信を持てるようになりました」という言葉が、私にとっての何よりの報酬になるんだ、ということも。

挫折。挑戦。学び。
きっとこれからも、これらの繰り返し。
そうやって、自分の持ち味を大切にしていきたいと思う。

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