マネーフォワード クラウド会計で仕訳がもっとラクになる自動仕訳ルール活用法Part.1【#クラウドTips】
マネーフォワード クラウドのカスタマーサクセスを担当している門田です。
本シリーズ【#クラウドTips】では、実務上起こりうるケーススタディをベースとした、マネーフォワード クラウドのちょっとした使い方のコツ(Tips)をご紹介したいと思います。
#クラウドTipsはマネーフォワード クラウドを使い慣れている方向けのテクニックをご紹介するシリーズです。一般的な操作にお困りの方は、サポートページをご参照ください。
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今回ご紹介するのは、自動仕訳ルールの「部分一致」機能です。すでにご利用中の方も多い機能ですが、ときどき「完全一致」のみで仕訳ルールを作成されているケースを見かけるため、改めてご紹介させていただきます。
このTipsが役立つケース
マネーフォワード クラウド会計で、データ連携で明細を取得した際に、「毎月発生する同じような仕訳なのに、明細に“●月分”と入っているせいで、勘定科目を都度修正しなければならず面倒……」といった状況に悩んでいる場合
「自動仕訳ルール」とは
自動仕訳ルールとは、マネーフォワード クラウド会計が自動で仕訳の勘定科目を提案してくれる機能のことです。過去に登録した仕訳をもとに、同様の明細を取得した際に勘定科目を提案してくれる仕組みです。詳細はこちらのサポートページをご覧ください。
正しい自動仕訳ルールを作成する手順
クラウド会計は、「出金明細であること」と「明細の内容(科目、摘要)」をもとに勘定科目を提案しています。しかし、意図しない勘定科目が提案されることもあります。
次の画像を例にしてみましょう。
このケースは「水道料金」の支払いなので、正しい勘定科目は「水道光熱費」です。ですが、意図しない勘定科目(「現金」)が提案されています。
そこで、勘定科目を修正して、仕訳を登録します。仕訳を登録すると、明細の情報と、それに割り当てられた会計情報を紐づけて、クラウド会計がルールとして学習します。
確認のために、画面右上の[自動仕訳ルール]より、作成されたルールを確認してみましょう。
すると、「水道料金」と表記された明細の勘定科目を「水道光熱費」とするルールが作成されていました。これにより今後同様の明細が連携された際に正しい勘定科目を補完するようになります。
「部分一致」機能とは
毎月水道代が「水道料金」という明細で引き落とされる場合は、前述の手順で正しい自動仕訳ルールを設定できます。しかし、「水道料金 3月分」のように、毎月明細の内容が変わるケースもあります。そんなときにご活用いただけるのが「部分一致」機能です。
想定されるケース
「水道料金 3月分」の明細について、勘定科目を「水道光熱費」にして仕訳登録します。
自動仕訳ルールのページを開くと、次のようなルールが作成されています。この状態だと、「水道料金 3月分」と表記されている明細にしかこのルールは適用されません。
「部分一致」機能の活用手順
1.作成された自動仕訳ルールを編集
作成された自動仕訳ルールを編集します。まずは「水道料金 3月分」の「3月分」部分を削ります。
2.[明細の一致条件]を部分一致に変更
次に、明細の一致条件で「完全一致」となっている部分を「部分一致」に切り替えます。保存ボタンなどはなく、このままで設定は完了します。
これだけで、「水道料金」と記載されている明細は全てこの仕訳ルールが適用されるようになりました。
どんなときに活用できるか
「部分一致」機能を使うと良いケースには、次のようなものがあげられます。
・「〇月分」と入る明細
例:水道代、ガス代、賃料、インターネット使用料、保険料、サブスクリプション型のサービス利用料など
・ランダムな数字が振られる明細
例:ATM利用時の明細など
・タクシー利用時の明細
例: 田町タクシー、芝浦タクシーなど、様々なタクシー会社の利用明細
明細に「タクシー」と書いてあるものは全て勘定科目「旅費交通費」を補完させる、ということができます。
※自動仕訳ルールの摘要欄を空欄に
田町タクシーの明細をもとに部分一致の自動仕訳ルールを作ると、摘要欄にその明細の内容(田町タクシー)が入力されます。この部分をそのままにしておくと、田町タクシーの仕訳にも芝浦タクシーの仕訳にもすべて「田町タクシー」という摘要が補完されることになります。これは、自動仕訳ルールの摘要欄を空欄にしていただくことで、回避できます。
・ETC利用時の明細
例: 「ETC」を指定して部分一致にセットすることで、明細に「ETC」と書いてあるものは全て勘定科目『旅費交通費』を補完させる、ということができます。
この他にも、似たような明細で固定の文字が括りだせるものには「部分一致」機能がご活用いただけます。
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自動仕訳ルールをメンテナンスすることで仕訳の登録作業をどんどん効率化することが可能です。まずは、「部分一致」機能が活用できているか、この機会にぜひご確認ください!#クラウドTips、次回もお楽しみに!