【要約】「行動経済学が最強の学問である」だぁ?→結果wwwwwww
こんにちは。もんたです。
今回は読み終えた後に
と呟いてしまうくらい面白い本でした。
あ、今回紹介する本はこちらです。
本を読んだ皆様からいくつかコメントをいただいています!
見てみましょう。
どうやらとおても面白い本のようですね。
ではいきましょう。どうぞっ!
●そもそも行動経済学ってなんや?
行動経済学ってのは経済学と心理学なんや!
行動経済学とは切っても切り離せない関係にあるのが、経済学です。
しかし、経済学にはある欠点がありました。それは『人間は必ずしも合理的な選択をするわけではない非合理な生き物である』という点でした。
そして、経済学の欠けていた人間の心理面の学問である心理学と合わさってできたのが、行動経済学なのです。
とりあえずは、行動経済学 = 経済学 × 心理学 っていう認識でOKです!
経済学が人間の行動に関する学問で、心理学が人間の非合理な部分を担っています。
なんかかっこいいですね()
●認知のクセ
システム1とシステム2ってのがあるんや
人間は何か意思決定をするときに、脳を使って考えますよね?
しかし、『今日はどの色の靴下を履いていこっかな〜』とか『今日の服はどれにしよっかな〜?』といった小さなことにしっかりと頭を使って考えていたら脳が疲れ切ってしまいます。
そうですよね。
小さなことまで真剣に考えていると脳が疲れてしまいます。
しかし、人間にはこういった小さなことを直感的に意思決定する思考システムがあります。
それをシステム1といいます。
ちなみに、真剣に考えるモードをシステム2といいます。
直感的思考がシステム1で論理的思考がシステム2です。
本書ではこれがめちゃくちゃ大事になってきます!
人間は以下のような場合にシステム1を使いがちになるということがわかっています。
疲れている時
情報・選択肢が多すぎる時
時間がない時、急いでいる時
モチベーションが低い時
情報が簡単で見慣れている時
システム1が認知のクセを生み出す
それでは、システム1がどのような認知のクセを生み出すかがわかる事例を紹介していきます!
【事例①】勿体無い精神がここまで非合理な選択をさせる!?
はじめは埋没コストに関する認知のクセ。
埋没コストとは、費やした時間・お金・労力などを取り戻そうとしてしまい、たとえ成果が出なくても続けてしまうという非合理なバイアスのこと。
これはある研究の話です。
実験の被験者はスキー旅行に参加するという設定を聞かされます。
と被験者は告げられます。さらに、続いてこう質問されます。
この場合、B州のプランの方が雪質・施設・お金とすべてにおいて優れているので合理的に考えればB州の方を選択するはずです。
僕もそうします。
しかし、結果はというとなんと被験者の54%もの人がA州のプランを選択したのです。
これは100ドルの初期投資を行ったために、「無駄にするのは勿体無い」というバイアスが働いた結果招いたものです。
このように埋没コストは「いや、明らかこっちやろ〜」というような選択肢でさえも、非合理な選択をしてしまうほどの影響力を持っています。
【事例②】マク◯ナルド、アンケートに従って健康メニュー出したら失敗したはなし
続いてはマク◯ナルドです。
マ◯ドにはジャンクフードを早く提供してくれるイメージが強いですよね。
そんな印象のマ◯ドですが、過去に健康メニューを出しているのです。
マ◯ドは過去にアンケートを行い、その結果をもとに顧客が健康的なメニューを求めていることがわかりました。
そのアンケートをもとに、マ◯ドはサラダマ◯クという健康志向のメニューを出します。
『顧客が求めているんだしバカ売れ間違いなしやで!』そう思ったのも束の間…このサラダマ◯クは大失敗に終わりました。
その理由は、システム1とシステム2にあります。
人々がアンケートに答える時、多少なりとも集中して答えるでしょう。
急いでいたらアンケートなんて答えませんしね!
つまり、システム2を使ってアンケートに回答している人が多いということです!
しかし、実際にマ◯ドを利用する人はどうでしょうか?
早く食事を終わらせたい時や急いでいる時が多いのではないでしょうか。
つまり、システム1になりやすい状況が多いのです。
アンケートはシステム2による合理的な回答が多く寄せられた結果、「顧客は健康食品を求めている!」と考えてしまい、本当に顧客が求めているものとは乖離した商品を提供してしまったのです。
マ◯ドに通う人が求めているものは「コッテリとした脂っこいジャンクフード」だったのです。
このことからわかるように、アンケートをもとに新たなサービスを提供するのは限界があるのかなと思います。
大切なのは、考察ではなく観察することです。
観察を繰り返すことで、そこから顧客が真に求めているものがわかってくるのではないかなと思います。
わいらの時間における認知のクセ
システム1とシステム2とは少し変わって、続いては我々は未来の時間は軽視する傾向があるよって話です。
ある実験では、被験者に対して以下の質問をしました。
上記の質問では、ほとんどの人が「今日100ドルもらう」を選択します。
合理的に考えれば、貰える金額は120ドルのほうがいいのだから後者の方を選択するほうが合理的です。
しかし、人間は将来の利益よりも目先の利益を取ってしまうという現在志向バイアスが強く、前者を選択してしまうのです。
続いて実験では以下の質問もしました。
この場合は、ほとんどの人が1年1ヶ月後に120ドルもらうを選択します。
Q1とA2はもらうまでの期間は同じ1ヶ月なのに、ここまで意思決定に差が出るのです。
これからも分かるように、人間は未来の時間に関しては差を気にしないという性質があるのです。
ちなみに、人間は現在と未来の時間に対するイメージが変わるという性質も持っています。
現在の時間に対しては具体的なイメージを持ち、未来に対しては抽象的なイメージを持ちます。
来年沖縄旅行を計画しているとします。この時考えるのは『沖縄の海』『賑やかな街』などの抽象的なイメージではないでしょうか?
・来年の計画だと抽象的にイメージする
一方、来週沖縄旅行に行くと考えると、考えるのは『沖縄の海』などではなく、『ホテルから飛行機までのアクセスはどうか』『バスタブ付きのホテルか』などより具体的に考えるはずです。
・旅行が近いとより具体的にイメージする
ビジネスを考える上で、人間は時間によって思考が変化するということを意識してみるといいかもしれませんね!
●状況
続いて、人間は状況によっても意思決定が狂うよっていう話です。
情報が多すぎると判断が狂う
はじめは人間は情報が多すぎると判断が狂うって話です。
人間は多すぎる情報を前にすると、脳が疲弊してしまい「わかろう」という努力すら放棄してしまい、その結果非合理な意思決定をしてしまうのです。
プレゼン資料でメリハリもないテキストだらけだと、内容が入ってこないし、それを理解しようと思わないでしょう。
他にも、本を読むときにテキストにメリハリがないと長時間読むことは難しいでしょう。
これは会社でも意識すべきことです。
指示やフィードバックは簡潔に行うべきとよくいわれると思います。これは言い換えれば「オーバーロードを回避せよ」という意味です。
人間は多すぎる情報を前にすると、脳が疲弊してしまい、非合理な意思決定をしてしまうということを覚えておきましょう!
ビジネスをするときも意識すると面白そうですね!
これは選択肢においても同じで、選択肢が多すぎると人間は非合理な選択をしてしまいます。
ちなみにですが、本書では最もベストな選択肢の数は10個と書かれてありました。
たしかに、感覚的にもそれくらいが選択がしんどくならないし、種類も豊富だなと思うちょうどいい数な気がしますね。
何をどう提示するかで判断が変わってしまう
続いて、情報の提示の仕方によって人間の意思決定が変化するよって話です!
【事例①】Webサイトの背景色を変えるだけで売れる車が変わったらしいwwww
アリゾナ州立大学のナオミ・マンデルが行った実験によると、自動車販売のWebサイトの背景色を変えるだけで、購入される車のモデルが変わったという結果が出ています。
自動車販売のECサイトを2つ作り、それぞれのサイトで「安全重視」「価格重視」両方のモデルを販売します。
この2つのサイトでは背景色が緑か赤かしか違いはなく、売られている車は全く同じです。
しかし、結果は背景が緑のサイトでは「価格重視」のモデルを購入した人が66%で背景が赤のサイトでは「安全重視」のモデルを購入した人が50%という結果になりました。
車を購入するという大きな意思決定すら、サイトの背景色によって大きく影響を受けてしまうということがわかります。
ちなみに、アメリカではお札が緑なこともあって、『緑=お金』のイメージが強いらしいです。
【事例②】おとりの商品を新たに販売しただけで商品がバカ売れwwwww
次はおとり商品を販売することで本来売りたい商品をバカ売れさせるって話です。
ある会社がホームベーカリーを275ドルで販売しました。
「前調査でも評判が良かったし、きっとバカ売れするだろう!いけぇー!」(これはもんたの想像です)と息巻いていたところ、あまり売れ行きが良くなかったのです。
そこで、その会社は新たに415ドルのホームベーカリーを追加で販売するようにしました。
その結果、275ドルのホームベーカリーはバカ売れしました。
これは既存のモデルよりもさらに高いモデルを販売することで、既存のモデルを安く感じさせ、購入意欲を高めるという戦略。
この比較対象を作るというのが非常に重要なのです。
3つのプランがあって、その中で真ん中のプランが最も選ばれやすいってのと関係してますね。
おとり的な商品を追加し、既存商品の比較対象を作ることで売り上げに大きく影響を与えることができることを覚えておきましょうっ!
まとめと余談
いかがでしたでしょうか?
今回は『行動経済学が最強の学問である』を解説しました!
人間にはさまざまなバイアスによって、非合理な意思決定をしてしまうということがわかる一冊になっています。
最近はFAANG(Facebook(現Meta), Amazon, Apple, Netflix, Google)といったビッグテック企業は行動経済学をビジネスに取り入れているらしいです。
例えばNetflixは大量のコンテンツを保有していますが、『情報オーバーロード』を避けるために、レコメンド機能があります。
他にも、動画が自動再生されるため人間の『現状維持バイアス』という今の行動を続けようとする心理を刺激し、動画を見続けてしまうなどがあります。
この記事を読んで行動経済学に興味を持った人はぜひ本書を手にして読んでみてください!
そして、学んだことをビジネスに落とし込んでみましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!
今回紹介した本
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