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読んだ:ロイヒトトゥルム1917ではじめる次箇条書き手帳術(手書き手帳も少し掲載)

もうバレットジャーナル本はいらないんじゃないかなーー、発案者の本だけは正しかったけどあとはデコ手帳の話だし……と思っていたものの、図書館で見かけてふと借りてみたらよかったので記録。

↑これは発案者の本。ADHDでウェブディレクターというあまりにも既視感のある人、ウェブアプリの開発などやる側の人があえてというか必然的にというか編み出した「バレット(弾丸)ジャーナル(日報)」、その原点にして頂点の本。

バレットジャーナルって名前の響きがすてきだからかなんなのかインスタで手書きカリグラフィとカラーペンとマステにまみれた手帳術の印象が強くなっているんですが、本当のところは発案者が必要にかられてやるべきことを取りこぼさずにやるための手法、として編み出したものだったんですよね。

なのでこれさえ読めばほかの本いらないんじゃないのと思ってたんですが、今回記録しておくこの本、よかったんですよ。正しくバージョンアップされてて、日本人ユーザーの事例もいい意味でたくさんあって。

ロイヒトトゥルム、というのはドイツ語で「灯台」、バレットジャーナルに特化したおしゃれすてき機能的で高いハードカバーノートです。
目次ページ、バレットジャーナルに最適なドット方眼、ノンブルつき、丈夫なハードカバー、豊富なカラーバリエーション。
魅力的ではあるんですがモレスキンなみの金額で、手書き出力は殴り書きでなんぼでしょという宗派の私とは合わなくて……魅力的なプロダクトなのはわかるんですけど。

あとすごく個人的に、昔大手と仕事してたときに仕事できねえやつのロディア率高すぎて「紙に金かけすぎてるやつ、たいしたメモとアウトプットしてないだろうから信用できない」という持論が固まったのもある。

本書はロイヒトトゥルムの輸入代理店「平和堂」が編集しています。手芸本の著者が手芸メーカーなのと同じ構図ですね。
そのため「ロイヒトトゥルムというプロダクトのよさ」そして素晴らしいバレットジャーナル、そしてそれに最適化されたロイヒト……という立て付けの構成です。160Pの本のうち、ロイヒトの商品紹介だけで32ページ使っているくらい。

この本のよかったこと、というのが、発案者の考えた「バレット」からバージョンアップしていること、そして「1日の流れでどうリストが変化していくか」を時間を追って見せてくれていること。

方眼ノートにこのバッテン完了にすると、うまく1日の終わりに完了タスクが並ぶと気持ちいい。

実際のノートを使っているからかバレットがよくできているからなのか、1日を通すイメージがすごくしやすい。

で、あーー、バレットジャーナルってそういうことかってはじめて腑に落ちたんですね。弾丸だと。

ついついバレットジャーナルってウィークリーログとかマンスリーログとかコレクションページとかの「溜め込むリスト」のフォーマットや華やかさ、データが詰まった一覧性に惹かれてしまうんですけど、本質は本当に、あくまで、弾丸日報なんですね。

ToDoも思いつきもあとでやることも感想も約束も全部全部一行の弾丸にして、その弾丸をひたすら並べて、マークでラベリングしていく。
これこそがバレットジャーナルのコアであり、発案者(ADHDの人)が毎日を生きるツールとしてこれだと定めたもの、瞬間の連続を吐き出してあとからラベルをつけるもの。

バレットジャーナルはデータベースではなくむしろその逆、今この瞬間に浮かんだことを書き留めていくもの、一行しばりのツイッター。ウィークリーログやマンスリーログは保険というか背景にすぎないんですよ。そしてこの「一行」の積み重ねが1日あたり何行になるか誰にもわからないから週間月間を別のページに書き留めておくしかない、なぜならADHDは別のノートに月間予定を記録してもそのノートの存在を忘れるから……

ということに気づけたので、あと出てくる例がなるほどなるほどってかんじでほんとによかったので、よかったです。図書館で借りたやつだけど買ってもいいかも。

なおこれだけ読んでもやっぱりロイヒトは高いしでかいのでB7手帳で運用しています。
かつ、縦使い。通帳みたいな。
ノートの縦使いは芝村裕吏がおすすめしていたのを思い出してやってます。視線の動きが左ページの上から下→右ページの上から下→次見開きの左上から、という流れにならず、上から下への一直線になるので時間の流れを意識するものには良いとのこと。確かに良い。

基本的には朝にやることを黒で書き出してそのあとのログは赤で(あとからかんがえたことは混ざらないようにするため)、作業中に思ったことや気づきなどは青で書くようにしてます。

システム手帳も繰り返し見るやつを綴じて育てていきたい…… あとカレンダーがちゃんと書かれてるものは同じサイズの能率手帳。

やっぱり瞬間を生きることを意識するしかないんだな、と思いつつ、また不具合が起きるまで現在のやりかたでやっていきます。まさか今になってバレットジャーナル使うようになるとは。


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