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読んだ:「社畜がオンリーやってみた~誰もおしえてくれなかった同人誌即売会のひらき方【同人ハウツー/イベントノウハウ】」

Kindle Unlimitedは有名本の無料おためし本置き場になっているだけでなく、個人出版、同人誌、がたくさんあるのも魅力です。
できるだけ脱Amazonしたくて物理本は楽天、その他の買い物もできるだけ楽天や直営店、スピーカーもEchoからグーグルスマートスピーカーにかえたりしてますが、電子書籍だけはAmazonから抜けられない。

本書もそんなキンドル、かつKindle Unlimitedという読み放題プランに入れば読み放題扱いで読むことができる本です。

本書はタイトルに何の本なのか全部書かれてますね。

同人誌即売会、わたしは個人の信念の問題でスタジオYOUは参加しないことに決めておりコミケもあまり足を運ばずで、ここ10年ほどは赤ブー中心です。たまに評論系同人誌のイベントに行くくらい。
オンラインイベントの星であったピクスクもあんなことになってしまいましたしねえ……

という自語を前置きにしつつ、本書はそんな時代の「個人で同人誌即売会を開く」全貌を書いてくれている本です。今こういう本、他に存在してるんだろうか?

著者の方が開催したのは「社会人百合」オンリーイベントです。企画の立て方、規模と会場の選び方、参加サークルへの声掛け、メルマガ作成、スタッフの動員人数と選び方とお礼、告知ツイのバズらせかたまで、開催にあたっての概要「すべての項目」が網羅されてると言っていいでしょう。

本文は社会人百合カップルの二人が助け合いながら進めていく……というストーリー仕立てになっていて読みやすいです。(著者の方は一人での戦いだったそうです、がんばった)

いやーーーーそれにしてもイベント運営、すんごい……眩暈がする。
こういう経験値ってどこでつむんでしょうね? やっぱりどこかの手伝いから体感したりしていくのかしら……(本文にもイベント設営経験スタッフの必要性と比率があった)

本文がカップルで展開するからというわけでもないですが、こういう規模の催しをやるのって一般人だと「結婚式」「披露宴」がそれになるという人は多いんでしょうね。

友人が「結婚式は絶対にやったほうがいい」と力説していたことを思い出します。二人の主催者というイベントに対して、双方の「これくらいやってくれると思ってた」「こんなこともやらないのか」「ここそんなに適当にするのか」「比較しないのか」みたいな実務面での共同作業ではじめて露見する価値観の嵐になるから、これの有無で結婚生活がかなり変わる……だそうです。

私は予定ないけど確かになーと思ったし、となるとケーキ入刀の「おふたりのはじめての共同作業です」ってのも意味がわかってきますね。ケーキ入刀が初めての共同作業ってどんな茶番だ、と思ってましたけど、披露宴のクライマックスの一つのシーンなので「結婚式・披露宴」を総括して「共同作業」というなら確かに間違ってない気がする。

話がずれた。

いやほんと、ほんっとすごいですわイベント開催…… これを一人で仕切るなんて、と思うけど複数人いるとそれこそ不満や不備が出やすくなりそうだからやっぱり強い意志の人がてっぺんにいたほうがいいんだろうな。

イベント開催の予定がなくても、ひとつのプロジェクトの企画、進行、運用、展開の流れがわかるドキュメントとして読み応えがありました。おすすめです。

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