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全員号泣!?将棋界初の女性プロ棋士を目指す二人の天才の物語で読書会

こんにちは。ブックラブ事務局です。ブックラブもサービスリリースからはや半年。2020年最後の読書会は、関わった編集者も単行本校正者も、営業もデザイナーも全員号泣したという感動作を使って開催しました。

課題本『盤上に君はもういない』は、将棋界初の女性プロ棋士を目指す二人の天才の物語です。将棋がわからなくても楽しめる…それどころか涙が止まらない!と評判の本を使った読書会は、いったいどのようなイベントになったのでしょうか。

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著者の綾崎隼さんにもお越しいただいた今回のイベント。50人を越える『盤君』ファンにご参加いただき、以下三部構成で行われました。


1、綾崎隼さんによるトークセッション(制作秘話など)
2、『盤上に君はもういない』読書会
3、綾崎隼さんへの質疑応答コーナー

<第1部:綾崎隼さんによるトークセッション>

今回のイベントではご自宅からオンラインで参加してくれた綾崎さん。最初こそ緊張のスタートとなりましたが、参加者から次々と届く応援の声や共感のコメントに徐々にトークもヒートアップ。まさにここでしか聴けない執筆秘話を惜しげもなく披露してくれました。

ご本人も大好きな将棋を、将棋にとても詳しい担当編集者と一緒に作りあげたという今作。マニア向けの資料を何冊も読んだそうですが、将棋を知らない人にも楽しんでもらえるよう気を付けながら執筆したというエピソードには多くの参加者が「将棋には詳しくなかったけれど楽しめた」とうなずいていました。

また『盤上に君はもういない』は過去の作品の中でも最も執筆に時間がかかった作品だという綾崎さん。大きな直しも2度ほど入ったそうで「作品が変わるという意味で直しは楽しいけれど、言われた瞬間は茫然とします。大変ですからね」と茶目っ気たっぷりに語る綾崎さんのトークに、参加者も和やかな空気に包まれていきます。

その他にも、泣く泣くカットした幻の社会人棋士のエピソードや、綾崎さんの頭の中だけに描かれた盤君ファン歓喜のアフターストーリーまで飛び出すまさに大、大、大サービス!参加者からも「今の話、ぜひ小説で読みたいです!」「私たちだけ聞いてしまって…いいのでしょうか」といったコメントが次々と書き込まれ、オンラインイベントならではの盛り上がりを見せていました。

盤上に君はもういない_600_360

<第二部:読書会パート>

休憩を挟み第二部の「読書会パート」に移ります。読書会は、テーマに沿って作品の感想を発表する交流の場。読んだ本について語り合うことで、より深い読書体験が得られると好評のパートです。

読書会の時間は30分。運営がランダムに決めた4~5人でグループとなり「自己紹介」「作品の印象にのこったところ、または好きなところ」「印象に残った登場人物」といった3つのトークテーマを順番に発表していきます。

住んでいる場所も、世代も、性別もバラバラのメンバー。最初こそみなさん緊張したようですが『盤上に君はもういない』への熱い想いは同じです。

イベント後に届いた感想でも「最初は知らない人とオンラインで話せるのか不安でしたが、綾崎先生のファン同士、すぐに打ち解けて大変盛り上がりました」「作品について語れるリアルの知人がいなかったのですが、共感した部分や感動した部分を思いっきり語れて楽しかったです!」といったコメントが届きました。

本の読了が参加条件だったため「ネタバレを気にせず語れるのが嬉しい」といった声も多く寄せられた読書会パート。イベント後に届いた読書会パートに関するアンケートを一部抜粋して紹介いたします。

「30分も話すことがあるか不安でしたが、むしろ足りないくらいでした!」
「同じ本、作家さんが好きな方々とたくさん話せて嬉しかったです」
「綾崎さんのファンが集まったグループだったので、盤君以外の話も盛り上がりました。普段このような話ができる機会がないのでとても楽しかったです」
「気づきが多かったです。会話と笑いが止まらず、改めて魅力的な愛すべきキャラクターばかりの作品だと思いました。」
「みんな感動した部分が同じだったのが印象的でした。1人で読み終えただけでは気が付かない部分もあり、新たな発見に感動したりもできました。」(一部抜粋)

読書会では、トークテーマ以外にもタイトルに込められた意味や表紙の人物について考察したり、実写化の配役を誰にするかで盛り上がったグループもあったようです。


さらに、この読書会では綾崎さんが各グループに参加するというサプライズも。飛び入り参加先では、話していた内容の裏話を披露してくれたり、質問を受け付けたりと、こちらも大サービス。中には前半の制作秘話を更に深堀した秘話を聞いたグループもあったようで「私たちだけでこんなすごい秘密をきいてしまっていいの…!?」と嬉しい戸惑いの声をあげる参加者もいたようです。


<第三部:質疑応答のコーナー>

読書会パートが終わると、恒例の質問コーナー。このパートは、事前募集した「著者にきいてみたいこと」にご本人が赤裸々に回答してくれる人気のコーナーです。今回は、小説の書き方や夢への向き合い方などの質問が多く寄せられました。

幼い頃から小説が大好きだったという綾崎さん。豊富な表現力は自身の好みだけに偏らないよう、書店の本を端から読んできた賜物だそう。また、筆が進まないときの対処法を尋ねられると「何でもいいから書き進めることが大事」と断言します。

「悪文は悪文を呼ぶという考え方もあるので正解はありませんが、村上春樹氏だって何度も何度も推敲してからあの名文ができると知ってから気が楽になりました」という綾崎さん。読者に楽しんでもらうことを常に意識しているので、より面白くなると思えば直しも楽しいと笑う姿にファンはうっとり。

他にも、キャラクターは細部までしっかりと作りこむことや、小説執筆は必ずラストを決めてから書き始めること、歴代の担当編集者が脳内にいて作品にbotのようにツッコミを入れてくることなどを軽妙なトークで披露してくれました。

さらには「世界一よく骨折する作家」を心配するファンに、過去最大の骨折レントゲン写真まで披露してくださるなど文字通り出血(?)大サービスの質疑応答コーナーとなりました。


今後は、もっと親子の話を書いていきたいという綾崎さん。早くも次回作に期待が高まります。イベント後には「グループに入らせてもらって、短い時間だったけれど直接感想や話をきけて嬉しかったし、楽しかった。毎日書き続けられるのはみなさんおおかげです。」とおっしゃっていました。

今回も、たくさんの感想が寄せられましたので一部抜粋にて紹介いたします。

「たくさんの貴重なお話がじっくりときけるイベントで最高でした!参加できて本当に楽しかったです。先生の中にある盤君の今後の展開が熱すぎて…読書会が終わった直後のテンションが高くて眠れそうにありません!」
「たくさんの素敵な質問があり、多くのファンと同じ時間が共有でき本当に幸せです」
「作品の裏話をたくさん聞くことができ感無量でした。先生自身が作品へのこだわりについてお話してくださったことで、先生の本が好きな理由を再確認できました!噂のレントゲン写真も拝見できてうれしかったです」
「綾崎さんの、小説を書くことが大好きで小説のことならどれだけでも熱く語れる、そんなワクワクした感じが伝わってきました。好きなことを仕事にできていて羨ましいです!」
「貴重なお話をたくさんきけて楽しかったです。キャラクターはみんな子どものように大切な存在なので、唯一無二の名前をつけてあげたいというお話は感動しました」
「小説の裏話や執筆についてきけて、とても貴重な経験でした。綾崎さんの気さくな人柄のおかげもあり終始和やかな雰囲気でした。」
「時間を延長してお話しいただき、とても満足感がありました。」
「作品の続編への構成をそこまで聞かせてもらっていいの!?と思うくらいサービス精神がステキでした。」
「質問にも丁寧に答えてくださり、とても有意義な時間を過ごすことができた。」


大幅に時間を越え、たくさんの質問に答えてくださった綾崎さん、本当にありがとうございました。

ご参加いただいたブックラブ会員の皆様、綾崎さんのファンの皆様にも濃密な時間を楽しんでいただけたのではないかと思います。

綾崎さんの今後の活動、ぜひチェックしてみてくださいね。


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