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続・個人がメディア化する時代

ちょうど1年ぶりのnoteです。去年、当社で実施しているメディア定点調査の結果を受けて、インフルエンサーの情報発信がメディアとしての価値を持ち、インターネットの利用を拡大していると感じ、「個人がメディア化する時代」というnoteを書きました。その傾向は今年も続いているようで、本年度のメディア定点調査を見ると、各ネットサービスの利用率は同水準で並んでいる一方、利用時間はSNSが更なる拡大を続けています。内訳としては引き続きInstagram, YouTubeが牽引している状況で、若年層においてはTikTokの拡大も継続しています。

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また、今年はClubhouseが突然ブームになったり、緊急事態宣言下でライブ配信サービスも人気となりました。当社GREEグループが展開するメタバース「REALITY」もグローバルで急拡大しており、音声やVRという新たな機能が新たなインフルエンサーにスポットを当て、彼らの情報発信がユーザーの利用時間を獲得していくというサイクルが生まれていると実感されます。

多様化しながら拡大するSNSの隙間を埋めるようなサービスも続々と生まれています。例えば、LinktreeはInstagramが1つのリンクしか貼ることができないという負の解消から始まり、直近3ヵ月では400万ユーザーを獲得するほど急拡大してます。いずれはInstagramもリンクを自由に設定できるようになるのかもしれませんが、その時にはLinktreeも、新たな価値を提供するプラットフォームに進化しているんだと思います。

多様化しながら拡大するSNSと、その中で生まれ続ける新たなインフルエンサー、そして彼らをサポートする様々なサービス。今まさに、こうしたエコシステムが広がっており、今後、このクリエイターエコノミーを支えるサービスの日本進出やタイムマシン版サービスも増えていくのだと思います。

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まさに戦国時代の様相です。グローバルプラットフォーマーはユーザーニーズのある新たな機能を追加し、垂直統合を志向するでしょうし、FacebookのようにM&Aによる取り込みもあると思います。一方で、巨人の隙を狙った新サービスは次々と生まれていて、彼らは既存SNSを活用して一気にユーザー獲得を行い、素早く独自のポジションを確立することを目指しています。

優良なインフルエンサーや投稿コンテンツの獲得も大きな論点となります。WEBの時代と比較して、SNS上で活躍するインフルエンサーのケイパビリティは、テックから信用へと変化しています。各SNSで活躍するインフルエンサーは、リアルとネットが入り交ざった形で信用を蓄積し、多くのユーザーへ影響を及ぼしています。彼らを見ていると一定のプラットフォームアルゴリズムへの対応はありつつも、やはり圧倒的にコトづくりの能力が影響力の源泉になっていると感じます。

SNSの多様化とエコシステムの拡大が、インフルエンサーの多様な才能の顕在化と収益機会の創出を支え、そうして多くの個人が情報発信を行い、表現者として信用を得る時代の実現に繋がっていくのだと改めて思います。


さて、5年前に「Quantify your Talent(個人の才能を数値化する)」というコンセプトのもと、個人が執筆するWEB記事のマーケティング価値を可視化する「QUANT」をリリースしました。そして今回、前述のような考えで、その対象をSNSにも広げ、個人の情報発信の経済的価値をデータ化する取り組みを始めました。個人が活躍する時代において、適切な報酬のもとでデジタルマーケティング活動が活性化されることに貢献していきたいと考えています。今後、本事業の取り組みについてもnoteで情報発信していければと思います!



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