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ゆるきちコーディネータ1年目

この記事は、Kacotam × 寄付月間2023アドベントカレンダーの18日目の記事です。

 中高生のオープンスペースゆるきちで、コーディネーター(有償ボランティア)を担っている「たっつ」が、ゆるきちコーディネーターとして活動して感じたことを書きました。

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 Kacotamに関わってからは数年。ゆるきちにコーディネーターとして入って、そろそろ1年近く経つだろうか。

 実はコーディネーターで入る前に、一度ゆるきちの様子を記録係、カメラマンとして入ったことがあった。
 大学生も子どもと同じ目線で、笑ったり、ゆったり過ごしたり、大家族のような?あるいは、親戚の子たちが集まったような。そんなアットホーム感があったのを覚えている。とても”ゆるく”て、自由で、声が絶えない空間だった。スタッフと子どもとの境界線がいい意味でなく、心置きなく、のびのび過ごしている感じだった。

 子どもの中には歴が長いのかスタッフのように明るく声をかけてくる子もいたり、気さくな子もいたりした。どれだけその子が安心してこの場で過ごしてきたのかが分かるほどに、心のまま、思いのままに言葉を述べているように思えた。

 当時、たくさんの色がある中で私はここに入って行くのは難しいな、無理だろうなと思っていた。私が以前仕事でやっていたユースワークとは、土壌も形式も何もかもが違ったからだ。

 だが、活動報告書制作委員会で記事やレイアウト、デザイン、構成をしながら各チームの活動が文字や言葉で視界に入ってくる度に1対1の環境で、学習だけではなく、子どもたちのやりたいをカタチにしたり、好き・興味・気になるを吸い上げて社会と繋げたりしていて、素敵だと思った。活動報告書を作りながら、何かしたい!何かもっとお手伝いできるならしたい!そんな思いが込み上げてきていた。

 一番のきっかけは、私の大学時代の友人がここで働いてることが大きかった。彼が見てる世界を見てみたかったし、力になれるなら力になりたい、そして同じ境遇で仕事をしたいと思っていた。そこに対して、1度はゆるきち、、、「難しいなぁ…」と思っていたものが、報告書チームでの活動を通じて、やっぱりこの今ある『カコタム』、そして関わる子どもたちの力になりたいと思った。

 そしてもう一つ自分の中でネックになっていたのは、学習が得意では無いこと。学習や塾に対する苦手意識があり、一緒にやっていけるのかと思っていた。
 実際に現場に入ってみると、勉強が得意、教えるのが好きという人もいるが、何よりもとても真面目だった。現場に入っても優しく丁寧に教えてくれ、私が抱いていた怖さはそこにはなかったゆるきちという場所では、スタッフも子どもも”ゆるく”自然体であること。まさに子どもにとって「安心」して「素直」に「居られる場所」なんだと思った

 もちろん居場所として、難しさも悩むこともある。今の彼ら彼女らに何が大事か、どんなコミュニケーションが適切なのか。何よりも子どもたちが、ありのままで過ごせる空間が「在る」「在り続ける」ことに間違いなく意味があると思う。

 私が来て半年もしないうちに、どんどん変わっていく子どもの姿があったり、また変わらない部分、変われない自分をもわかっているジレンマを本人も抱えていたりその中でも自分のペースで成長していく彼らを見守っていく。そばにいる。それだけかもしれないけど、そんな存在が居てくれる。親でもない、先生でもなく、兄弟や友達でもなく、身近だけど、ちょっとお兄さんな、お姉さんな、暖かい眼差しと思いに触れながら、きっと自分の中で内省して成長していくんだと思う。

 世の中では、核家族となりおじいちゃんやおばあちゃん、もしくは親戚という存在も遠い存在かもしれない。昔は子どもに対して、いろんな人の関わりがあり、良くも悪くも子どもはたくさんの言葉や思いの中で生きてきたと思う。今はその関わる数自体が減り、リアルで身近な人の母数が昔に比べると極端に減っていると思う。一方でデジタルの普及でリアルにはない繋がりや広がりがあるけれど、全てが安全安心、その子にとって信頼におけるものとも限らない。

 そういった中で家庭に困難を抱える子たちには、よりリアルな人との関わりが大事なはずですが、それが難しい時代。そういった中で昔はあったはずの暖かいけど、暑すぎず、寒すぎない、人の距離感がゆるきちにはあると思う。

 そんな子どもがいつでも安心して来れる居場所は、今はまだ1週間のうち火曜日と日曜日の2回だけです。これが「今のKacotam」で出来る限界です。ぜひ思いやこの活動への共感、応援を贈りたいという方は、物資でも、メッセージでも、資金でもどんな形でもいいです。サポーターになって頂けたら幸いです。

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