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起業前の準備 ①

知り合いが独立し起業することを考えています。これから起業をチャレンジする人は応援してあげたいので、アドバイスしたいことが沢山ありますので、noteに記事をためていきます。
私は、30代前半で起業し、8期目に入りました。
事務所をもって従業員を養いながら事業を行っていたこともありますが、現在は規模をコンパクトにして家族経営の利益率重視の方針で継続中です。

①理念の詰まった「屋号」を決める事
・どうしても最初は【これをやったら儲かる!】と考えてビジネスモデルを作ってしまうものですが、外的要因によりうまく行かなかった場合にそれでは挫折します。超大手が競合になった場合。業界限定の大きな不景気が発生した場合。どうすることもできません。しかし理念がしっかりしていることにより、本当にやりたいことの軸をずらさずに事業の形を変えることができます。よって事業の変化と広がりに強い企業になります。そして何より「屋号」に愛着がわき、我が子のように会社がかわいく思えてきます。ぜひ時間をかけてあげてください。注意として、同じ名前が他に無いかネットで調べることをお勧めします。できれば造語を使ってオリジナル性のある名前にした方が良いです。自分も最初の名前は大手に商標を取られて、自由に使いにくくなりました。

②起業時に必要になる資金を確認する
・【申請にかかる費用】【事務機器】【道具】などが必要になります。【申請にかかる費用】はそれほど大きく変わりませんので相場を把握しておきましょう。【事務機器】【道具】が事業によってお大きく変わります。どのようなパソコンが必要なのか?CADは必要か?複合機は必要か?メールのドメインは?ホームページは?事務所の頭金は?作業がある場合、道具や機械は必要か?などです。どのようなビジネススタイルになるか決まったら、初期費用を整理しましょう。

③生活に必要な毎月の金額を確認する
・現在サラリーマンとして家庭に入れているお金があると思います。今後独立してから毎月いくらの生活費が必要になるかよく相談してください。ここがいい加減だと【家庭が破綻】します。

④事業が始まってから毎月かかってしまう固定費を確認する
・【固定費】を想定しておく必要があります。例えば、光熱費、通信費、事務所の家賃、複合機のリース代、CADの保守メンテ費用、従業員の給料、借金の利子、などです。次の項目で必要になります。

➄[損益分岐点]と[目標売上]をきめる
・ここがとても大切な項目になります。【損益分岐点】を決めずに起業すると失敗する可能性があります。成り立たないビジネスモデルで起業してしまう可能性が高いという事です。【損益分岐点】とは【最低の売り上げ目標】です。これを下回ると資金が回らなくなります。長く続くと倒産します。【損益分岐点】は【生活費】+【固定費】です。毎月もしくは年間で最低限クリアしなければならない売上金額です。今想定しているビジネスはコンスタントにこの目標がクリアできますか?自分の単価や案件のボリュームと頻度を決める際に関係してきます。【目標売上】とは損益分岐点をこえて目標とする現実的な売上です。損益分岐点と目標売上に幅があるほど余裕のあるビジネスになります。ただし売り上げが大きいほど【変動費(外注や仕入れ】が増えるので、どちらも粗利計算をお勧めします。

⑥黒字倒産のない資金戦略を考える。
 ・いくら受注しても、客先から入金の前に外注に支払いが発生することがあります。それが続くと資金が枯渇して【黒字倒産】となります。この売上発生から入金までに期間のことを【支払いサイト】と言います。基本的な事なので調べておいてください。そこで資金戦略が必要になります。それは【短期サイト】と【中長期サイト】を上手に組み合わせる必要があるという事です。短期サイトは利益が少なくなります。中長期サイトは利益が大きくなります。しかし資金繰りへの影響はリスクとリターンが比例します。短期:中長期=7:3 など、自分の余力資金と損益分岐点と相談しながら戦略を立てておきましょう。

⑦税金について考える
・起業3年間は預かり消費税の納税が免除されます。その後も1,000万円以下の売上の年は、翌年の納税が免除されます。インボイス制度の改定により変更になってしまう部分ですが、自分が対象になるか調べておく必要があります。例えば、1000万の売上(税別)に対して利益が300万だった場合、納税予定の300万がそこに追加されるかどうか?の話です。影響は大きいです。

⑧個人で起業するか法人で起業するか考える。
・個人と法人では経費になる項目に大きな違いがあります。売り上げがある程度を超える場合は法人一択です。年収を下げて社会保険を抑えつつ、生活費の一部を経費として計上することもできます。社長の保険、社長の車、事務所の光熱費など、1人親方の法人の場合、法人税の支払い前に経費で使えます。サラリーマンの場合は、給料から所得税に社会保険料を引かれた後にこれらを支払います。納税前に使える法人特権はチートです。

以上の8項目を順に整理し、イメージを高めていくと、失敗しにくく現実的に起業することができます。ほかにも言いたいことは色々ありますが、今回はこんなところにしておきます。

頑張ってください。

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