学校ではどんな「スキル」を身に付けたらいいの?

こんにちは、若手先生です。待ちに待った4連休です。本来であれば、今はオリンピックが開幕する!ということで世の中が盛り上がっているころですね。しかし、今年はコロナがあり、大雨があり、何だか延期になるのが運命だったと、そんな気がしています。そういえば、一番最初の東京オリンピックも戦争の影響で流れたんだとか…。来年こそは、万全の状態で盛り上がりたいですね。選手の皆さん、モチベーションやコンディションを維持するのは我々が想像もつかないほど大変のことだと思いますが、世界の舞台で輝く姿を楽しみにしています。

挨拶が長くなりましたが…、本日は本を読んで感じたことを述べていきたいと思います。

本日は、本田由紀さん著『教育は何を評価してきたのか』を読んで考えたことを述べてきます。

この本には、学校教育で育ててきた力の問題点と、これからの学校教育について、歴史を追いながら示してありました。学校教育には、たくさんの批判があることはご存じの方も多いかと思います。教員として、学校にいる私たちは、長い間その空間にいることから、いろいろなことが「当たり前」に感じられて、その問題点などが見えにくくなっていると思います。もちろん、どんな組織にも問題点はありますから、客観的な視点で自分がいる学校という空間を見つめる必要があると思い、この本を手に取りました。

この本には、教科化された「特別の教科道徳」についてや、「ブラック校則」についてなど、よくメディアで取り上げられていることについても、書いてありました。しかし、私は、また別の点について興味を惹かれました。

本日は、「学校ではどんなスキルを身に付けたらいいのか?」という大きな問いを設定して、本に書かれている内容も交えながら自分の考えを述べていきます。


まず、多くの方もご存じのように、日本人の学力は世界でも上位にあります。有名なものでは、2000年から始まった15歳を対象とした「国際学力到達度調査」(いわゆる「PISA」)では、順位はたびたび変動するものの、世界的に見れば常に高い水準にあります。つまり、日本人は「ものすごくお勉強ができる」ということだと言えますね。

しかし、その「スキルの高さ」を国民一人当たりのの経済力(どれだけお金を稼げるか)と照らし合わせてみてみると、「日本人は、お勉強はできるけど、お金は稼げていない」ということが分かります。本書では、「国の経済力という観点からは、日本の人々の著しく高い一般的スキルは明らかに無駄になっている」(一部、変更)と書いてあります。

少し難しいですが、つまりは「(学校等で)身に付けた力が、お金を稼ぐ力につながっていない」ということだと考えました。これは、日本人の謙虚な点や一定程度で満足するような保守的なところもあると考えられますが、いかんせん「お金を稼ぐ力」=「自分の能力を人を喜ばせるサービスに変える力」が、不足していることが考えられます。

確かに私も、毎月たくさんの本を読んでいますがそれが果たしてお金を稼ぐことにつながっているのか疑問です。それに、もし教員を辞めたら今まで身に付けたスキルをどうやってお金を稼ぐことにつなげるのか、その「選択肢の少なさ」も課題だと考えています。

それでは学校では、どうしたらいいのか…。この点が私たち教員が一番考えなければいけないところだと思います。


私は、「自分のスキルを集団の前で生かす場の設定」が必要だと考えました。「力はあるのに発揮できない」子の、精神的な面として「みんなの前で披露していいのかな」「出しゃばりなやつだと思われないかな」という、不安な心、心配するこころがあると思います。

そして、環境的な面として、そもそも「活躍の場が少ない」ということが考えられます。


そこで例えば、掲示物を作成する時、字が得意な生徒にお願いをするということが考えられます。それも、こっそりやらせるのではなく、みんなが見ている前で自信を持って取り組ませ、みんなの前で成果を認めるという点が大切だと感じました。控えめな生徒は嫌がることもあると思うので、そこは本人と相談しつつも、できるだけ「正々堂々活躍していいんだよ」つまり、「自分のスキルをみんなの前で発揮してみんなを喜ばせていいんだよ」と思わせることの積み重ねが大切だと思います。

他にも、「授業で使うキャラクターを絵の生徒に書いてもらい紹介する」(私は、授業のプリントにキャラクターを登場させ、大事なことをつぶやかせています)、「体が大きく力持ちの子にお手伝いをお願いする」など、様々なパターンが考えらえると思います。

いずれも、本人が自信を持っている点(時には、本人も気づいていないような輝く点)を、「みんなの前で自信を持ってやらせ、喜んだもらう」ことが大事だと思います。はじめは恥ずかしいし、なかなか自信を持ってやることができないかもしれませんが、冬山の氷が徐々に解けていくように、少しずつ「みんなの前で輝ける」経験を積んでいくことが、将来、自分の高いスキルをお金を稼ぐ力に変えていけるのだと考えています。

そもそもの、「自分のスキルを高める方法」については、また機会があるときに考えていきたいと思います。

本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。皆様の反応が、これからも書き続けるモチベーションと自分自身のスキルアップにつながります。たくさんのご指導・ご意見を頂ければと思います。

4連休楽しみましょう!!


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