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母娘のすれ違い

娘が留学先から一時帰国している。

久しぶりの再会にも関わらず、妻と娘の間にちょっとした諍いが起きているようで、少し心配だ。

原因は今年の節分のこと。

節分は我が家の一大年中行事で、家族のうち一人がオニ役、二人がオニ役に向かって豆をまく。

オニ役は、赤の全身タイツをまとったり、顔を真っ赤に塗ったり、プラスチックバットで棍棒を作ったりで、本気のオニコスをしなければならない。

今年は5年ぶりにリモートではない豆まきが出来るので、とても楽しみにしている。


さて、

本来、オニ役は私、妻、娘が順番でやることになっているのだが、「おなかがいたい」だの「占い師にやるなと言われた」だのの理由を作り、私は一度もやったことがない。

毎年、妻か娘がやることになる。

今年は、小さな粉瘤を取る手術をしたばかりなので、「ドクターストップ」を理由にした。

例年のごとく少し不満の声が上がるが、「やりたいのはやまやまだが、手術後の大谷翔平に投げろと言っているのと同じだぞ」と優しく諭した。

その後、妻と娘で「二年連続でやったからイヤだ」とか、「そんなことない。一昨年は私がやったはずだ」とやり合っている。

オニ役回避が成功した私としてはどちらでも良いこと。

聞こえないふりでやり過ごす。

いや、父親らしく黙って見守っている。

励みになります。 大抵は悪ふざけに使います。