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戦う相手は他人じゃない! ――昨日の己に勝つべし

※学級通信「挑戦者」vol.138(2014年12月9日発行)より

昨日の己と戦う

 他の人と自分を比べて、「私はあいつより○○で優れている」なんて優越感に浸ることは簡単。

 もしくは、「あの人は○○があんなにできるのに私は全くできない」なんて、劣等感に浸ることも簡単。でも、今、自分と比べている他人は、自分とは違った「生まれ」であり「育ち」である。だから多くのことで「違い」があるのは当然で、それに優劣をつけようとすれば簡単にできてしまうことが多い。そんな茶番試合して意味があるかい?

 本当に勝負すべきなのは、昨日の自分。昨日の自分に負け続けているなら、それは大いに反省した方がいいし、凹んだ方がいい。たまにでも勝てているなら、大いに自信を持てばいい。「生まれ」も「育ち」も同じ、「昨日の自分」と真剣勝負できていれば、どんなところにも道は開けるものだと斉藤は信じている。他人ではなく、自分と勝負する人が増えれば、争いごとはずいぶん減ると斉藤は思う。

問:あなたは自分自身のことが好きですか?

俺は自分がすごく嫌だ

 「自分自身のことが好きか?」という問いはなかなか難しい問いだと斉藤は思う。この問いに対して、高校の時のサッカー部顧問のある先生は、上の様に答えていた。そしてこう続けた。

 だって、自分のことが大好きだったとしたら、それは、今の自分には改善すべきところがなくて完璧な人間だってことでしょ?俺は自分の嫌なところがたくさんある。それを直したいと思っている。だから、そんな嫌なところのある自分自身が嫌だ。だから、そんな嫌なところがなくせるように努力している

 この先生が自分には嫌なところが沢山あると言ったのは、あくまでも「他者」と比べてではなくて、「ありたい自分像」と比べてだ。また、前向きに自己を改善したいという意思の上での「そんな自分が嫌だ」ってこと。「ありたい自分像」を諸君はもっているだろうか。もちろんどんな職業に就きたいとか、どんな学校に進学したいとか、ってのも大事なんだけど、「人としてどうありたいか」ってのも実は大事な目標だと斉藤は思う。是非、考えてみてほしい。

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