第46回　ゲームセクターへの投資

前に3765ガンホーと2121ＭＩＸＩを例に挙げました。
私の個人的に大きな利益をもたらしてくれたのは、3668コロプラです。

3668コロプラは2012年2月に上場しました。
この時に、私の脳裏を過ったのは、3765ガンホーの値動きでした。

3765ガンホーは2005年の3月に上場し、初値840円から９月に7,340円まで急騰しています。
当時、「ラグナロクオンライン」が大人気で、急騰に次ぐ急騰を演じていたのです。
しかし、オンラインゲームというものは、「将棋」や「囲碁」のように、時間をかけて洗練されてきたものではありません。
遊び続けると、どうしても飽きが来て、ユーザーが離れ、サービスの提供終了に至ってしまいます。

また、原因はユーザーの飽きだけではありません。
ユーザーの懐事情、つまり収入額にも大きな影響を受ける訳です。
2007年のリーマンショックでは、3765ガンホーも75円と最高値から1/100と大きく売られました。
ユーザーの収入が減少し、課金を控えたため、売上げが急減してしまったからです。

このようにゲームだけでなく、旅行会社、イベント、テーマパークなどの会社は、景気変動の影響を大きく受けます。
収入が減ると、真っ先に我慢するのは、旅行、イベント、テーマパーク等に行く回数を減らすことだからです。
ですから、このような企業への投資は、国民の「実質所得」と関係すると考えてよいです。

－　最近は「実質所得」が減っているのに、4661オリエンタルランドなどは好調じゃないか！？　－

そう思う人がいるかもしれませんが、それは日本人客ではなく、外国人客が増えているからです。

さて、話を戻します。
ゲームセクターは景気変動の影響を大きく受けるということは、景気が回復する局面では大きく買われるということが予想できます。
直近では、アベノミクスの効果が出始めた2013年頃です。

実は丁度この頃、多くのゲーム会社が、ヒット作を世に送り出していました。
3765ガンホーのパズドラは、2012年2月。
3668コロプラのクロネコは、2013年3月。
2121ＭＩＸＩのモンストは、2013年10月。

－　上手くヒット作が出たな！！　－

そう思ってしまうところですが、実は逆かもしれません。
つまり、景気の回復により所得が上昇し始めて余裕ができ始めた多くの人たちが、ゲームでも遊ぼうかと思ったところに、タマタマ出くわした。
ヒットしたのは、そういう人たちが課金したり、ＳＮＳで発信したりしてくれたからともいえるのです。

この結果、３社の株は急騰します。
3765ガンホーは、パズドラ発売日の2012年2月は178円だったものが、2013年5月には16,330円まで急騰します。
3668コロプラは、クロネコ発売日の2013年3月は399円だったものが、2,014年1月には4,475円まで急騰しています。
2121ＭＩＸＩは、モンスト発売日の2013年10月は231円だったものが、2014年11月には6,970円まで急騰します。

この３つの銘柄を渡り歩いたゲーム投資家は、何人か知り合いにいるのですが、当然、一気に富裕層の仲間入りを果たしていました。
私は、3765ガンホーを見て、3668コロプラを利用できただけでした。
悔やまれるのは、2121ＭＩＸＩを利用しなかったことです。

実は、2121ＭＩＸＩのモンストは、株水兵さんが初期に注目されていました。
その話を聞きつつ、株水兵さんがｉＰａｄでやる「モンスト」を見ていたのですが、イマイチそそられずに見送ってしまいました。
返す返す、残念な話です。

今の株価を見て頂ければ、この３銘柄は共に下落していることが分かります。
ゲームの旬が過ぎれば、課金額が大きく減少し、売上げ、利益率も悪化するからです。
このようにそれほど必要とされないゲームという贅沢品を提供する会社の業績は、急騰、急落を繰り返します。
例えば、この３社はもう終わりか・・・・と聞かれれば、そうではないと言えます。
それぞれが、過去のヒット作を超えるヒット作を世に出せれば、株価も過去の高値を超える可能性は十二分にあります。
ただ、生活環境が激変している現在ですから、どれほどのスマホユーザーがゲームに課金するかは、分からないですけどね。

最後に、私の大失敗を最後に書きます。
女性向けゲーム会社の4175colyです。
女性向けという新しい市場で１発当てれば株価急騰と安易に考え、そこそこ買ったのですが、完全に当てが外れました。
ヒットしそうな自信作を持って上場してくるだろうと予想したのですが、ヒット作は全て上場前のもの。
上場後は駄作ばかりサービス開始しています・・・・。
やっばり、自分が遊んで楽しいと感じるものでなければならないと、実感しました。