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Quantic DreamのADVはいいぞ

ちょっとここんとこ忙しくてなんもできとらん!しかし2021年も末なので、今年プレイしたアドベンチャーなゲームの感想でも書いておきますね!(というか下書き状態でずっと放置してた!)

Quantic DreamのADVはいいぞ

「QUANTIC DREAM COLLECTION」。Steamのセール期間になるとだいたい3000円ぐらいで買えるこちらのバンドル、結論から言えば買い

バンドルに含まれる3本のタイトルは、いずれもアドベンチャーゲームだ。プレイヤーの倫理観が試されて、ストーリーには自分の決断した結果がきめ細やかに反映されていくタイプ。

大きな特徴としては「ゲームオーバー」という概念がなく、プレイアブルキャラクターや主要人物が色々ミスって多少死のうがストーリーはそのまま淡々と進んでいくという所だろうか。最終的に、誰が生きてるか死んでるか、プレイヤーがどんな決断を下してきたかで結末が変わる感じ。

そんなゲーム達をクッソ時間かけてなんとか3本クリアしたので、ここに軽い紹介と感想を書き残しておこうと思う。前者はネタバレなしで、後者はガッツリネタバレしていくスタイル。

各タイトルのざっくり紹介

■HEAVY RAIN

雨の日に子供を溺死させて現場に折り紙を残す「折り紙殺人鬼」と呼ばれる連続殺人犯に息子を誘拐された病み気味なパパ(イーサン)。そんなイーサンに付き纏うジャーナリストのチャンネー(マディソン)。折り紙殺人鬼を追うFBIのヤク中捜査官(ジェイデン)。折り紙殺人鬼の被害者を調査する私立探偵のふとっちょなおっさん(スコット)。これら個性豊かな4人を操作して折り紙殺人鬼の謎に迫っていく、サイコスリラーみ満載なストーリー。

イーサンが折り紙殺人鬼から与えられる過酷な試練をズタボロになりながらも乗り越えて行く…しかし刻一刻と迫る息子の死期!という緊迫感あるエグい展開は、さながらホラー映画そのもの。

■BEYOND : Two Souls

生まれながらにして霊体(人を殺したり操ったりできるやべえ奴)と繋がっている女、ジョディの過酷な人生を描いたストーリー。その霊体を利用しようとする奴らに狙われたり、そいつらの野望を阻止したり…という話が中心。

他の作品と違って、操作できるのはジョディと霊体(エイデンと呼ばれてる)だけ。エイデンを操って窮地を脱するシチュエーションはかなり多いので、他の作品に比べてステルスやアクション要素が強め。

ジョディの人生をなぞるようにストーリーが構築されているのだけれど、いきなり成人状態からプロローグが始まって、そのあと幼少期の話に飛ぶ…みたいにバラバラな時系列で構成されている。割と話が行ったり来たりするので、程よく続きが気になる造りになっている。

■Detroit: Become Human

アンドロイド産業が発展しまくった近未来のデトロイトを舞台にした話。アンドロイドが人間のような自我を持って反抗する「変異体」により人間が襲われる事件が次々と発生している。

変異体を捜査するためにデトロイト市警に派遣されたアンドロイド「コナー」、絵描きの老人を介護するアンドロイド「マーカス」、父子家庭っぽい所のおっさんに買われたアンドロイド「カーラ」の3人を主軸に物語が進んでいく。

前述の作品に比べるとストーリー分岐の数が膨大なので、人によって全く違う展開になりやすいのが面白い。自分でプレイするのも楽しいが、人の実況プレイ動画を見ても楽しめる作品。

各ゲームをクリアした感想(ネタバレあり)

HEAVY RAIN

序盤、イーサンが突如意識を失って「気がついたら手に折り紙を持ってるし、雨の中突っ立ってるし一体何なんだぜ…もしかして、俺が二重人格で真犯人なのか?(疑心暗鬼)」ってなる展開があるのだけど、その伏線が全く回収されないままエンディングを迎えたのが一番の腑に落ちないポイント。(そのあたりDLCで補完するつもりが発売されなかったらしい)

ミステリー好きとしては真犯人への伏線の張り方自体は物凄く良かったと思うのだけれど、それについても多少強引な感じは否めなかった。このゲーム、プレイアブルキャラクターの思考を読めるシステムがあるのだけれど、自分で殺した相手を見て「これは酷いwww」とか思わせてる時点でプレイヤーをミスリードさせる気満々じゃん!このシステムは余計だったんじゃないかなぁ。

あと、先にデトロイト(最新作)をやっちゃたせいかもしれないが、QTEや操作がいちいち難しく感じた。他にもカメラワークとか色々と粗が目立つ所はあるにしても、この時点で既にグラフィックやモーションはだいぶレベルが高いので没入感はバッチリ。

■BEYOND : Two Souls

ジョディに繋がってる霊体(エイデン)を操作して人を操ったり殺したりする場面がそこそこ多いのだけれど、操れたり殺せる人間がなぜか限定されている。きっと全て思いのままにできたら無双ゲーになってしまうから仕方が無かったのだろうけど、その制約についてなんらかの説明は欲しかったところ。

最大のモヤモヤポイントとしては、俺達の戦いはこれからだエンドであるということ(しかも公式は続編の開発を否定)。他のゲームでもこういうの喰らった経験あるけど、モヤモヤが収まらんのやよー。

とまあ、色々思う所はあったが、総合すると面白い。もうなんか、ジョディがひたすら不憫すぎてね。ドロドロした連続ドラマ見てるときみたいな「頑張れ!報われろ!」って気分になってくる。特に陰キャのジョディが陽キャだらけのパーティー会場に勇気出して単身特攻した時なんかは涙なしに見られなかったし、そらもう陽キャども相手にドッタンバッタン大騒ぎですしたわ。

■Detroit: Become Human

コナーくんが情緒不安定すぎてポンコツかわいいし、相棒のハンク(メンヘラアル中おじさん)の言動もいちいちキュンとくるのでこいつがヒロインでいいんじゃねえかなもう。俺の場合、途中まではハンクと仲良かったんだけど真相知りたすぎてクロエ撃ち殺したらドチャクソ嫌われて最終的にハンクと殺し合いになっちゃったゼ!先にそういうの見てたせいもあってか、仲良い状態でエンディング迎えたときのコナーとハンクのハグが尊すぎるしこれだけでご飯三十杯はいける。

カーラが子供(アリス)守りたい気持ちすごい分かるし、父子家庭プレイヤーとしては序盤のアリス虐待シーンはもう心が苦しすぎたので無意識に親父(トッド)ぶち殺しちゃったわ… 終盤の「アリスが実はアレでした」という展開には「あー、たしかに伏線あったわー」と素直に納得。まあ、最後は子連れのニンゲンに国境行きバスのチケットを返す甘ちゃんムーヴかましちゃったおかげで、警備に捕まってアリスともども無事処されました

マーカス編は、カールじいさんがすごい渋いキャラで好きが過ぎた。俺も将来ああいうカッコいいジジイになりたい。あんなにカールを慕ってて大事にされてたマーカスが「ワイらは奴隷なんやで!」って言いながら革命起こすのには違和感あったけれども、ひたすら非暴力を貫きとおして最後はキッスや歌で世界を変えるの最高にCOOLだよね。それ見てた大統領の「撤退させなさい(キリッ)」もいい味出してた。

総括すると、全体的に人間がクソムーヴしすぎてるせいで「おまえなー!人間がなー!アンドロイドをなー!ゆるさーん!(バシーン」ってなるゲーム。でもまあ、クソ人間まみれだからこそ、カーラ編できっちり亡命成功したときの「カナダへようこそ」が涙腺崩壊ポイントとして成立しているのだと思う。

まとめ

・吹き替え、字幕、UIすべて日本語対応バッチリなので大安心
・ちょっとした動作にもQTEが要求される仕様は賛否分かれそう
・ムービースキップできないので周回プレイしんどい
・グラフィックやモーションがリアル、まさにプレイする映画
・豊富なエンディング分岐(全部見たかったら実況プレイ動画おすすめ)
・Quantic DreamのADVはいいぞ

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