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クモにはたらく第六感

アラクノフォビア、即ちクモ恐怖症である私には第六感がある。たぶん。
それも「クモを感知する第六感」である。
精度は100%ではないが、過去に何度か「第六感」としか説明できない場面があった。

つい先日のことだ。
退社時に何らかの気配を感じて天井を見上げると、1.5cmほどのクモがいた。つい避けながら退社したが、クモはじっとしており、無害であった。

また、ある時は葬儀場にて。
トイレへ行って、なぜだかわからないが「すぐに座らない方がいい」予感がし、入り口を開けたところで待機していた。
すると10秒も待たないうちに、天井の排気口からクモがスーッと降りてきた。そのまま便器の中に落ちたので用を足す前に流した。
場所が場所だけに罰当たりな気もしたが、勝手に落ちていったのはヤツである。私になすすべはなかった。
比較的新しい葬儀場で、クモの巣はなかったし、他の虫は見かけなかった。虫の出そうな環境でもなかったので印象に残っている。

クモではなくムカデを見つけたこともあった。職場の、1日に何度か出入りする部屋に朝イチで入った瞬間「何かがいる」と感じた。部屋の中を見回すと、3体もムカデがいた。

ムカデの例も挙げたが、こうした説明しようのない第六感が働くことがある。
比較的都会の、虫が少ない環境で生きているがゆえに虫探知センサーが発達しているのだろうか。
ただ接近に気が付かなくて悲鳴を上げたことも数知れずあり、精度は体調や気温など様々な要因で変化する。

トイレのクモの時は本当に助けられたが、役に立つセンサーかと言えば微妙な線である。
クモ恐怖症の人はクモの存在を感知しやすいとどこかで読んだが、こういう第六感持ちは多いのだろうか。




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