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【エッセイ】かもしれない歩行

駅のホームでやるクセがある。順番待ちをしている時に、軽く斜めを向き、電車の進行方向と逆の足に力を入れ、もう片方は力を抜く。そして背後に注意を向ける。
「万が一後ろから押してくる人がいた場合に、線路に落とされない立ち方」らしい。ツイッターかなにかで見て以来、クセとして身に付いた。転落防止の柵がある駅ならしなくて済むのだが、柵のない駅では気をつけるようにしている。
幸い私は意図的に押されたことはないが、転んだり足が滑って押されないとも限らない。早く全ての駅に転落防止柵をつけて欲しい。利用者の少ない駅の場合、管理コストが増えてむしろ手間になるんだろうか。

それはそうと、こういう考えすぎとも取れる「かもしれない」をたまにやっている。100%あり得ないわけではないが、人に話したら警戒しすぎだ、と言われそうなことだ。
例えばフードコートを一人で利用するときは「財布だけ持って注文に行く」ことはしないし、出来上がった料理を受け取るときも荷物は持っていく。冬場は上着だけ置いていくことが多い。なので夏場は困る。

変な表現だが、警戒することで安心できる。心構えをしておくことで、イレギュラーな事態が発生した時にも対応できる、かもしれない。


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