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本当に惜しまれる卒業とは?

TIF1日目、中止になってしまいましたね。

2年ぶりの現地開催だけあって僕も本当に楽しみにしてきたので、とても残念です。

時間があるので、先日のライブの振り返りをしたいと思います。



2021年9月29日、神田明神ホールにて行われたFES☆TIVEの「竹内さりあ卒業公演」に行ってきました。

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ありきたりな表現で恐縮なのですが、

世界中の涙が神田明神ホールに集まったのではないかと思いました。

メンバー全員も、観客も、スタッフも、ライブの初めから(メンバーに至ってはリハーサルから)号泣しっぱなしでした。


FES☆TIVEはライブの最後に会場全体で「わっしょーーい!!!」といって手を突き上げるパフォーマンスがあります。

この日ほど、わっしょいを聞きたく無かったことはありませんでした。

竹内さんは2017年1月に途中加入、その後度重なるメンバーの増減を乗り越えて、4年半に渡ってFES☆TIVEを支え続けた功労者とも言えます。

竹内さりあというメンバーが、いかにグループについて大きな存在だったのか噛み締めた。そんな特別な1日でした。


別れが惜しまれる理由


今回の竹内さん本人の話や、青葉ひなりさんが綴ったお別れの手紙の中で印象的な言葉がありました。

「卒業は私が自分で決めたこと」
「私たちはまだ納得していない」


僕がどうしても比較してしまうのは、昨年11月の近藤沙瑛子さんの卒業公演です。

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この時には既に次の事務所への移籍が決まっていましたし、メンバーも「本人が望むのなら」と、十分な話し合いが行われてきた様子が見て取れました。卒業公演も品川インターシティホール(神田明神ホールの3倍以上)で、万全な準備のもと開催されました。


しかし竹内さんのケースは真逆でした。

もし円満な別れを望むのなら「やめようかな」と心に浮かんだ時点で声に出す必要があるでしょう。逆に周りは、なんでも口にできる人間関係を作る必要があるのということでしょう。



メンバーの涙には、「どうしてもっと早く相談してくれなかったのだろう」というやりきれなさと共に、

「どうして相談できる関係を築けなかったんだろう」

という後悔もあるのではないでしょうか。


本当に大事なことは人には決められない


しかし、相談しなかった竹内さんが悪かったのでしょうか?それとも相談できる環境を作れなかったグループ側に非があるのでしょうか?


そんなことはないと思います。

本当に自分のことを思いやれるのは、自分だけ

だからです。



人にはそれぞれの立場があって、その上で意見があります。

当然相手は親身になって、「あなたのため」と意見を言ってくれるでしょう。それは結局、「(私にとっての)あなたのため」かも知れないのです。


だから極論、人がなんと言っているかなど、自分がいいのなら全て無視しても構わないのです(もちろん、社会通念上問題がない範囲で)。

竹内さんは「私は頑固だから、周りになんと言われようと、自分で決めたことは変えられなかった」と語っていました。

でもそれは本当に大事で、本当にすごいことだと思います。



卒業はすぐにWin-Winにはならない「取引」


ここでアイドルを一つのビジネスとして考えます。卒業とはどういった意味を持つのでしょうか?


よく商売においては、「三方よし」という考え方が重要視されます。

卒業という事例で考えれば、

卒業メンバー・・・売り手
残されるメンバー・・・買い手
応援するオタク・・・世間

の全員に利益をもたらすのが本当の「よい卒業」ということになります。



卒業の難しいところは、

「三方よし」が成立するのに時間がかかる

ことだと思います。

長期積み立てや株の配当金みたいに、大きな利益を産むのは1年後やそれよりもっと先かもしれないのです。



卒業が惜しまれることなのは事実です。

しかし、卒業したメンバーは新しいことに挑戦し、自分の新たな可能性を発見できるかもしれません。

残されたグループは人数が減った分、メンバー個々がレベルアップできるかもしれません。

そして、残されたオタクも新たな推しメンを見つけたり現場から離れることで本当の意味の自分の人生を歩むきっかけになるかも知れません。

↑かくいう僕も、今は消えた推しの幻影と必死に闘っています。


もし5年後や10年後に振り返った時に、「あの卒業があったから、今もっと良くなっている」と全員が言えるのなら、納得できない悲しい卒業にも意味があったと考えることはできないでしょうか?


そしてそれが本当の「よい卒業」ではないでしょうか?



本当の「卒業」はいつなのか?


しかし難しいのは、これがビジネスの取引のように目に見えるものではないということです。もしかしたらLose-Loseになるかも知れません。


じゃあ、本当に卒業を前向きなものにするにはどうすればいいのでしょうか?

それは「未来を信じること」だけだと思います。

この別れの先には今よりもいい未来が待っていると、信じるのです


その想いや信念が人を強くするはずです。

卒業公演や活動終了日という線引きはあっても、本当の「卒業」はもっと先なのかもしれません。

おわりに


まとめます


オタクもアイドルも、立ち止まってはいられない。


以上です。


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