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こんにちは。フリーのIT屋っす。PG、Web、Webライターとかやってます。 エクセルVBA日本語化: https://cunning-pg.ringing-web.com/ エクセルの使い方/ワードの使い方: https://tanopaso.hasamisan.com/

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  • VB++

    「VisualBug++」というITキーワードを中心に、米国での闇社会での闘争と、米国人記者VAX・ロボ(VAXはVAXコンピュータというミニコン)が巻き込まれ、そこに潜む謎に迫っていく、というラノベです。

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Mr.D Contribute

Mr.D スラムの中とは思えない、立派な構えの家の門の前に立ち、バックスは一呼吸おいた。 門番はいない。 意を決して門を開き、中庭を通っていく。あたりは静かで、人気がない。 家の中に入る扉にノックする。 「入れ」、と、野太い声が聞こえた。 --黒人少年ギャングのボスか。いったいどんなヤツなんだろう。少なくとも腕っ節はすごいだろう。何かドジったら、帰れんかも知れんな。 覚悟を決めて、バックスは中に入った。 薄暗い部屋の奥の怪しい装飾の施されたソファーに腰掛けている人物がうっす

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    • ジニー

      リスト 色々なモノが焼け焦げた臭いがまだ鼻につく、建物近くの裏路地で腰を下ろすにはちょうどいいコンクリートの階段に、バックスは腰掛けていた。 まだ警察のパトカーのサイレンが鳴り響くDr.D Institueの建物に、「keep out」と書かれたテープが張り巡らされ、中には入れない。 警察の事情聴取を一通り受け、やっと外に出て一服するバックスだった。 --警察が来る前にDr.Dの机の上にあった、焼け焦げの残る文書をバックスは失敬していた。リストには、どうやらDr.Dがグラサ

      • 聖剣エクスカリバー

        Dr.の顔が少し険しくなった。 「何がどう見える?」 「なんというか、ゲームみたいだ。“ド・ル・・・アーガの塔”?」 「・・・、それはワシが孫にせかされてファミコンから移植して作ったゲームじゃ。・・・立ち上がったのか?」 「ああ、3Dゲームのようだな。迷路が見える。ん・・・敵が。青い敵が出てきた。」 一瞬画面が左右にゆがんでちらつく。壊れてるのか?いや、ゲームは続いている。 「どうやって攻撃するんだい?」 「音声で武器の名前を言うんじゃ。」 「どんな武器?」 「まだレベル1だ

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        • 研究室

          10階のマシンルームには、パソコンやサーバーがたくさん立ち並んでいた。それらの機械の発する熱はまるで温風機か暖房で、非常に暑くなる。 そのままだとコンピュータのCPUが熱暴走するため、マシンルームには特別製の強力な冷房機があちこちに取り付けられていた。 その冷房から発せられる冷たい風が、コンピュータの廃熱を打ち消すというか、必要以上の寒さをもたらし、部屋は冷蔵庫の中のように寒かった。 バックスは汗で濡れたシャツを脱いで、持ってきていた別のシャツに着替え、さらには部屋に用

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          Dr.D Institute

          「ふう、暑いな」 日増しにひどくなる日の照りが、容赦なく体を差して皮膚が痛い。それに加えて、止まらない汗が下ろしたてのシャツに染みこんで、体に触れる感覚がヌルヌルして少々気持ちが悪い。 「仕事じゃなかったら、冷えたビールでも飲みたいところだ。」 まだ昼すぎだしな。いや、時間なんて関係ない。ニーズのあるところで商売するのが、マーケティングだろう。禁酒令でもあるまいし、一杯くらいかまわんさ。 バックスはそう思って、ふと周りを見渡したが、あいにく裏通りの酒屋はまだ閉まったままだ。

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