見出し画像

自立した大人になるために。

先日、図書館でたまたま角野栄子さんの『魔女の宅急便』シリーズの3、4巻を借りました。
(1巻から読みたかったけど、貸出済みで。)

***********
言わずと知れた魔女のキキの成長物語。
でもそれだけでなく、『本当の意味で自立した大人』になるための指南書のように感じました。

驚いたのはキキの悩みや葛藤が、子どもの頃の自分だけでなく、なんと今現在の自分にも当てはまってしまった所。
キキの悩みが今の自分と大差ないことに、
既に大人だと思っていた自分も実は全然成長しきれていないと言うことに気がつきました(^_^;)

例えば4巻で思いつくのが、

キキが若者のグループの楽しそうな集まりに行くのを気後れしてしまうシーンや、

また、料理修行に行ったモリさんの弟が、
『おねえちゃん、料理うまいのに、なんで習いにいくんだろ。
人のことばかり気にしてるんだから…しょうがないな』
(結局モリさんは技術ではなく、修行先で『人に合わせすぎない』事を学んで帰ってました。)

と言う場面に、自分と重なったり、思い当たる感情がありました。


根っこの部分の自分の弱い所、苦手な所。
処世術で隠す事はできるようになっても、根本的な解決は後回しにしていたのかな…??
そんな事を感じ、日常のちょっとした所から、大人になっても変えていけたらいいなと思いました。

『おとなはひとりで行くんだよ』

作中に何度も出てきます。
自立とは何だろう?
この本で言う自立は、精神的な自立を言っているような気がします。

自由な人になるためには、しっかりとした価値観や自分なりのルールが必要です。
それを見つける為に自分自身を見つめる努力をして、その末に『自立』があって。
そんな『自立』ができた人が、初めて自由を謳歌できる『本当のおとな』だと言えるのではないかと思いました。

角野さんの哲学がふんだんに入っているように感じる本。
成長や自立がテーマな気もするけど、何より自由な生き方を肯定してくれている、そんな物語だと感じました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?