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動画教材のダウンロード販売はやめたほうがいい【第5章動画教材の販売】

動画教材をどう使うのがよいか、という話に入っていきます。
動画教材についての相談を受ける際に、何度か「BASEやstoresなどのECサービスにあるダウンロード販売を利用しようと思っています」という言葉を聞きました。
今回はこの点についてお話しします。

ダウンロード販売とはどういうものか?

今回は私も利用しているBASEを例にとってお話していきます。

BASEにはAppsという仕組みがあります。
これはECサービスであるBASEにいろいろな機能を追加できる、付加サービスのことです。
ちょうどソフトウェアにおけるプラグインのようなものといえます。

さまざまあるAppsの中に「デジタルコンテンツ販売」というAppがあります。これがダウンロード販売をする機能です。

「デジタルコンテンツ販売」を導入することで、BASEの決済機能などはそのままに、動画のダウンロード販売をすることも可能です。

たとえば、自分で撮影した実写動画とか、自分で作成したCG動画などを、動画編集用の素材としてダウンロード販売する、といった使いかたが考えられます。

デジタルファイルならなんでも販売できますから、当然動画教材をダウンロード販売する、ということも可能ではあります。

ハンドメイド作家などの方は、ふだんから物販のやり方をよく調べておられ、その中でこういう販売方法にたどり着くことが多いようですね。

なぜ動画教材のダウンロード販売はダメなのか?

動画を、動画編集で使う素材として販売する時は、このダウンロード販売は有効な手段です。

なぜならば、動画編集で使うためには、編集を行うコンピュータに素材である動画ファイルを置いておくことが必要だからです。

いっぽう動画教材は、視聴できさえすればいいわけです。
必ずしもダウンロードさせる必要はないのです。

ダウンロード販売をした場合、購入者に動画教材がファイルごと渡されることになります。

そのファイルをストレージの中に置いておかなければならないので、購入者のコンピュータに容量的な負担をかけることになりますね。

それだけならいいのですが、恐れるべきは「闇流通」の危険です。

「闇流通」とは

正規のルート以外でその動画教材が流通することをいいます。

動画ファイルはデジタルファイルですから、コピーすることは容易です。

ねえ、それワタシにもコピーしてよ

購入者に同じ趣味を持つお友だちがいたとします。

「こんな動画教材を買ってん。ものすごわかりやすいんよ」
「ええなー、それウチにもコピーしてぇな」

そんなやり取りがあって、その友だちにファイルをコピーしてあげる、そんなシーンが目に浮かびます。
そこに悪意はなかったとしても、動画ファイルはお金を払っていない人の手に渡ってしまいます。

ひとたび第3者の手に渡ったら、その後はどうなるかわかりません。
お金を払わずに手に入れたものですから、どんどん他の人にコピーしてあげることも考えられます。

最悪、お金を取って売られるということも考えられなくはないのです。

もちろん利用規約などでコピー不可としておくのも大切ですが、すべての購入者がコンプライアンスに敏感とは限りません。

ストリーミングが無難です

こういうことから、動画教材のダウンロード販売はおすすめできません。
では、どうすればよいのか?

ストリーミングという配布方式が無難です。

ストリーミングとは、クラウド上においてある動画ファイルをいつでもブラウザ上などで視聴できるようにすることです。
購入者は、動画を視聴する権利だけを得ることになりますから、それを他人にコピーすることはできません。

多くの動画教材サービスは、基本的にストリーミング方式を採用しています。

※世界最大級の動画講座サービスであるUdemyは、ネットのつながりにくい環境でも視聴できるように、動画ファイルを自分の端末機器にダウンロードできるような機能をサポートしています。
しかしダウンロードしたものはその端末でしか視聴することができないようになっています。コピーすることはできません。

ストリーミング方式で動画教材を提供するには、TeachableやLekcha、コエテコカレッジなどの動画講座サービスを利用する方法が一般的です。

自前で会員制サイトを作り、そこにVimeoなどの動画投稿サービスを利用して動画教材を埋め込むというやり方もあります。

ストリーミングも万全ではない

ただしストリーミングを採用しているからといって絶対コピーできないということではありませんのでご注意ください。

コンピュータの画面上に表示されるものである以上、技術的な心得さえあれば、それを録画したりする方法はあります。

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