動画教材はこのように企画すれば売れる
売れる動画教材はユニークである
動画教材を作って売る、といっても、たいていのテーマの動画教材はすでに存在する、と思える。
そんなところに後発で入っていって、売れるのだろうか?
と誰でも思うだろう。
実際には、動画教材はそんなにあらゆるテーマに存在するわけではない。
だから、今でもまだニッチは数多く存在する。
資格取得講座のような体系的なものばかりが、動画教材ではない。
むしろ、ワンポイントアドバイス的なものにニーズがあると思ったほうがよい。
ワンテーマ、ワン・イシューの動画教材が気軽に売買されるように近い将来はなると思う。
そういう動画教材はニーズをとらえていれば売れる。
ただしユニークであれば。
動画教材をユニークにする方法
たとえばUdemyをみても、「Adobe Premiere Proの使い方」といった網羅的なコースはもうだいたい揃っている感がある。
まだコースの対象に取り上げられていないソフトなどはあるが、それを探して動画教材にしたとしてもユーザー数が少ない。
売れる可能性は少ないと思う。
むしろ、いくつかの点でユニークさを付け加えたほうが商品性は上がると思う。
とりあえず、ソフトウェアの使い方の動画教材の例で考えてみよう。
対象者を絞り込む
たとえば、考えられるのは対象者を限定して、徹底的に対象者が使う時のことを想定して教材を作る方法だ。
「動画教材制作者のためのPremiere Pro講座」といったテーマになる。
対象者が絞り込まれると、使い方がだいたい想定できる。
重要なのは「必要のないことまで教えない」ということだ。
ソフトウェアの教材を作るとなると、すべての機能を解説しないと気がすまない人がいる。
だが、すべての機能を使うユーザーなど、この世に存在しない。
対象者を絞り込むことによって、使い方がわかる。
であれば、その使い方に必要のない機能を教える必要はなくなる。
対象者の層と、さらに「初心者」「中級者」といった習熟レベルをかけ合わせるとさらに絞り込まれる。
視聴者にとってみれば、必要のない機能まで教え込まれることがないので、習得しやすい教材になる。
目的性で絞り込む
最初から「株主総会で上映する動画を作るためのPremiere Pro講座」というように、目的を限定してしまうやり方だ。
目的性を絞ることで、マニュアル的ではなく、チュートリアル的な動画教材になる。
つまり、受講生としては動画教材で提示されている通りの手順で実行すれば、同じ結果が得られると考える。
ゴールにたどり着くための最短経路を伝えることになるわけだ。
「ドリルを買う人はドリルがほしい訳ではない。穴がほしいのだ」という有名なセリフを知っている人は多いだろう。
まさに、穴の空け方を伝授する教材になる。
網羅解説的な動画教材を見ても、なかなか自分の目的に沿ったやり方が見えなかった経験はないだろうか。結局試行錯誤をすることになって、時間を浪費してしまうことになる。
目的性を絞った動画教材は、この時間を短縮させてくれる。
もちろん、目的に沿わない機能は一切解説しないので、効率がよい。
もうひとつ、目的性をずらすだけで、同じソフトウェアについて何通りもの動画教材を作ることができるのだ。
一点突破に絞り込む
ソフトウェアを使っていて、ひとつのことがわからなくて困った経験はないだろうか。さまざまなやり方を試したり、試行錯誤を繰り返して、なんとかのそのやり方がわかったとする。
自分の困った経験は、他の人もたぶん同じことで困っている、と推測できる。
だから、「困りごと→その解決方法」というワンポイントに絞った動画教材を作ってみたらどうだろう?
この場合も、解決までの時間短縮を売る、という発想になる。
一般的に動画教材の売るものは「時間」であることが多い。
というのは、情報過多の現代では時間をかけて探しさえすれば、無料でさまざまな解決のための情報は見つかるからだ。
YouTube動画や各種のブログ、記事コンテンツなどを丹念に探せば、必ずといっていいほど解決方法は見つかる。
しかし、その「探す時間」さらには「方法を検討する時間」を短縮するために動画教材に手を伸ばす人々がいる。
だから「困りごとの解決方法」に特化した動画教材には商機がある、わけだ。
組み合わせで新手法を提示する
ソフトウェアに限らないが、ひとつのツールで十分満足できないことは多い。
そうすると、足りない部分を補うために別のツールを使うことになる。
この部分がわかりにくい。
なんとかひとつのソフトウェアの中で解決ができないものだろうか、と試行錯誤する人が多い。
この「新しい組み合わせを提示する」というのは盲点になりやすい。
別のツールを使うという発想がない人もいる。
そもそもどんなツールと組み合わせたらいいのか、悩んでしまう人もいる。
だからこうした「組み合わせたらうまく行く」という方法の提示は、動画教材として売りやすいテーマなのだ。
これも実は時間の短縮である。
別のツールと組み合わせたらいい、と思っても、どんなツールを使えばいいのか、選定の問題がある。
新しいツールだから使い方の習得の問題がある。
つまり時間がかかる。
この時間の短縮を売ることになる。
売れる動画教材を作るのは「発想力」
手垢のついたテーマだと思っても、こうした発想の転換でいくらでも「売れる動画教材」は作り出せる。
つまり売れる動画教材を作るのは「発想」の力である、と言ってもいいだろう。
ぜひ、新しい発想で、売れる動画教材を作りまくってほしい。
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