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ブルーピリオドが読めない姉と、ボールルームへようこそが読めない私。


美大出身の姉は「ブルーピリオド」が読めないし、
競技ダンス部出身の私は「ボールルームへようこそ」が読めない。

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先日、久しぶりに家族とテレビ電話をした。

母親、父親と話した後、年齢が近い姉と話す。
いつも通り、日々の出来事や、今はまっていることなどを話す。

自粛期間ということもあり、話題は「最近読んだ面白い漫画」へ。
ちょうど、ブルーピリオドという美大受験を題材にした漫画が賞をとったのでおススメしてみると、こんな返事があった。

姉「知ってるけど、読めない」

姉は昔から絵が上手かった。四六時中絵を描いていた。
蝉取りに誘っても、鮒釣りに誘っても、頑なに拒否し、絵を描くタイプだった。
小学校の時も中学校の時も絵の課題で表彰されない時はなかった。
高校から美術系のデザイン高校に進学し、大学も美大へ行った。

だからこそ、美大受験を扱う【ブループリオド】が読めない。


ああ、わかる。
すごくわかる。


私は、競技ダンスを題材にした【ボールルームへようこそ】が読めない。

学生の頃に読もうとしたが、ページをめくる手が進まず断念。
最近、TSUTAYAで10巻までレンタルしたが、やはり読めなくなってしまって2巻以降は読まずに返却した。

そんな私は、大学生の頃、競技ダンス部(ボールルームダンス)に所属していた。
背が低く太っていてネックラインが汚いので、いつも踊っている自分が嫌いだった。踊っている瞬間は楽しくてダンス自体は好きだったけど、自分のダンスは嫌いだった。「どうせダンスで何者かになれるわけでもないし」という想いが先行して最後まで頑張り切らなかった。別の「才能ある何か」を探すことを優先した。


自分がある程度時間を費やしてきた分野で、
一心不乱に頑張って、成果を出している人を見ると心がざわつく。
嫉妬と自分が何もできなかったことへの後悔

どうせ漫画じゃん
そんな簡単にいくわけないし

とツッコミをいれつつ、
いや本当にそうか?本当に漫画の主人公やライバルみたいに
納得するまで頑張ってから言ってんのか?
私そこまでやってたんか?やりきってたんか?
って自問自答する。


「練習」は諦めたいからするのかもしれないな~と最近になって思う。

思う存分やって、納得してから辞めないと
ずっと幻影に悩まされるんだろうな。と。


あなたは、
時間を費やしたけど
こころを費やしきれなかった何かを題材にした作品を、
どんな気持ちで手に取って
どんな気持ちで読みますか?

野球、テニス、バレー、サッカー、美術、芸術、囲碁、将棋
色んなものを題材にしたコンテンツがこの世界にはあふれているけど、
みんなどんな風に折り合いをつけて読んでいるのか気になる。

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