見出し画像

『Immersive Museum』印象派を体感する

日本橋三井ホール

平日の昼過ぎ、日本橋のCOREDO室町1にある日本橋三井ホールで開催されている「Immersive Museum」を訪れた。

チケットは時間制、平日の昼過ぎにもかかわらず非常に混雑しており、客層は若い方が大半であった。SNSやテレビで取り上げられていることもあり、「映え」を求める若者が訪れている印象だった。

混雑した会場の様子

床にはクッションやすのこがおかれており、観客が自由に座って見たり立って歩いたりできるようになっていた。

「Immersive Museum」

本展示は、8つのセクション+期間ごとの作品が上映されている。
特に何時からスタートという記載はなく、ただ時間の制限もないので、気が済むまで館内にとどまっていることができるようになっていた。

Scene1は「印象・日の出」。モネの名画をもとに、モデルとなった実際の港をCGで映し出していた。
Scene2は「印象派展」。まるで会場が美術館の1室になったかのように、印象派の絵画が展示されている様子が映し出されていた。

Scene2のイメージ

Scene3は「印象派の技法」、Scene4は「印象派の画家たち」。3で印象派の作品の特徴である点描画のような細かい筆致での色の重なりを紹介し、4で印象派と呼ばれる作家たちの作品が一面に紹介されていた。

Scene4の様子

Scene5の「絵画の中へ」では、細かい筆致で描かれた印象派の作品を3Dに変換し、まるでその色の重なりの中に入っていくかのような不思議な体験ができる。
Scene6「モネの連作」では、「積みわら」など多くの連作を残しているモネの作品たちを紹介している。
Scene7「睡蓮」では印象派といえば・モネといえばという作品であるモネの「睡蓮」の作品を、まるで風が吹いている様子が感じられるかのような動きで没入感を与えられた。

Scene7の様子

Scene8「印象派」は印象派の画家の肖像画を紹介し、その後、8月31日までは「泡沫の形」というSpecial Artwork by ETERNAL Art Spaceの作品が上映される。9月1日からは「Stillness」という作品が上映される予定だ。

「泡沫の形」

印象派の画家

私が特に好きな印象派の画家を紹介する。

小さなころ、家にモネの「積みわら」の絵本があった。丸っぽくやわらかなタッチと温かみのある色彩であふれたこの絵が大好きで、これがきっかけで印象派の絵が好きになった。

またクラシックバレエを習っていたこともあり、教室にあったエドガー・ドガの踊り子の作品もとても好きだった。
ドガも作品も今回の「Immersive Museum」にでてきており、彼は印象派の先駆者であるマネを中心としたグループの一員であり、印象派展にも参加してたため印象派の画家として位置づけられているが、彼自身は印象派と呼ばれることを好まなかったという。彼は「現代生活の古典画家」を自称し、1つの独立したアーティストでいたかったようだ。

「踊りの花形」

最後に

先日わたしが訪れた角川武蔵野ミュージアムでのゴッホ展と似たような没入型・体感型の展示であったが、個人的には今回のImmersive Museumの方が内容も盛りだくさんで、満足感が高かった。

しかしやはり非常に混雑しており、クッションの奪い合いも発生していたため、夏休みを避けた平日に行った方が良いかもしれない。

10月29日まで開催されているので、空いている時間帯を見計らって是非訪れてほしい。

Immersive Museum
会期:7月8日(金)~10月29日(土)
会場:日本橋三井ホール
開館時間:10:00~21:00(20:20最終入場)
チケット:大人(18歳以上)¥2,500、中学生以上の学生¥1,500



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?